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                       ◇加 力◇

       [5] 押す・押さえる  
       [6] 引く  
       [7] 打つ・叩く・殴る  
       [8] 突く・刺す  
     [9] 絞る・揉む・練る  
    [10] 踏む・蹴る  
    [11] 投げる  
 
    話し手が、人やものに対して、体またはものを使って力を加えることを表す動詞。
    「押す・押さえる」は、力を加えて対象を動かす、あるいは動かないようにする。
    「押す」は、対象のほうへ力を加える行為だが、「引く」は、対象を話し手のほうに動か
    そうとする行為。
    「打つ・叩く・殴る」は、手または手に持った棒などで人や物に力を加える。
    「突く・刺す」は、何か先の細いもので、対象に力を加える。
    「絞る・揉む・練る]は、手を使って力を加え、水分をとったり、やわらかくしたりする。
    「踏む・蹴る」は、足を使って、力を加える。

               ◇加力1◇
 [5] 押す・押さえる

   押す 押し合う 押し開ける 押し上げる 押し当てる 押し戴く 押し入る 押し返す 
       押し隠す 押しかける 押し固める 押し切る 押し込む 押し込める 押し殺す
       押し進める 押し迫る 押し倒す 押し出す 押し立てる 押し黙る 押しつける
       押し潰す 押し詰まる 押し通す 押しとどめる 押し流す 押しのける 推し量る
       押し広げる 押し広める 押しまくる 押し戻す 押し破る 押しやる 押し寄せる
       押し分ける
    押さえる  押さえかねる 押さえ込む 押さえつける  差し押さえる 取り押さえる
       ねじ伏せる  圧迫する 弾圧する  抑圧する 抑制する  制約する

[6] 引く

   引く 引き合う 引き上げる 引き当てる 引き合わせる 引き入れる 引き受ける 
       引き写す 引き起こす 引き落とす 引き下ろす 引き返す 引き替える
       引き比べる 引き込む 引きこもる 引き下がる 引き裂く 引き下げる
       引き絞る 引き締まる 引き締める 引きずる 引きずり落とす
       引きずり込む 引きずり出す 引きずり回す 引き倒す 引き出す 引き立つ
       引き立てる 引きちぎる 引き継ぐ 引きつける 引き続く ひきつる 引き連れる
       引き止める 引き取る 引き抜く 引き延ばす 引き剥がす 引き離す 引き払う
       引き回す 引き戻す 引き寄せる 引き分ける 引き渡す
       引っかかる 引っ掻く 引っかき回す 引っかける ひっかぶる ひっくくる
       引っ込む 引っ込める ひったくる ひっつかむ ひっつく 引っ捕らえる
       ひっぱたく 引っ張る 引っ張り上げる 引っ張り込む 引っぱり出す
       引っ張り回す   ひん曲がる
      差し引く

[7] 打つ・叩く・殴る

   打つ 討つ・伐つ 撃つ 
       打ち・撃ち合う 打ち明ける 打ち上げる 打ち集まる 打ち当てる 打ち合わせる
         打ち・撃ち落とす 打ち下ろす 打ち返す 打ち重なる 打ち勝つ 打ち切る
       打ち崩す 打ち砕く 打ち消す 打ち・撃ち込む 撃ち殺す 打ち壊す
       打ちしおれる 打ち沈む 打ち据える 打ち捨てる 打ち損なう 打ち倒す
       打ち出す 打ち立てる 打ち付ける 打ち続く 打ち連れる 打ち解ける
       撃ち止める 討ち取る 打ち直す 打ち鳴らす 打ち抜く 打ちのめす 打ち払う
       打ちひしがれる 討ち滅ぼす 打ち・討ち負かす 打ち・撃ちまくる 打ち負ける
       打ち破る・討ち破る 打ち寄せる
      流し打つ   ノックする 拍手する  発射する 注射する
    たたく  叩き合う 叩き上げる 叩き売る 叩き起こす 叩き落とす 叩き返す
       叩き切る 叩き消す 叩き込む 叩き殺す 叩き壊す 叩き出す 叩き付ける

       叩きつぶす 叩き直す 叩きのめす 叩き伏せる 叩きまくる 叩き破る 叩き割る
         張り飛ばす
    殴る 殴り合う 殴りかかる 殴り込む 殴り殺す 殴り倒す 殴りつける 殴り飛ばす
       ぶん殴る
    ぶつ  ぶちあげる ぶっ飛ばす ぶっ放す
    はたく    ひっぱたく
    はじく  はじき返す はじき出す

       

[5] 押す・おさえる
 主に手で、ものに対して自分から離れる方向へ力を加えることを表す動詞。反対は「引く」。
 「おす」も「おさえる」も複合動詞が多く、ひゆ的に精神的なことに関して使われやすい。

◇おす
  「押す」は、自分の側から対象のほうへ力を加えること、そして何かを動かそうとすること。逆に
自分のほうに動かそうとするのは「引く」。特に力の方向を示す場合は、カラ格、ニ格を使う。
   人ガ 人・ものヲ 押す
    ドアを押して開ける   ボタンを押す   人の背中を押す
    後ろから押す  両側から押す  向こう側に押す  下に押す
 ひゆ的に、勝負で優勢であることや、精神的に力になることなどを言う。
    試合の前半はこちらが押していた  その一言が私の背中を押してくれた
 社会的な意味で人を(ある役・地位になるように)推す場合。
    友人を委員長に推す
 押した跡を残す行為。対象のニ格をとる。
   人ガ ものニ ものヲ 押す
    書類に判を押す  スタンプを封筒に押す
 あることを根拠にして、推測することを表す。やや書きことば。根拠をカラ格で示す。
   人ガ ものカラ 推す
    この言い方から推すと、それほど熱意はないようだ  推して知るべし
 慣用的表現に「念を押す」「だめを押す」がある。
・複合動詞:「おし-」の形のものが多い。物理的な力を加える場合と、「無理に」という意味合い
を加える場合、ひゆ的に、積極的に何かをする場合など。   
 力で押すこと 
 「押し合う」は、両方向からたがいに押すこと。
 「押し返す」は、相手が押してくるのに対して、こちらも逆に押すこと。
 「押し戻す」は、押して元のところまで戻すこと。
 「押し開ける」は、押して開けること。
 「押し上げる」は、押して上へ上げること。
 「押し当てる」は、押して強く当てること。
 「押しつける」は、(動かないように)力を込めて人やものを何かに対して押すこと。ひゆ的に、も
  のや仕事などを無理に相手に与えたり、させたりすること。
 「押し固める」は、押して固めること。
 「押し倒す」は、押して倒すこと。
 「押しつぶす」は、押してつぶすこと。ひゆ的に、計画・意見など抽象的なものにも言う。
 「押しのける」は、ものを押してどかすこと。無理に人より先に出ようとすること。
 「押し破る」は、(障害となるものを)強引に壊して進むこと。
 「押し進める」は、押して前へ進めること。ひゆ的に、事業や計画などをどんどん進めること。
 「押し通す」は、ひゆ的に無理に(自説などを)通すこと。最後まで意見や態度などを変えないこと。
 「押し出す」は、押して出すこと。相撲で、押して相手を土俵の外に出すこと。ひゆ的に、自分の
  考えなどを積極的に人に示すこと。大勢で出かけること。
 「押し流す」は、水の力で何かを流すこと。ひゆ的に、強い勢いのあるものが他を大きく動かし、
  それに抵抗できないことを言う。
 「押し広げる」は、広げるように押すこと。比ゆ的に、抽象的な概念についても言う。
 「押しやる」は、押して向こうへ動かすこと。比ゆ的に、精神的なことにも言う。
 「押し分ける」は、前にあるものを押すようにして左右に分けること。
 「押しまくる」は、一方的に押し続けること。比ゆ的に、相手を圧倒すること。
 「押しとどめる」は、他人の行動を力でとめること。ひゆ的に、自分の感情や行動を努力して抑え
  ること。
 強引に/勢いよく
 「押し入る」は、強引に(他人の家・へやに)入ること。
 「押しかける」は、招かれていないのに、強引に行くこと。
 「押し切る」は、押しつけて切ること。ひゆ的に、困難や抵抗にもかかわらず強引にやること。
 「押し込む」は、無理やり入り込むこと。強盗に入ること。ヲ格をとり、無理に詰め込むこと。
 「押し込める」は、無理に詰め込むこと。人を閉じこめて外に出られないようにすること。
 「押し立てる」は、何かを勢いよく立てること。盛んに強く押すこと。人を代表などに立てること。
 「押し寄せる」は、激しい勢いで迫ること。
 程度の強さ
 「押し隠す」は、知られたくないもの・見られたくないものを懸命に隠すこと。
 「押し迫る」は、(ある時期が)間近に迫ってくること。
 「押し詰まる」は、事態が切迫すること。歩き待った時期が迫ること。 
 「押し黙る」は、まったく黙ったままでいること。
 「押し広める」は、物事の範囲を広くすること。「広める」を強めた表現。
 その他
 「押し戴く」は、(もらったものを)うやうやしく捧げて持つこと。
 「押し殺す」は、押しつぶして殺すこと。ひゆ的に、表情・感情を抑えて外に出さないこと。
 「推し量る」は、他の情報をもとにして、物事がこうなるだろうと考えること。
◇おさえる
 「押さえる・抑える」は、力を加えて、対象が動かないようにすること。覆うように手やものを何
かに押し当てること。比ゆ的に、人に自由に行動させないようにすること、物事の発生や増加、移動
などが起こらないようにすること、事柄の重要な点などをしっかり認識することなどを表す。
      人ガ (ものデ) 人・ものヲ/文ヲ おさえる
    手で帽子を押さえる   足で相手の体を押さえる  ガーゼで傷口を押さえる
    暴動・反乱・ストを 抑える  犯人・証拠を 押さえる  不満・怒り・感情を 抑える
    価格(の上昇)を 抑える  要点・ポイントを 押さえる
 名詞節をとることがある。
    うわさが広がるのを押さえる  叫び出したくなるのを何とか押さえた
・複合動詞
 「押さえ込む」「押さえつける」は、押さえて動けないようにすること。比ゆ的に、圧力や政策に
    よって物事の動きをおさえること。
   乱暴者を押さえ込む  壁に相手を押さえつける
   反対意見・ストライキを 押さえ込む     心・反政府運動を 押さえつける
 「押さえかねる」は、押さえることができないこと。精神的なことによくつかわれる。
   涙・怒り(のことば)を 押さえかねた
 「差し押さえる」は、差し押さえをすること。
 「とり押さえる」は、押さえて動けないようにすること。逃げようとするものをとらえること。
   家を差し押さえる  泥棒を取り押さえる
 「ねじふせる」は、相手の腕をねじって倒し、体を押さえつけること。ひゆ的に、強引に相手を負
    かすことを言う。 
   スリをねじ伏せる  ヤジと怒号で反対意見をねじ伏せた
◇スル動詞
 「圧迫する」は、ものを押さえつけること。ひゆ的に、精神的に圧力を与えること。 
 「弾圧する」は、権力・武力によって、自分に反対するものを押さえつけること。 
 「抑圧する」は、人の行動や欲望・意識などを押さえつけること。   
 「抑制する」は、物事の勢いを抑えて、一定の程度にとどめること。心理的な高まりを抑えること。
 「制約する」は、(条件や枠を設けて)自由な活動を制限すること。


おす(押す・推す・圧す)五(おさない・おします・おして・おせば・おそう) 
[1]〔人・ものガ 人・ものヲ (所カラ)(所ニ)〕
 △おしつづける  おしてみる  おしてしまう  おしてはいけない  おさなければならない
  おさないほうがいい  おさせる  おされる  おそうとする  おせ!  おすな!
 △[少し/軽く/強く/力いっぱい/思い切り/むりに/うっかり/つい/わざと]~。
  [ぐいぐい/ぐいっと/ぎゅっと/ぎゅうぎゅう/どんどん/ゆっくり/急に]~。
 △[ボタン/スイッチ]を~。[ドア/戸(と)/ガラス/人の背中(せなか)]を~。
 ・看護士(かんごし)をよびたい時はこのボタンを押してください。
 ・門(もん)の横(よこ)のブザーを押して、しばらくまつと、家の中から人が出てきた。
 ・丈夫(じょうぶ)そうなドアは、押しても引いても少しも動かなかった。
 ・あぶないですから、前の人を押さないでください。席(せき)は十分ありますから。
 ・A:ここは痛(いた)いですか。押してもだいじょうぶですか。
  B:ふつうは何ともありませんが、押すと少し痛いです。
 ・ちょっと、後ろから押さないでください。あぶないでしょ。
 ・押せ、押せ! もっと前に押していけ。
 ・そこの所をちょっと下に押せばいいんじゃないかな。もっと、強く押して。よし、開いた!
 ・押しくらまんじゅう、押されて泣くな。(子どものあそびのかけ声)
 ・両側(りょうがわ)から押すと、中身(なかみ)が出てきます。
 ・とちゅうで、タイヤがパンクしてしまったので、自転車(じてんしゃ)を押して帰った。
  ・きのうの試合(しあい)は、中盤(ちゅうばん)まではこちらが押していたが、終盤(しゅうばん)は
  逆(ぎゃく)に押されていた。
 ・相手の気迫(きはく)に押されてしまい、実力(じつりょく)を出せなかったのが敗因(はいいん)だ。
 ・P社は世間(せけん)の非難(ひなん)に押されて、製品(せいひん)の値段(ねだん)をさげた。
  ・どうしようか悩(なや)んでいた時、あなたの一言(ひとこと)が私の背中を押してくれたのです。
 ・多少むりでも、ここしばらくはこの方針(ほうしん)で押していこうと思う。
[2]〔人ガ ものニ ものヲ〕
 △[スタンプ/消印(けしいん)/判(はん)]を~。
 ・署名(しょめい)、捺印(なついん)してください。つまり、名前を書き、判を押してください。
 ・おや、こんな所に判子(はんこ)が押してある。
 ・はやく離婚届(りこんとどけ)に判を押して。
 ・このはがき、消印が押してないね。押し忘れかな?
[3]〔人ガ 人ヲ ものニ〕
 △[会長/委員長(いいんちょう)/代表(だいひょう)]に~。
 ・私は小山さんをこの会の代表に推します。
 ・やりたくなかったが、みんなに推されたので、会長をやることにした。
 ・市長(しちょう)の候補者(こうほしゃ)に大山さんを推します。
 ・あなたが田中さんを推すのなら、まちがいがないでしょう。
[3]〔人ガ ものカラ〕
  ・この人はいちおう案に賛成(さんせい)しているが、言い方から推すと、あまり熱意(ねつい)はな
  いようだ。
 ・そんなことは推して知るべし、だよ。(=考えてみればわかるはずのことだ)

<複合動詞:おし->
[おしあう] 人ガ 人ト
 ・人々は互いに押し合い、文句を言い合いながら狭い道を進んでいった。
 ・押し合わずに、順に中にお詰め下さい。
   大勢の人が 満員電車の中で 互いに
[おしあける] 人ガ ものヲ
 ・城門の重い扉を3人で押し開けた。
 ・日本の鎖国を押し開けたのは、ペリーの率いるアメリカの軍事力だった。
   木戸・唇・ドア・扉・ふたを 乱暴に おそるおそる 元気よく
[おしあげる] 人・ものガ ものヲ
 ・天窓を押し上げ、そこから屋根の上に出てみた。
 ・物価を押し上げているのは石油の高値です。
   体・経済・視聴率・取っ手・ピストン・ブラジャー・窓を 下から ぐいと
[おしあてる] 人ガ ものヲ ものニ
 ・耳に受話器を押し当てて、彼女の言葉を一言漏らさず聞こうとした。
 ・兄は赤く腫れた腕に濡らしたタオルを押し当て、痛みをじっと我慢していた。
   頭・腕・口・グラス・銃口・先端・聴診器・手ぬぐい・手のひら・鼻・両手を 耳に
[おしいただく]
 ・社員は社長から渡された賞状を押しいただいて後ろに下がった。
   金・金包み・杯・紙幣・十字架・茶碗・手紙・封筒を 額に うやうやしく
[おしいる] 人ガ 所ニ
 ・夕べ夜中に、工場の事務所に強盗が押し入って、設計図を盗んだそうだ。
家・部屋・屋敷に 人の心へ  力ずくで 出来心で 行き当たりばったりに
[おしかえす] 人ガ 人・ものヲ
 ・ドアを開けようと強く押したが、もっと強い力で押し返された。
 ・電車に人がどんどんのって来て押されるが、わたしには押し返す力がない。
 ・押されたら、押し返せ。
 ・新たな論証を組み立てて、負けそうな議論を押し返した。
   腕・男・群衆・視線・敵・反対・胸・笑いを  きっぱりと
[おしかくす] 人ガ 人ものヲ   
 ・母を失った悲しみを押し隠して、兄も姉も母の残した店の仕事に励んでいた。
 ・相手の大きなミスに気付いたが、心の動きを押し隠し、素知らぬ顔で対戦を続けた。
   言いにくさ・憤り・悲しみ・感動・気持ち・恋しさ・興奮・心の動き・反感を
   内側に 必死に 不器用に
[おしかける] 人ガ 所ニ
 ・日よう日に学生が大ぜい押しかけて来て、夜まであそんで行った。
 ・みんなでパーティーに押しかけて行って、どうして私たちを呼んでくれないのか聞いてやろう。
   希望者・客・債権者・借金取り・取材記者・野次馬が 連日家に どっと
[おしかためる] 人ガ ものヲ  
 ・みんなで踏んで、土を押し固めた。
 ・次に、ご飯を箱に詰め、手のひらで軽く押し固めます。
   土・粘土・あんを 強く 手のひらで 足で踏んで
[おしきる] 人ガ 人・ものヲ 
 ・姉は両親の反対を押し切って、結婚してしまった。
 ・実行できない理由をいろいろ説明したのだが、会社の決定だからということで、課長に押し切ら
  れてしまった。
   意見・困難・ためらい・抵抗・避難・猛反対・その場を 強引に 平然として
[おしこむ] 人ガ ものヲ ものニ
 ・男の子はハンケチをきれいにたたまないで、まるめてポケットに押しこんだ。
 ・どこでもいいから、入れる学校があったら、この子を押しこんでしまおう。
   硬貨・ごみ・札束・乗客・脱脂綿・荷物を かばん・くずかご・ポケットに
[おしこめる] 人ガ 人ものヲ
 ・目隠しをされ、手を縛られて狭い部屋に押し込められた。
 ・怒りの感情を心の中に押し込め、相手の目を見ないようにして話し始めた。
  声・情感・弾丸・若さ・笑いを 内側・深いところ・部屋に ~られる 境遇に
[おしころす] 人ガ 人ものヲ   (押さえて外に出さない)
 ・怒りを押し殺し、気持ちを落ち着かせてから、記者会見に臨んだ。
 ・暗い部屋の中から、押し殺した低い声が聞こえた。
  怒り・嗚咽・考え・感情・感情の高ぶり・喜怒哀楽・気持ち・自分・高ぶった気分を
  不安・笑いを 懸命に  ~た低い声・悲鳴・叫び声 ~たような笑い声
[おしすすめる] 人ガ ものヲ
 ・この計画は子どもたちが中心になって推しすすめて来たものです。
 ・あなたは新しい市長になったのですから、あなたが良いと思う方針、新しい政策をどんどん推し
  すすめてください。
   動き・改革・改善・考え・事業・テーマ・歴史の歯車を 極端にまで 積極的に
[おしせまる] ものガ
 ・だんだん入学試験の日が押しせまって来た。
 ・早いもので、もう年の暮れ(=年のおわり)が押しせまって来ましたね。
   暮れ・戦局・年の瀬・年末が 年の瀬も押し迫った二十一日
[おしたおす] 人・ものガ 人・ものヲ
 ・ブルドーザーが塀を押し倒し、家の解体が始まった。
 ・たくさんのお客が急いでおりようとしたので、電車の出口のそばにいた私は押したおされてしま
  った。
   相手・女・体・子ども・苗・人・門を 仰向けに その場・畳の上・ベッドに
[おしだす] 人ガ 人・ものヲ ものカラ 所ニ
 ・P社にお金を返してもらいに行ったが、社長がいないからだめだと言って、社員に外へ押し出さ
  れてしまった。
 ・歯みがきがほとんどないが、むりにチューブから押し出した。
 ・怪力の大関が力で横綱を土俵の外に押し出した。
   一語一語・意欲を前面に・思い・背中・土砂・船を のどの奥から 一気に

[おしたてる] 人ガ ものヲ
 ・彼らは民主主義という大義名分を押し立てているが、単に数の暴力に過ぎない。
 ・改革派は若い候補者を押し立てて選挙戦を戦い抜いた。
   看板・白旗・大義名分・錦の御旗・優勝旗を 土俵際まで 高く はげしく
[おしだまる] 人ガ 
 ・子どもたちがけんかをした。理由をきいたが、二人とも押しだまったままだった。
 ・その男は部屋の隅に座って、無表情に押し黙ったまま、私を見つめていた。
   陰気に かたくなに 強情に むっつりと 貝のように 無表情に
[おしつける] 人ガ 人・ものニ ものヲ
 ・子どもがおもちゃ屋のガラスに顔を押しつけて、中のおもちゃをほしそうに見ている。
 ・高山さんは難しい仕事をみんな人に押しつけて、自分はかんたんな仕事だけしている。
   赤ん坊・意見・頭・要らない物・おみやげ・価値観・体・考え・唇を
   好み・仕事・責任・世話・タバコの火・プラン・見方・娘・役を 強引に むりやり
[おしつぶす] 人ガ ものヲ
 ・小豆(あずき)を押しつぶして、あんを作る。
 ・大ぜいの意見の前に少数の人の意見は押しつぶされた。
 ・地震のために家がつぶれて、たくさんの人が押しつぶされて死んだ。
 ・電車がこんでいたので、お弁当のサンドイッチが押しつぶされてしまった。
   油虫・ゆれる気持ち・噂・可能性・感情・心・想像力・抵抗・願い・箱を
   不安・胸・成長の芽・要求を ぺちゃんこに 魂・胸が~される 重荷・重みに
[おしつまる] ものガ
 ・暮れも押しつまった12月27日に火事がおきて、何もかも焼けてしまった。
 ・会期も押しつまってきて、残りは3日となった。
   期限・暮れ・情勢・年・年の瀬が いよいよ
[おしとおす] 人ガ ものヲ
 ・反対派が阻止しようとしたが、政府は力で法案を押し通した。
 ・彼女は厳しい批判にも屈せず、自らの主張を押し通した。
   意見・案・嘘・考え・計画・決心・自分・立場・沈黙・無理・横車を 強引に
[おしとどめる] 人ガ 人・ものヲ
 ・群集が広場に入ろうとするのを警官隊が押しとどめた。(広場に入ろうとする群集を)
 ・爆発しそうな怒りをぐっと押しとどめた。
   足・怒り・笑み・解散・気持ち・言葉・涙・発言を かろうじて 懸命に
[おしながす] ものガ ものヲ (所ニ)
 ・海の水の流れのためにボートはどんどん沖に押し流されて行った。
 ・古い伝統のあるお祭りも時代の波に押し流されてしまって、今では行われなくなってしまった。
 ・生活に押し流されて毎日むだにすごしている。
   土砂・不快感・船・憂鬱を 忘却のかなたへ
   ~れる 橋・船が 激流に  時代の波・生活・流れ・煩悩に 沖・下流に 洪水で たちまち
[おしのける] 人ガ 人・ものヲ (所ニ)
 ・ほかの人を押しのけても、自分だけは得をしようとする人が多くなった。
 ・先生は机の上の物をはじの方に押しのけて、そこへパソコンをおいた。
   椅子・腕・手・重み・体・怒り・一切の感情・気分・空気・障壁・反対を
[おしはかる] 人ガ ものヲ
 ・この足跡から推しはかると、このライオンはかなり大きい。
 ・ほかの人の気もちを推しはかってあげなくてはいけない。
   意味・悲しみの深さ・気持ち・苦痛・心・心理・当時の環境・反応を
[おしひろげる] 人ガ ものヲ (ものニ)
 ・板の割れ目にくさびを打ち込んで押し広げた。
 ・この考え方はほかの問題にも押しひろげて考えることができる。
 ・押し広げて考えると、仕事に行くことも運動の一種だ。
   才能・窓・胸元・胸・割れ目を 無理に ぐいっと そろそろと  可能性・限界・世界・領域
[おしひろめる] 人ガ ものヲ
 ・新しい思想を押し広めるために、多くの著作を書き、啓蒙に努めた。 
 ・彼らは、民主主義的な理念を世界に押し広めていこうと考えた。
   文化・制度・技術・経験・世界・事業・思想・価値観を 世界・市場・全国に
[おしまくる] 人ガ 人ヲ 
 ・相手チームの攻撃に押しまくられて、こちらはまったく点を入れることができなかった。
 ・大きな国が小さな国にたいして、力の論理で押しまくっている。
   相手・肩・背中・敵・ボタンを 一気に しゃにむに ぐいぐい
[おしもどす] 人ガ 人・ものヲ
 ・相手に押されて1メートルほど下がったが、がんばって押し戻した。
 ・「これは受け取れません」と言って、机の上の札束を丁重に押し戻した。
   頭・腕・肩・金・体・ハンドルを 丁重に ぐっと じりじり 
[おしやぶる] 人ガ ものヲ
 ・反乱軍は、守備隊の必死の抵抗を押し破って、大統領官邸になだれ込んだ。
 ・建物の解体作業が始まり、ブルドーザーが板壁を押し破った。
   板壁・裏門・壁・幕・窓を
[おしやる] 人ガ 人・ものヲ 所ニ
 ・テーブルの上のものを端に押しやって場所を空けた。
 ・小学生のグループが大ぜいのって来たので、私たちはバスのすみの方に押しやられてしまった。
   椅子・カード・皿・荷物を 恐怖・幻想を 遠く・背後・横に 枝を脇に
[おしよせる] ものガ (所カラ) 所ニ
 ・海のかなたから津波が押し寄せてきた。
 ・デモの群衆が国会前広場に押し寄せている。
   怒り・うねり・大勢の人・悲しみ・寒気・大群・高波・津波・不安・炎が
   押し寄せてくる:波・敵・眠気・火の手・思い出が どっと 何度も ひたひたと
[おしわける] 人ガ 人・ものヲ
 ・見物人を押しわけて一人の男が前の方へ出て来た。
 ・デパートはとてもこんでいたので、人を押しわけて歩かなければならなかった。
      海水・客・群集・茂み・人・幕・群・枝を 人並みを~歩く


おさえる(押さえる・抑える)一(おさえない・おさえます・おさえて・おさえれば・おさ
  えよう)
[1]〔人ガ ものデ ものヲ〕 
 △おさえておく  おさえてはいけない  おさえないといけない  おさえようとする
  おさえさせる  おさえられる  おさえろ!  おさえるな!  
 △[かるく/強く/しっかり/ぎゅっと/ぎゅうぎゅう/力いっぱい]~。
 △[手でコップを/足であいての体を]~。[ぼうし/おなか/裾(すそ)]を~。
 ・このあたりの家は、台風(たいふう)がよく通るので屋根(やね)を石で押さえている。
 ・風でぼうしが飛ばないように手で押さえていた。
 ・ころんだ子どもがハンカチで傷(きず)を押さえながら歩いてくる。
 ・梯子(はしご)がたおれないようにちょっと押さえていてください。
 ・習字(しゅうじ)をする時は、紙が動かないように文鎮(ぶんちん)で押さえます。
 ・のこぎりで板(いた)を切る時は、ぐらぐら動かないように足でしっかり押さえなさい。
 ・子どもがおなかを押さえてしゃがんでいる。おなかがいたいのかな。
 ・相手(あいて)の強い力で押さえられてしまって、そのまま負(ま)けた。
〔人ガ 文ヲ〕
 ・病人(びょうにん)が起きあがろうとするのを押さえた。
 ・関係者の間にうわさが広がるのを何とか押さえようとしたが、むだだった。
 ・怒(いか)りがこみ上げてくるのを何とか押さえ、何も言わずにその場を離れた。
 ・物価(ぶっか)が上がるのを金融政策(きんゆうせいさく)で押さえることに成功(せいこう)した。
[2]〔人ガ ものヲ〕
 △[怒(いか)り/不満(ふまん)/感情(かんじょう)/興奮(こうふん)]を~。
 ・あまりひどい事を言われて怒りを抑えることができなくて、なぐってしまった。
 ・好奇心(こうきしん)を押さえられず、つい箱(はこ)を開けてみた。
 △[反対(はんたい)/要求(ようきゅう)/騒動(そうどう)/ストライキ]を~。
 ・住民(じゅうみん)の反対をむりに抑え、工事は続けられた。
 ・経営者側(けいえいしゃがわ)は、組合のストライキを何とか押さえることに成功(せいこう)した。
 △[出費(しゅっぴ)/価格(かかく)/値段(ねだん)/目標額(もくひょうがく)]を~。
 ・値上げを抑えるためには原価(げんか)を抑えるしかない。
 ・出費を抑えるためにタクシーに乗らないで歩いて行った。
 △[敵(てき)の動き/被害(ひがい)]を~。
 ・被害を最小限(さいしょうげん)に抑えるようにつとめてください。
 ・テロを押さえようと、国道の検問を強化した。
 △[ポイント/話の核心(かくしん)/問題の全体(ぜんたい)/大事なところ]を~。
 ・これは問題の要点(ようてん)をよく押さえた論文(ろんぶん)だ。
 ・君は問題の大事なところを押さえ切れていない。もっと資料を読み込みなさい。
 △[飛行機(ひこうき)の切符(きっぷ)/10人ぶんの席(せき)]を~。
 ・予定(よてい)がまだぜんぶきまりませんが、人数分(にんずうぶん)の部屋だけは先におさえてお
  きました。
 ・P社のICは、もうみんなQ社におさえられてしまったので、ここでは手にはいらない。

<複合動詞:おさえ->
[おさえかねる] 人ガ ものヲ
 ・侮辱されたと感じた彼は、感情を抑えかね、目の前の顔を思いきり殴ってしまった。
 ・いかに私でも、ああまで言われては気持ちを抑えかねるよ。で、ついどなってしまった。
   感情・気持ち・屈辱感・憎悪・不安を
[おさえこむ] 人ガ ものヲ
 ・きのうの柔道の試合では押さえ込まれて負けてしまった。
 ・政府が力で国民の不満を抑え込んでも、いつか、抑えきれなくなるだろう。
   女・肩・悲しみ・気持ち・衝動・賃上げ・手・批判・発作・喜びを 力で
[おさえつける] 人ガ 人・ものヲ
 ・田中選手が相手の体をマットに押さえつけた。
 ・P国では、いま軍隊の力で国民の反対を押さえつけている。
      頭・怒り・腕・思い・自分・手・抵抗・反対・欲望・両足を 無理やり
<複合動詞:-おさえる>
[さしおさえる] 人ガ ものヲ 
 ・ローンが払えなくなって、家を差し押さえられた。
 ・月給を差し押さえるなんてひどいじゃないか。家族はどうやって暮らすんだ。
   月給・工場・財産・施設・住宅・飛行機を
[とりおさえる]  人ガ 人・ものヲ 
 ・警官が手配中の容疑者を発見し、格闘の末、取り押さえた。
 ・動物園から逃げ出したサルが係員に取り押さえられた。
      現行犯・泥棒・猛牛・狼藉者を すばやく 寄ってたかって
<複合動詞:その他>
[ねじふせる] 人ガ 人ヲ 
 ・ライバル選手を何とか押し倒し、ねじ伏せた。
 ・反対者たちは強引な議論で提案者の主張をねじ伏せ、廃案に追い込んだ。
   相手・娘・罪悪感・自己嫌悪・視線・後ろめたさを 力で 強引に 床に

<スル動詞>
[圧迫(あっぱく)する]  人・ものガ 人・ものヲ
 ・すごい力で腕を強く圧迫され、あとがアザになってしまった。
 ・満員電車で胸を圧迫されて、息が苦しくなった。
   傷口・胸部・心臓・内臓・肺・胸を 家計・経営・言論・財政・自由・生活・弱い者を
[弾圧(だんあつ)する]  人ガ ものヲ
 ・政府は革命思想を弾圧し、多くの政治犯が処刑された。
 ・弾圧されていた宗教が国教となり、他の宗教を弾圧するようになった。
   市民運動・デモ・ストライキ・改革思想を 厳しく 過酷に
[抑圧(よくあつ)する]  人ガ 人・ものヲ
 ・国民を支配し、抑圧したら、国民の創造力は失われてしまう。
 ・自由を抑圧するというのは愚かなことだ。必ず失敗に終わるからだ。
   運動・活動・研究・人民・性欲・創造性・大衆・抵抗・敵・人々・蜂起・労働者を
   政治的に 暴力的に 
[抑制(よくせい)する]  人ガ ものヲ
 ・自分の感情を抑制して、落ちついた行動をとろうと努力した。
 ・人件費を抑制すると、優秀な人材が集まりません。
   医療費・おのれ・気持ち・競争・行動・心・自己・消費・賃金・投機を
   物価・変化・融資・輸入・欲望を  極力・意識的に 
[制約(せいやく)する]  人・ものガ ものヲ        
 ・いろいろと行動が制約されているが、そんなことにかまってはいられない。
 ・これらの規制が経済の発展を制約していることは明らかです。
      行為・参加・自由・発展を 著しく かなり 厳しく 

[6] 引く

◇ひく
 「引く」は、(手または器械で)自分のほうへものを近づけること。
      人ガ ものヲ ひく
        綱・ひもを 引く      子どもの手を引いて歩く
  ひゆ的に、人の精神的な面に関して言う。
    (人の)関心・興味・注意・目・気を 引く   心を引かれる
 ものを引いて、それを動かすこと。
    荷車を引く  タグボートが客船を引いていく
 「引く」ように手を動かして、線や図を描くこと。
   人ガ ものニ ものヲ ひく
    直線を引く  校庭に白線を引く    図面を引く  眉・口紅を 引く
    フライパンに油を引く
 伸ばして、つながるようにすること。
    家に 水道・電話を 引く  町に鉄道を引く
 多くのものから(自分のほうへ)取り出すこと。
   人ガ ものカラ ものヲ ひく
    おみくじを引く  実例・有名なことばを 引く
    10から3を引く  定価から1割引く  給料から税金が引かれる
 (元の位置である)後ろに下げること。自分が下がること。少なくなること。
   人ガ ものヲ 所ニ 引く
    兵を引く  右足を少し後ろに引く  腰を引いてしまう
   人・ものガ (所ニ) ひく
    後に退けない  潮が引く  熱・腫れが 引く  客足が引く
  慣用的な言い方
    身・手を 引く(関わりをやめる)
 長く伸ばすこと。
    あとを引く  尾を引く
・複合動詞:「ひき-」の形が非常に多い。いくつかに分けてまとめる。
 移動方向
 上下方向
 「引き上げる」は、引いて高い所に動かすこと。値段・地位などを高くすること。元の場所に戻る
  こと、戻すこと。
 「引っ張り上げる」は、「引き上げる」の話しことば。引いて上げること。
 「引き下げる」は、値段を下げること。地位や基準などを下げること。人を後ろへ下がらせること。
 「引き落とす」は、前または下に引いて落とすこと。公共料金などを支払人の口座から受取人の口  座へ送金すること。
 「引き下ろす」は、引いて下ろすこと。口座から預金を下ろすこと。ひゆ的に、上位の人にその地
  位を失わせること。
 「引きずり下ろす」は、高い所にあるものを引きずって下ろすこと。ひゆ的に、上位の人にその地
  位を失わせること。
 中と外
 「引き出す」は、中のものを引いて出すこと。銀行などから預金を下ろすこと。ひゆ的に、人に金
  を出させることや、人の才能を見つけること、人を交渉の場に出させることなどを言う。
 「引っぱり出す」は、「引き出す」の話しことば。
 「引きずり出す」は、引きずって外に出すこと。
 「引き入れる」は、引いて中へ入れること。人を誘って仲間に入れること。
 「引き込む」は、引いて中に入れること。人を誘って仲間に入れること。
 「引っ張り込む」は、「引き込む」の話しことば。中に入れること、仲間に入れること。
 「引きずり込む」は、引きずって中に入れること。ひゆ的に、人を無理に仲間に入れること。
 「引きこもる」は、人が(部屋や家の)中に入ったまま外に出ないでいること。都会から田舎へ行っ
  て、そこから出ないこと。
 遠近
 「引き離す」は、引いて離すこと。ひゆ的に、人間関係にも言う。競技などで、相手、または後に
  続く者との差を大きくあけること。
 「引きつける」は、近くへ引きよせること。子どもがけいれんを起こすこと。ひゆ的に、人に興味、
  関心、感動の気持ちを強く起こさせること。
 「引き寄せる」は、自分のほうへ引いて近づけること。ひゆ的に、精神的なことにも言う。
 強い力を加える
 「引き裂く」は、強く引いて裂くこと。ひゆ的に、仲のいい者同士を無理に離すこと。
 「引き締まる」は、強く締まること。体、精神などにゆるんだ所がなくなること。
 「引き締める」は、引いて強くしめること。体、精神などにゆるみがないようにすること。
 「引き絞る」は、弓に矢をつがえて弦を十分に引くこと。強く絞ること。無理に声を出すこと。
 「引き倒す」は、引いて倒すこと。
 「引き起こす」は、倒れているものを引いて起こすこと。ひゆ的に、事件など好ましくないことを
  生じさせること。
 「引きちぎる」は、力を入れて無理にちぎること。
 「引き剥がす」は、付いているものを引っ張って剥がすこと。
 「引き抜く」は、引いて抜き取ること。他の組織の人を良い条件を出して自分の所に入れること。
 「引っ張る」は、引いてぴんと張ること。引いて自分のほうへ近づけること、自分の進む方へ動か
  すこと。引いて長く伸ばすこと。
 「引きずる」は、足や裾などが地面・床などに触れたまま移動すること。ひゆ的に、嫌がる者を無
  理に連れて行くこと。物事の処理を長引かせること。過去の思いなどを断ち切れないこと。
 比較
 「引き合わせる」は、引き寄せて合わせること。比べること。人と人を紹介すること。
 「引き当てる」は、くじを引いて運良く当てること。別のものと比べること。
 「引き比べる」は、あるものを他のものと比べること。いくつかの辞書で引いて比べること。
 「引き写す」は、他人の文章などをそっくりそのまま写すこと。
 後ろへ退く
 「引き返す」は、進んできた道を元へ戻ること。
 「引き戻す」は、引いて元の場に戻すこと。ひゆ的に、精神的なことにも言う。
 「引き下がる」は、(他との競争をやめて)その場所、その事柄との関わりから離れること。ひゆ的
  に、自分の主張を取り下げること。
 「引き払う」は、そこにある自分のものを片づけて、その場所から去ること。
 「引き取る」は、(用が済んで)その場から去ること。人が手から離したものを自分の手元に取るこ
  と。人のことばの後を続けること。「息を~」は慣用表現で、死ぬこと。
 続ける
 「引き続く」は、ある物事の後にすぐ続くこと。一つのことがずっと続くこと。
 「引き継ぐ」は、仕事や技能などを前任者から受け継ぐこと。また、後のものに伝えること。
 連れる
 「引き連れる」は、多くの人を後ろに連れて、先頭を行くこと。
 「引き回す」は、幕や縄を回りに張り巡らすこと。人を連れてあちこちを歩き回ること。人を指導
  し、世話を焼くこと。
 「引っ張り回す」は、「引き回す」の話しことば。人を連れてあちこちを歩き回ること。
 「引きずり回す」は、あちこち引きずること。ひゆ的に、人を無理にあちこち連れて歩くこと。
 目立たせる
 「引き立つ」は、(ある条件で)いちだんと良く感じられること。特に目立つこと。
 「引き立てる」は、引き立つようにすること。人に目をかけ、用いること。励まし、元気にさせる
  こと。戸を横に引いて閉めること。
 その他
 「引き合う」は、たがいに引くこと。商売してもうけがあること。努力するかいがあること。
 「引き受ける」は、依頼や仕事を受けて、しようとすること。人の保証をすること。
 「引き替える」は、あるものを渡して、代わりのものを手に入れること。
 「ひきつる」は、けいれんすること。かたくこわばること。やけどの後など、皮膚が引っ張られた
  ような状態になること。
 「引き止める」は、(手や袖などを)引くようにして行かせないこと。人が何かをしようとしている
  ことをやめさせること。
 「引きのばす」は、引いて伸ばすこと。ひゆ的に、文章などを(必要に合わせて)長くすること。わ
  ざと時間を長くかけて、終わりを遅らせること。
 「引き分ける」は、(試合などで)勝負がつかず、そのままやめること。
 「引き渡す」は、幕や綱などを張ること。人や物を他人の手に渡すこと。
 「引っ込む」は、奥まった所、目立たない所に退くこと。突き出ていた部分が元に戻ること。内側
  にくぼむこと。 (「引き込む」と「引っ込む」は違う)
 「引っ込める」は、一度出したものを元に戻すこと。抽象的なものにも言う。
 「引っかかる」は、何かに妨げられて動き・進行が止まること。計略などでだまされること。
 「引っ掻く」は、爪などで強くかいて傷を付けること。
 「引っかき回す」は、「かき回す」の強調表現。
 「引っかける」は、むぞうさにかけること。服などをとがったものにかけて破り裂くこと。うまく
  人をだますこと。液体を人にかけること。転じて、酒を飲むこと。
 「ひっかぶる」は、むぞうさにかぶること。ひゆ的に、人の責任や仕事を引き受けること。
 「ひっくくる」は、強く縛ること。
 「ひったくる」は、人が持っているものを無理に奪い取ること。 
 「ひっつかむ」は、乱暴につかむこと。
 「ひっつく」は、ぴったりとくっつくこと。
 「引っ捕らえる」は、「捕らえる」を強めて言う語。
 「ひっぱたく」は、強く叩くこと。乱暴にぶつこと。
 「ひん曲がる」は、ひどく曲がること。俗語的表現。
「-ひく」の形のもの 
 「差し引く」は、ある数量から他の数量を引き去ること。 

 
ひく(引く・惹く・曳く)五(ひかない・ひきます・ひいて・ひけば・ひこう)
[1]〔人・ものガ ものヲ〕
 △ひきやすい  ひきにくい  ひいてみる  ひいてもらう  ひいてしまう
  ひかなければならない  ひけない  ひこうとする  ひかれる  ひかせる  ひけ!
 △[強く/軽く/少し/大きく/力いっぱい/力を込めて/思い切り]~。
  [ぐいと/ぐいっと/ぐいぐい/なんども/くりかえし/もういちど]~。
 △[ひも/つな/ロープ/車/幕(まく)]を~。
 ・このひもを引くと電気がつきます。
 ・むかしは人や牛(うし)やうまが車を引いて荷物(にもつ)をはこんだ。
 ・サンタクロースのそりはトナカイが引いている。
 ・父がリヤカーを引いて、私たち兄弟(きょうだい)がうしろから押した。
 ・ライフルをうつ時は的(まと)にねらいをつけてから、しずかに引金(ひきがね)を引くものだ。
 ・山下くんは辞書(じしょ)を引くのがはやい。いつも引いているからだろう。
 ・予習(よしゅう)する時ははならず辞書を引いてみるようにしなさい。
 ・先月から引いている風邪(かぜ)がまだなおらない。
 ・だれがおかしを買いに行くか、くじを引いてきめよう。
 ・神社(じんじゃ)でおみくじを引いたら、もうすぐ恋人(こいびと)ができると書いてあった。
 ・この家を建(た)てた時は父が図面(ずめん)を引いた(=設計(せっけい)した)そうだ。
 ・きみは「おはようございま~す」とか「そうで~す」などと、ことばのおしまいを引く癖(くせ)
  があるね。おかしいからなおしなさい。
 ・エンジンが火を出した飛行機(ひこうき)がけむりの尾(お)を引きながら、おちて行った。
 ・この事業(じぎょう)の失敗(しっぱい)が尾を引いて、会社は一年後につぶれてしまった。
 ・機関車(きかんしゃ)が重そうに20両の客車を引いて坂(さか)を上っていく。
 ・温泉町(おんせんまち)の駅前では旅館(りょかん)の人たちがたくさん立って、お客を引いている。
 ・納豆(なっとう)をとったので、箸(はし)が糸(いと)を引いている。
 ・このお菓子(かし)はおいしいから、あとをひいて、やめられなくなる。
[2]〔人・ものガ (人の)ものヲ〕
 △[気/目/注意/関心(かんしん)/興味(きょうみ)]を~。[手/腰(こし)/身]を~。
 ・お年寄りの手を引いて(=引っぱって)いっしょにかいだんをのぼった。
 ・「今日はひと月に一度の安売りだ。」などと言って客の気を引いておいて、けっきょく高い物を
  買わせる、それがあの人たちのやり方です。
 ・このあたりには、よそから来た男の気を引くようなそぶりを見せる娘(むすめ)がいるから、気を
  つけよう。
 ・下の子が生まれたら、上の子は赤ちゃんのまねをして、親の気を引こうとしはじめた。
 ・中西は背(せ)が190センチもあるから、さすがに人の目を引くなあ。
 ・こんな所に看板(かんばん)を立てても人の注意を引かないから、役に立たない。
 ・わたしは都会(とかい)でそだったので、農村(のうそん)の生活(せいかつ)に強く心を引かれます。
 ・ボールを打つ時はそんなにこしを引いてはいけない。
 ・大木さんの家は貴族(きぞく)の血(ち)をを引く名家だそうだ。
 ・わたしの習っている茶道(ちゃどう)は表千家(おもてせんけ)の流れを引くものです。
[3]〔人ガ (もの・所カラ)  ものヲ〕
 △[例/ことわざ/詩(し)の一節(いっせつ)]を~。
 ・この村は山からわき水を引いて、生活に使っている。
 ・子どもにむずかしい話をする時は、毎日の生活(せいかつ)の中から分かりやすい例(れい)を引い
  て話してやるとよい。
 ・先生は聖書(せいしょ)の中から「あなたの敵(てき)を愛しなさい。」ということばを引いてスピ
  ーチをしめくくった。
 ・中西くんは、今の「気分は、...」と言って、詩(し)の一節(いっせつ)を引いてみせた。
 ・A:このTシャツちょっとよごれていますね。
  B:じゃあ、100円引いて、900円にしましょう。
 ・A:はい、給料(きゅうりょう)ですよ。
  B:あ、どうも。...あれ、何だか少ないなあ。
  A:ああ、税金(ぜいきん)が10パーセント引かれているからですよ。
 ・ビールびんを持って買いに行ったら(酒屋(さかや)が)ねだんからびん代を引いてくれた。
 ・xからyを引くと23になる。
 ・「売上(うりあげ)」から「仕入れ値(しいれね)」を引いたものが「儲け(もうけ)」です。
 ・そろばんは引いたり足したりする計算(けいさん)に向いている。
[4]〔人ガ 所ニ ものヲ〕
 △紙(かみ)に横線(よこせん)を~。唇(くちびる)に口紅(くちべに)を~。
 ・いま校庭(こうてい)に白線(はくせん)を引いていますから、少し待ってください。
 ・これから紙を配りますから、それに縦(たて)に線を3本引いてください。
 ・三角形(さんかくけい)の頂点(ちょうてん)Aから底辺(ていへん)BCに垂線(すいせん)を引く。
 ・フライパンにあぶらをじゅうぶんに引くのが、このりょうりのコツです。
 ・計画(けいかく)がもう、そこまで進んでいるのなら、もう、あとには退けない。(=退くことは
  できない)
 ・p社がわがそんなひどい事を言っていると分かったから、もうあとには退けない。
 ・アパートの部屋に電話を引きたいんですが、いくらぐらいかかるでしょうか。
[5]〔人ガ もの・所カラ (人の)ものヲ〕
 ・田中さんは政界(せいかい)から身を退くそうだ。
 ・私が身を退けば、ゆき子さんは進さんと結婚(けっこん)できるわ。
 ・私もこの問題から手を引きますからあなたも引いてもらいたい。(あなたの手を)
 ・ナポレオンは兵を退くべきだという将軍(しょうぐん)たちの意見をきかなかった。
 ・私がここに「銀(ぎん)」をはれば、あなたは「角(かく)」を退かなくちゃならなくなる。(将棋(し
  ょうぎ)で)
[6]〔ものガ〕
 △[熱(ねつ)/波(なみ)/潮(しお)/水]が~。
 ・朝が来て、潮(しお)がひいたあとには海草(かいそう)や貝殻(かいがら)がのこっていた。
 ・敵(てき)の軍勢(ぐんぜい)がどんどん退いていく。
 ・大雨がやんで、1か月たってやっと洪水(こうずい)の水がひいた。
 ・薬(くすり)をのんでいるのだが、なかなか熱がひかない。(=さがらない)
 ・A:きのうボールが当たった所はどうなりましたか。
  B:冷やしておいたら、だいぶ腫れ(はれ)がひきました。(=ちいさくなった)

<複合動詞:ひき->
[ひきあう] 人・ものガ 人・ものト ものヲ
 ・体育の先生が二人の生徒とロープを引き合っている。
 ・2台の車がワイヤーを引き合っている。
 ・もうけがこんなに少ないのでは、引き合わない仕事だね。
 ・この報酬では労力に引き合わない。
   お互いを 手・縄・ひもを 
[ひきあげる] 人ガ ものヲ 
 ・川におちた自動車をクレーンで引き上げている。
 ・会議がおわって、出席者たちが会議室からぞろぞろ自分たちの部屋へ引き上げて行く。
 ・今日のしごとはこのくらいによう。(=これでやめよう)。雨がふって来そうだから、いそいで
  道具を車につんで引き上げよう。
 ・P国とQ国のなかが悪くなったら、P国はQ国に送っていた技術指導員をいっせいに引き上げて
  しまった。
 ・一年ほど前からP国の政情が不安定になってきたので、外国の会社はだんだん資本を引き上げは
  じめた。
 ・給料が3パーセント引き上げられることになった。
   援軍・仲間・借金取り・敵機・一家・大半が 足・網・糸・体・ボートを
   運賃・関税・給料・最低賃金・生活水準・対象年齢・単価・報酬を 戦場・軍を
   その場・街を 穴・水の中・外国から 宿舎・部屋に 大急ぎで 一気に さっさと
[ひきあてる] 人ガ ものヲ 
 ・これからマッチでくじを作ります。この赤い頭のついているのを引き当てた人にこの映画のキッ
  プを上げます。
 ・商店街の宝くじで一等賞を引き当てた。
   当たりくじ・いい亭主・貧乏くじ・同じ番号を  我が身に~て考える
[ひきあわせる] 人ガ 人・ものヲ 人・ものト
 ・小さい時に別れ別れになっていた兄に知合いの人が引き合わせてくれた。
 ・国から両親があそびに来ているので、友だちに引き合わせた。(=両親を友だちに)
 ・この二つのデータを引き合わせてみよう。どこがどう変化したのだろうか。
   お互い・双方を 女・家族・二人を ゲラと原稿・原文と翻訳を 幕を
[ひきいれる] 人ガ 人・ものヲ ものニ 
 ・友だちといっしょに文学の雑誌を作ることになった。印刷屋のむすこをなかまに引き入れて、安
  く印刷してもらった。
 ・遠くの川から水路を造って村に水を引き入れた。
   男・女・客・ガス管・大軍・文化・敵・仲間・水を 仲間・話・部屋に
[ひきうける] 人ガ ものヲ  
 ・友だちに引越しのてつだいを頼んだら、引き受けてくれた。
 ・自分で責任の持てない仕事は引き受けられない。
   依頼・解説・家事・講演・交渉・工事・顧問・仕事・実務・事務・重責・出演・世話・捜査・
   対談・頼み・注文・調査・手伝い・仲人・使い・憎まれ役・任務・弁護・編集・申し出・役目
   ・役割・厄介事を 子弟・若者を 他人の苦しみを
   軽い気持で 一手に 気軽に いやいや うっかり 進んで 喜んで 難しい役を 
[ひきうつす] 人ガ ものヲ
 ・いくつかの辞書を並べておき、一番いい説明を引き写して新しい辞書を作るんだそうだ。
 ・問題が解けないとき、問題集の解答を引き写すだけでは、勉強にならない。
[ひきおこす] 人ガ ものヲ  
 ・救急隊員が倒れている人の上体を引き起こして、意識があるかどうかを確かめた。
 ・いなかへ遊びに行っていたうちの子がちょっとした事件を引き起こしたらしい。
   上体・相手・オートバイ・争い・いざこざ・大騒ぎ・恐れ・火災・関心・感動・危機・恐慌・
   金融危機・幻覚・興奮・誤作動・混乱・災害・革命・事件・事故・社会問題・衝突・戦争・
   大事・動揺・トラブル・不安・ブーム・不幸な事態・不祥事・変化・暴動・発作・摩擦・面倒
   ・薬害・乱闘・流出・論争を 故意に
[ひきおとす] 人ガ ものヲ ものカラ
 ・トラックの荷台に乗った男の腕をつかんで引き落とした。
 ・電話料、ガス代などは、銀行の私の口座から毎月引き落とされるから、払いに行かなくてもいい。
   お金・公共料金・税金を 口座から カードで
[ひきおろす] 人ガ ものヲ 
 ・朝、旗を揚げ、夕方、引きおろす。
 ・どういう手を使ってでも、あいつを社長の座から引きおろしてやる。
 ・銀行口座から生活費として十万円引き下ろした。
   体・ズボン・チャック・ファスナー・スカート・窓を 力一杯
[ひきかえす] 人ガ 所カラ  
 ・頂上へ登るとちゅうで、雪がふってきたので、登るのをあきらめて引き返した。
 ・学校へ行くとちゅうでわすれ物を思い出して、家へ引き返した。
   波・軍隊が 車を 街道・階段・逆・橋・人混みを 途中で 家に くるりと
[ひきかえる] 人ガ ものヲ ものト
 ・これは整理券で、入場券ではありません。入場するためには、あそこの窓口でこれを入場券と引
  きかえなければなりません。
 ・お米の引換券をもらった。米屋に持っていくと、お米と引き替えてくれるそうだ。
   境遇を 当たり券を景品と 
[ひきくらべる] 人ガ 人・ものヲ 人・ものト/ニ
 ・自分の文章は、うまい人の文章と引き比べると、いかにももたもたしているのがわかる。
 ・我が身に引き比べ、この本の著者はなんて努力家なんだろう。
   俳優・文章を 我が身に 自分と相手の環境を 自分の運命に
[ひきこむ] 人・ものガ 人・ものヲ ものニ
 ・排水口に水が流れ込み、ごみもいっしょに引き込んで行った。
 ・この小説を読んでいると、その世界の中にぐいぐい引きこまれてしまう。
   水・男・獲物・読者・魂・悪・風邪・電灯を グループ・仲間・誘惑に 
   ~れる おしゃべり・景色・言葉・眠り・話に だんだんに 思わず ずるずると
[ひきこもる] 人ガ ものニ
 ・風邪ぎみなので、1週間ほど家に引きこもっていた。今日ひさしぶりに外へ出てみたら、あちら
  こちらで花がさいて、だいぶ春らしくなっている。
 ・若い人たちが自分の部屋に引きこもって、家族とも顔を合わさないということが社会問題になっ
  ている。
   家・田舎・自室・山の中・一人の世界・物思いに 傷心のあまり
[ひきさがる] 人ガ (所カラ)
 ・文句を言おうと相手の事務所へ行ったが、乱暴そうな大男が出てきたので、すごすごと引き下が
  った。
 ・きみの意見はここでは通らないよ。課長におこられないうちに引き下がった方がいいよ。
   座・花道を 早々に あっさり すごすごと おとなしく おめおめ
[ひきさく] 人ガ ものヲ 
 ・ワイシャツを引き裂いて、包帯の代わりに傷口に巻いた。
 ・二人の恋は、親の手によって引き裂かれた。
   紙・布・絹・写真・手紙・恋人達を ずたずたに 真っ二つに びりびりと 
[ひきさげる] 人ガ ものヲ (ものカラ ものニ)
 ・右から三番目の調節スイッチを引き下げてください。
 ・石油のねだんが引き下げられたので、ガソリンのねだんも少しは下がるだろう。
   シャッター・価格・関税・金利・料金・生活水準・賃金・年齢・保険料を
[ひきしぼる] 人ガ ものヲ 
 ・ゆみを思いきり引きしぼった。
 ・中年になってゆるんできた体をきりりと引き絞りたいところです。
   手綱・弓・体・気持・下腹部を きりりと 満々と
[ひきしまる] ものガ
 ・山下さんはよくうんどうをするので、体が引き締まっている。
 ・西山さんのきりっと引き締まった口もとにはかれの力づよさがあらわれている。
 ・スーツを着てネクタイをしめたら、身も心もしゃきっと引き締まった。さあ今日からはもう
   学生じゃない。
   体・筋肉・腹・気持・神経・表情・文章・空気が ぎゅっと すらりと 
[ひきしめる] 人ガ ものヲ 
 ・ゆるんでいたロープを引き締めた。
 ・この試合にかてば優勝だ。気持ちを引き締めてかかろう。
   ネクタイ・筋肉・肌・ウエスト・唇・調子・気持・心・表情・雰囲気・部屋の空気・文章・規
   律を 財政・予算・支出を きりっと ぐっと 強く 固く ぴりりと 
[ひきずる] 人ガ ものヲ 
 ・もしもし、コートのベルトを引きずっていますよ。
 ・すっかりつかれてしまって、わたしは足を引きずるようにして、家へかえって来た。
 ・机を運ぶ時は引きずらないで持って運んでください。床を引きずると傷が付きます。
 ・父はむかし会社を作ったが、失敗したそうだ。今でも過去の夢を引きずって生きている。
 ・田中さんは何か暗い影をひきずっている。むかし何かあったのだろう。
 ・十年前、事故で人を死なせたことがあるのです。私はそういう暗い過去を引きずって生きている
  のです。
   踵・片足・トランク・荷物・ゴムホース・帯・着物の裾を 草の上・地面を
   過去・思い出・悔しい思い・挫折感・問題を 疲れた足を ずるずる 重そうに 
[ひきずりおろす] 人ガ 人・ものヲ ものカラ
 ・犯人は、気を失った被害者を崖から引きずり下ろして逃走したらしい。
 ・何とかあいつを今の地位から引きずり下ろしてやりたい。
[ひきずりこむ] 人ガ 人・ものヲ ものニ
 ・このシーンでは、主人公が四、五人の男に殴られ、建物の中に引きずり込まれる。
 ・彼女を音楽の道に引きずり込んだのは私です。そして日本一の歌手に育て上げました。
   国民・他人・体・女を 気持・心を 穴に 悪の道・地獄・戦争に 深みに
[ひきずりだす] 人ガ 人・ものヲ (所カラ)
 ・押し入れに入っていた大きな箱を引きずり出してみると、中は人形の山だった。
 ・物置の奥に隠れていた敵を引きずり出し、皆で討ち取った。
   荷物・箱・内臓・がらくたの山・女を 外に 表舞台に 眠りの沼から
[ひきずりまわす] 人ガ 人・ものヲ
 ・今日は新人を集めて、市内を引きずり回し、営業マンとして知っておくべき事を教えた。
 ・いくら丈夫な箱でも、倉庫の中をそんなに引きずり回したら、底に穴が開いちゃうよ。
   心・鼻面を 畳の上・地べたを 一方的に あちこち ぐんぐん 思うままに
[ひきたおす] 人ガ 人・ものヲ
 ・ロープをかけて、力まかせに枯れ木を引き倒そうとしたが、なかなか倒れない。
 ・押してきた相手を、その力を利用して逆に引き倒してやった。
   相手を 地面に 力任せに わしづかみにして
[ひきだす] 人ガ ものヲ (ものカラ)
 ・山下先生がわたしの才能を見つけて、引き出してくれたのです。
 ・キャッシュカードがあれば、いつでもお金が引き出せます。(自分の口座から)
   椅子・台・自転車・奥から荷物を 資料・預金・貯金・現金・意欲・結論・教訓・効果・答え
   ・才能・自白・特色・中身・証言・自白・よい返事・有利な条件を
[ひきたつ] ものガ
 ・こんな所にかけたのでは、せっかくの絵が少しも引き立たない。もっときれいな部屋におこう。
 ・少し辛みを入れると、肉の味が引き立つね。
 ・美しい器に盛ると、料理の色がさらに引き立っておいしそうに見える。
 ・相手チームに10点もとられてしまったので、みんな元気がない。気分を引き立たせるために声
  を掛け合った。
   味・美しさ・服・絵・踊り・気・気分が いっそう ぐんと ひとしお
[ひきたてる] 人・ものガ 人・ものヲ
 ・生地の落ち着いた味がクリームの甘さをうまく引き立てていて、本当においしいですね。
 ・この豪華な額縁が中の絵をいっそう引き立てていますね。
 ・あいつは、若いときに俺が何かと引き立ててやったおかげで偉くなれたということを忘れている
  恩知らずだ。
 ・わたくしは新しくこの支店に来ました山本でございます。どうか、よろしくお引立てください。
   甘さ・色・おいしさ・気分・気持・顔・体・目鼻立ちを いっそう
[ひきちぎる] 人ガ ものヲ
 ・家に帰ると、机の引き出しから今日別れた男からの手紙を取りだして、一枚一枚細かく引きちぎ
  り、火をつけて燃やした。
 ・今日は貼り絵をやってみます。適当な大きさに引きちぎった色紙を、全体の色のバランスを考え
  ながら台紙に貼っていきます。
[ひきつぐ] 人ガ 人カラ/人ニ ものヲ 
 ・前任者から引き継いだ仕事をより充実させて、後任に引き継ぐ。
 ・この方針はこの学校ができてからずっと先生たちの間に引きつがれてきている。
   後・会社・経営・計画・権力・仕事・首相の座・続き・ノウハウ・バトン・話・思い・説明・
   世話・やり方を 前任者から 後に 次期・新政権に 同僚から・に
[ひきつける] 人ガ ものヲ (ものニ)
 ・バットを振る時、もっとひじを脇に引き付けたほうがいい。
 ・山下さんは人を引きつける人がらを持っている。
 ・人を引きつける話し方とはどんなものでしょうか。
 ・彼女の優しさが子供たちをひきつけるんだね。
 ・あの人は話がうまいから引きつけられてしまう。
   金属・体・心・女・大人・子供・気持・観客・視聴者・世論・敵・読者を
   ぐっと 強く 磁石が 手元まで ~られる 心を 人柄に 思わず どことなく
[ひきつづく] ものガ ものニ
 ・大学の入学試験に関して、いろいろな不祥事が引き続いて起きている。
 ・2人目の報告は以上です。引き続いて3人目の報告をお願いし、その後に休憩の時間をとりたい
  と思います。
[ひきつる] ものガ
 ・急に走ったら、足が引きつりそうになった。
 ・ひどいことを言われて、怒りで顔が引きつった。
   足・舌・表情が 恐怖で ぴくぴくと 顔・こめかみ・頬を~らせる 苦痛に
[ひきつれる] 人ガ 人ヲ / ものガ
 ・王女様はお供を引き連れて、池へ散歩にいらっしゃいました。
 ・部下を何人も引き連れて飲みにいくとは、みっともないことだ。
 ・その人の腕は、ひどいやけどのあとがひきつれたようになっていた。
   馬・犬・学生・記者・部下・兵・家来・子分・友・仲間・一族郎党を
[ひきとめる] 人ガ 人ヲ
 ・時のながれを引きとめることはできない。
 ・「もう少し飲んで行けよ」と引き止められたが、「明日の朝早いので」と言って帰ってきた。
   客・男・父親・青年を 旅立ち・行き過ぎを 
[ひきとる] 人ガ 人・ものヲ  
 ・4さいの時に交通事故で両親をなくしたわたしは、おじの家に引きとられて育った。
 ・品物がこんなに売れのこってしまった。どうか、引きとっていただけませんか。
 ・「きょうはどうしておくれたんですか。」と先生にきかれて、わたしが「駅から学校へ来るバス
  がなかなか来なかったので...」と言いかけると「二人で歩いて来たんです。」とあとを引きとっ
  て友だちが言った。
 ・父は夜10時ごろに急に病状が悪くなり、つぎの朝5時ごろ息を引きとりました。
   遺体・家具・子供・品物・ネコ・話・不良品・身柄・娘・老母を ひとまず
[ひきぬく] 人ガ ものヲ (ものカラ)
 ・小西さんはタバコの箱をとり出すと1本ひきぬいて、火をつけた。
 ・さいきんはしごとのよくできるサラリーマンがほかの会社から引きぬかれて行く。
 ・あの選手はなかなか良い。うちのチームに引きぬこう。(よそのチームから)
   草・木・立て札・本・拳銃・毛・ファイル・矢・有力選手・社員を ぐいと
[ひきのばす] 人ガ ものヲ  
 ・すこし時間があまりそうだから、あなたの話を引き延ばしてください。
 ・大川さんは次の議題がとり上げられないように、会議を引き延ばそうとしている。
 ・この写真はきれいだから、大きく引き伸ばして、かべに飾ろう。
 ・ゴムを引き伸ばして、その力で人形が動くようになっている。
 ・だらだら引き伸ばされた文章を読むのはばかばかしい。
   時間・日程・審議・質問・話・議会・決断・解放・針金・写真を 薄く・長く
[ひきはがす] 人ガ ものヲ (ものカラ) 
 ・リフォームの業者が壁の板を引き剥がし始めた。
 ・兄弟げんかをして、怒った弟は兄の部屋のかべのポスターを引きはがした。
   ラベル・ポスター・床板・テーブルかけ・絆創膏・体を べりべりと
[ひきはなす] 人ガ 人ヲ (人カラ) 
 ・あの二人はあえばケンカをするから、少しの間、引きはなしておこう。
 ・二人がなぐり合いをはじめたので、まわりにいた友だちがとめに入って二人を引きはなした。
 ・山下くんは2位を大きく引きはなしてゴールインし、マラソン大会で1位になった。
   体・感覚・距離・子供・手・二人・母子・他社 ぐいと 無理に 二位を
[ひきはらう] 人ガ ものヲ 
 ・フリーマーケットの出店は、夕方5時までに引き払わなければならない。
 ・私がやっと父のいる所を調べ出して行ってみた時には、父はもうそのアパートを引きはらって、
  どこかへ移ってしまっていた。
   家・下宿・住居・城・住まい・団地・部屋・ホテル・店・宿・思い出の街を
[ひきまわす] 人ガ 人ヲ/所ヲ
 ・新しい支店に配属になり、先輩にあちこち引き回されたが、いっぺんに覚えられるわけがない。
 ・妻の買い物に付き合ったら、いくつもデパートを引き回されて、まったく参った。
   馬・観客・鼻面を 市中・街を 意のままに くるくる
[ひきもどす] 人ガ 人ヲ 所ニ
 ・つないであったボートが流されそうになったので、あわててロープをつかみ、引き戻した。
 ・少年はまた家出をしたが、すぐに親たちに見つけられて、家へ引きもどされた。
 ・華やかな世界で夢を見たが、人気がなくなって元の現実に引き戻された。
   脱落者・手・価格を 軌道に ぐいと 無理矢理 ~れる 元の生活・現実に
[ひきよせる] 人ガ ものヲ ものニ 
 ・昼休みに子供たちがイスを引き寄せていっしょにお弁当を食べていた。
 ・他人の問題としてでなく、もっと自分に引き寄せて、自分の問題として考えてほしい。
   いす・腕・包み・道具・地図・毛布を 関心・視線を 近く・手元・横に
[ひきわける] 人ガ 人ト ものヲ
 ・他校とサッカーの練習試合をしたが、どちらも点が入らず引き分けた。
 ・強敵と戦うことになり、引き分ければ充分という試合だったが、見事勝ってしまった。
   激戦・試合を 相手チームと 無得点で  二人を 
[ひきわたす] 人ガ 人ニ ものヲ 
 ・勝負に負けたら、この宝物をお前に引き渡す。
 ・新しい担当者に前任者が関係書類を引き渡した。
      積み荷・犯人・逃亡兵・身柄・遺体を  警察・敵方・当局に
[ひっかかる] 人・ものガ 人・ものニ
 ・クモの巣に虫がたくさん引っかかっている。
 ・手品師のかんたんなトリックにやすやすと引っかかってしまった。
   雨戸・針・クモの巣・獲物・疑問・一言が 網・網の目・枝・茨・罠・渋滞・信号・
   おとり・駆け引き・計略・検閲・詐欺・心理作戦・誘導尋問・悪だくみ・作り話に
   トリック・非常線・法律に うっかり うまく ころっと たわいなく まんまと
   やすやすと 言葉が頭の隅に 魚の骨・餅・痰がのどに あっちこっちに 店に
[ひっかく] 人ガ ものヲ
 ・壁を釘で引っ掻いて何か書いてある。なになに...「これを読んだ奴はアホ」アホ!
 ・かゆくても傷口を引っ掻いてはいけませんよ。
   顔・首筋・胸・尻・ガラス・壁・ドア・表面・傷を 爪で がりがりと 釘で
[ひっかきまわす] 人ガ ものヲ
 ・旅行している間に空き巣に入られ、部屋中引っかき回されていた。
 ・押し入れの中を引っかき回したが、隠したはずのへそくりが出てこない。どこだ?
   箱の中・荷物・部屋中・家・そこらじゅう・頭の中・胸を 気持を 乱暴に 
[ひっかける] 人ガ 人・ものヲ ものニ
 ・どこかで釘にでも引っかけてしまったらしい。コートに穴があいている。
 ・お互いに水を引っかけ合うお祭りにちょうど出くわして、さんざん引っかけられた。
 ・親父は、さっき下駄を引っかけてどこかへ行ったよ。パチンコかな。
 ・うまい話に引っかけられて金をだまし取られた。
 ・あの教授はウイスキーを一杯引っかけてから講義に行くそうだ。口がよく回るんだと。
   足・腕を コード・ひもを 杭・釘・ロープに 上着・オーバー・下駄・サンダルを
   相手・女の子・客を タオル・コートを 水・おしっこを カーブを 酒を一杯
[ひっかぶる] 人ガ ものヲ
 ・彼女に告白して見事に振られた時は、家に帰って布団を頭からひっかぶっておいおい泣いたよ。
 ・彼が一人で失敗の責任をひっかぶってくれた。申し訳ない。
   着物・布団・毛布・夜具・外套・麦藁帽を 悲哀を 頭から 体全体に
[ひっくくる] 人ガ 人・ものヲ
 ・たまっていた新聞紙をひもでひっくくって古紙回収に出した。
 ・世の中の悪人を片っ端からひっくくって、無人島に放り出したら気持ちいいだろうな。
   荷物・新聞紙・問題点・悪人・下手人を 片っ端から
[ひっこむ] 人ガ 
 ・窓から覗いていた小さな顔が引っ込んで、玄関に回り、「おばちゃん、入っていいー?」
 ・もう少し、このおなかが引っ込むといいんだけどなあ。ご飯がおいしいからなあ。
   顔・足・腹・こぶが 奥・家・田舎・部屋・脇に いったん おとなしく 
[ひっこめる] 人ガ ものヲ
 ・子供は恐る恐る犬に触ろうとしたが、犬が動いたのであわてて出した手を引っ込めた。
 ・彼は気が弱くて、ちょっと上司に批判されるとすぐ自分の提案を引っ込めてしまう。
   頭・足・手・おなか・顔・首・希望・言葉・舌・説・プランを 反射的に ぐっと
[ひったくる] 人ガ ものヲ
 ・夫は私の手からタオルをひったくると、ごしごし頭を拭いた。何を怒っているんだろう。
 ・ある国の街を歩いていたとき、子供にバッグをひったくられた。
   カバン・札・タオル・手荷物・ノート・袋・グラス・しゃもじを 荒々しく
[ひっつかむ] 人ガ ものヲ
 ・女のけんかは怖いね。お互い髪をひっつかんで頭を振り回すんだ。まあ、僕の頭にはつかむほど
  の毛はないから幸いだけど。
 ・やつの襟元をひっつかんで、二三回顔をひっぱたいてやったら、すぐ金を出したぜ。
   棒・小銃・帽子・袖・腕・頭髪・襟髪・前髪を
[ひっつく] 人・ものガ 人・ものニ
 ・あの娘、いつも彼氏にぴったりひっついて、幸せそうだね。
 ・夏の体育の時間は、濡れた髪が額にひっつくのがうるさくてたまらない。
   皮・スカート・蛭が 腰・のどに ぴったり 濡れた髪が額に
[ひっとらえる] 人ガ 人ヲ
 ・西部劇には、お尋ね者を引っ捕らえて賞金をもらう、という主人公が時々出てくる。
 ・空き巣が家に入るところを見て、引っ捕らえたら隣のおじいさんだった。ぼけていて、家を間違
  えたらしい。
   お尋ね者・女・盗人・人殺しを
[ひっぱたく] 人ガ 人(のもの)ヲ
 ・いまの子供は親にひっぱたかれたことがないらしい。ひっぱたけばいいというものでもないけれ
  ど、何か考えさせられてしまう。
 ・小さい時、父にお尻を何度もひっぱたかれた記憶がある。どんないたずらをしたんだろう。
   頭・顔・尻・ほっぺた・横っ面を 滅茶苦茶に
[ひっぱる] 人ガ 人・ものヲ 
 ・綱を思い切り引っ張った。
 ・子供が母親の手を引っ張って、おもちゃ屋に入ろうとしていた。
 ・スリが捕まって、警察に引っ張られていった。
   犬・腕・客・取っ手・ロープ・腕・上着・髪を ぐいぐい 懸命に そっと
 (「ひっぱる」は「ひきはる」の音変化した形)
[ひっぱりあげる] 人ガ 人ものヲ
 ・クレーンが資材を引っ張り上げて、建築中のビルの上に降ろした。
 ・空腹で空腹で、ズボンが落ちるのを引っ張り上げながら小学校から帰ったことがある。
   体・靴下・ズボン・袖・手・子どもを 上に ぐいと 一気に
[ひっぱりこむ] 人ガ 人・ものヲ ものニ
 ・むすこは悪いなかまに引っぱりこまれて不良になってしまった。
 ・ゆうべ暗い道を歩いていたら、よこから出て来た知らない男たちに建物のかげに引っぱりこまれ
  て、お金をとられてしまった。
   男・客・先輩・魔女・人を 暗がりに
[ひっぱりだす] 人ガ 人・ものヲ
 ・そろそろ涼しくなってきたので、タンスからセーターを引っぱり出した。
 ・押し入れの奥から二十年前のレコードを引っ張り出して聞いてみた。いい音だ。
 ・次の会には田中さんを引っぱり出して、協会の創立当時の話をしてもらおう。
   着替え・財布・セーター・本・名簿・記録を 素人・助手・知識・記憶を 会議に
[ひっぱりまわす] 人ガ 人ヲ
 ・遊園地へ行って子供をぐるぐる引っ張り回したら、さすがに疲れたようで、帰りの電車でぐっす
  り寝ていた。
 ・妻の田舎へ初めて行ったとき、あちこちの親戚を引っ張り回されて、ともかく疲れた。
   客・子どもを ぐるぐる さんざん
[ひんまがる] ものガ
 ・あいつはどうしようもないほど根性がひん曲がっている。
 ・ドリアンというのは、鼻がひん曲がりそうな臭いにおいのする、おいしい果物だ。
   口・パイプ・レールが  ~ている根性
<複合動詞:-ひく>
[さしひく] 人ガ ものカラ ものヲ 
 ・売り上げから経費を差し引くと、たいして残らなかった。
 ・字の汚なさを差し引いても、内容のよさで十分合格です。
      勘定・経費・源泉課税・諸雑費・水道代・手間・費用・家賃を  売り上げ・給料から

[7]打つ・叩く・殴る
 手または道具を使って、人・物に強い力を瞬間的に加えるという意味を持つ動詞。人に痛いと思わ
せたり、ものを遠くへ飛ばしたり変形したり、音を立てたり、などを目的とする。

◇うつ(打つ・撃つ・討つ) 
 「打つ」は、手または物を手に持って、対象に強い力を加えること。ひゆ的、慣用的な用法が多い。
   人ガ ものヲ (ものデ) うつ
    バットでボールを・ラケットでシャトルを 打つ  思わず手でひざを打つ
    釘を金づちで打つ      鐘を打つ
 打つ時の音、打ち方を表すオノマトペがある。
    カンカン・ガンガン・カーンと・コンと・コンコンと・トントンと 打つ
 次は無意識に、うっかりして打ってしまう場合。
        転んで頭を打つ  机の角に腰を打つ 
 ものを打つ場所・物をニ格で示す。 
   人ガ ものニ ものヲ うつ
    腕に注射を打つ  川岸に杭を打つ  路地に水を打つ  文末にピリオドを打つ
    ページに番号を打つ  腰に針を打つ   母に電報を打つ(方向のニ)
 「打つ」は機能動詞的に、さまざまな名詞と共に使われる。
   人ガ ものヲ うつ
    ワープロ・文章を 打つ  碁を打つ  そばを打つ  ストライキを打つ
    寝返りを打つ  手付け金を打つ  ばくちを打つ  滝・雷に打たれる
 ひゆ的な表現で、「心・胸を 打つ」は感動させること。
    心を打つ映画  そのことばに胸を打たれる  
 その他、慣用的な表現が多い。
    手を打つ  先手を打つ  逃げを打つ  一芝居打つ  不意を打たれる
    なだれを打って(崩れる)   水を打ったように(静まる)
 銃を使う場合、「撃つ」という表記をする。
    銃で鳥を撃つ  ピストルで撃たれた  銃を撃つ
 武士の時代、相手を倒し、殺す場合、「討つ」という表記をする。
        敵を討つ
・複合動詞
  「うち-」の形のものが非常に多い。「打つ」意味があるものと、単なる強めその他の意味を加え
るだけのものがある。特に、精神的な意味合いを持つものが多くある。
 「打つ」意味が生きているもの
 「打ち・撃ち合う」は、スポーツや戦いで、たがいに打つこと。
 「打ち上げる」は、打って高く上げること。波がものを岸に運び上げること。波が岸に上がること。
  また、公演などを終えること。
 「打ち当てる」は、(強く)当てること。
 「打ち合わせる」は、物と物をたがいに当てること。何かのために人と前もって相談すること。
 「打ち・撃ち落とす」は、叩いて落とすこと。石や弾を当てて落とすこと。
 「打ち下ろす」は、ハンマーなどを上に振り上げ、強く振り下ろして、何かを打つこと。
 「打ち返す」は、相手が打ったのに対して、こちらも打つこと。引いた波がまた寄せてくること。
 「打ち・撃ち殺す」は、強く叩いて殺すこと。弾を命中させて殺すこと。
 「打ち壊す」は、強く叩いて壊すこと。
 「打ち据える」は、相手が起きあがれなくなるほど叩くこと。しっかりと据えること。
 「打ち損なう」は、うまく打つことに失敗すること。
 「打ち倒す」は、打って倒すこと。強いものを負かすこと。
 「打ち付ける」は、ものをものに強くぶつけること。打ってしっかり固定させること。
 「討ち・撃ち止める」は、(武士の時代)斬り殺すこと。(銃などで)撃って殺すこと。
 「討ち取る」は、(強い)敵を殺すこと。
 「打ち直す」は、もう一度改めて打つこと。固くなったふとんなどの綿を柔らかくすること。
 「打ち鳴らす」は、鐘や太鼓などを打ってならすこと。
 「打ち抜く」は、打ったり掘ったりして穴をあけること。紙や金属に型を当ててその形に穴をあけ
  ること。「ストを打ち抜く」は、予定した時間の最後までストを続けること。
 「打ち払う」は、叩いて払い落とすこと。(撃って)追い払うこと。
 「討ち滅ぼす」は、(攻め入って)敵を殺し、滅ぼすこと。
 「打ち負かす」は、打って負かすこと。徹底的に負かすこと。
 「打ち・撃ちまくる」は、激しく打ち続けること。
 「打ち寄せる」は、「波が岸を打つ」ことから、自動詞として「寄せてくる」意味と、他動詞とし
  て、波が浮かんでいるものを岸に運んでくることを表す。
    波が打ち寄せる   浜辺に打ち寄せられた海草やゴミ    
 「打つ」意味と、精神的な意味を重ね持つもの
 「打ち崩す」は、打って相手の勢いを崩すこと。ひゆ的に、精神的なことにも言う。
 「打ち砕く」は、強く打って砕くこと。ひゆ的に、精神的なことにも言う。
 「打ち・撃ち込む」は、打って中に入れること。何度も打つこと。ひゆ的に、物事に熱中すること。
 「打ち出す」は、打って出すこと。紙や金属板を裏から打って、表に模様を浮き出させること。ひ
  ゆ的に、はっきりと主張を示すこと。打ち始めること。
 「打ちのめす」は、相手が起きあがれなくなるほど殴ること。ひゆ的に、精神的なことにも言う。
 「打ち負ける」は、打つ力が相手より弱くて負けること。ひゆ的に、精神的なことにも言う。
 「打ち破る・討ち破る」は、敵を攻めて負かすこと。「破る」を強めて言う語。ひゆ的に、抽象的
  なことにも言う。
 精神的な意味を持つもの
 「打ち勝つ」は、(自分より)強い相手に勝つこと。ひゆ的に、困難や苦しみに負けず、それを乗り
  越えること。
 「打ちしおれる」は、(挫折感などで)ひどく元気がなくなること。
 「打ち沈む」は、すっかり元気がなくなること。
 「打ちひしがれる」は、生きる意欲を失うほど、元気がなくなること。
 「言う」ことに関するもの
 「打ち明ける」は、秘密や心の内を隠さずに話すこと。
 「打ち合わせる」は、物と物をたがいに当てること。何かのために人と前もって相談すること。
 「打ち消す」は、そうではないと強く言って、否定すること。
 その他の「打つ」意味がないもの
 「打ち集まる」は、人が集まること。やや古風な言い方。
 「打ち重なる」は、いくつも重なること。
 「打ち切る」は、続けていたことを途中でやめること。
 「打ち捨てる」は、物事を積極的にせず、捨てたような状態になること。
 「打ち立てる」は、しっかりと(新しいものを)作り上げること。
 「打ち続く」は、間があかずにずっと続くこと。
 「打ち連れる」は、一緒に連れていること。
 「打ち解ける」は、人と親しくなり、くつろいだ状態になること。
 「-うつ」の形のもの
 「流し打つ」は、野球で、右打者が右方向へ、左打者が左方向へ打つこと。
・スル動詞
 「ノックする」は、訪問や入室を知らせるためにドアを軽くたたくこと。野球で守備の練習のため
  にボールを打つこと。
 「拍手する」は、(お参りや賞賛・祝福などのために)両手を打ち合わせて音を立てること。
 「発射する」は、弾丸・ロケットなどを打ち出すこと。
 「注射する」は、針の突いた器具で薬液を体内に入れること。
◇たたく
 「叩く」は、手または物で一度、あるいはくり返し瞬間的に力を加えること。 
   人ガ ものヲ 叩く
    頭を叩く  手を叩いて喜ぶ  ドアを激しく叩く  包丁の背で肉を叩く
 たたき方を表すオノマトペが多い。
    とんとん・どんどん・ばんばん・がんがん・こつこつ 叩く
 ひゆ的に、人を攻撃し、やっつけることを言う。
    伸び盛りの新人を叩いておく  大臣が新聞で叩かれる
  慣用表現で「~くちをたたく」は、好ましくないことを言うこと。
    大きな口を叩く  むだぐち・へらずぐちを たたく
 「(人の)尻を叩く」は、すべきことを早くやるように急がせることを言う。
・複合動詞:「たたき-」の形のものが多い。「叩く」意味が残っているものと、ひゆとして強調す
るだけのものがある。    
 「叩き合う」は、たがいに叩くこと。
 「叩き上げる」は、苦労を重ねて一人前になること。
 「叩き売る」は、大道商人が次第に値を下げて安く売ること。
 「叩き起こす」は、戸を叩いたりして寝ている人を起こすこと。寝ている人を無理に起こすこと。
 「叩き落とす」は、叩いて落とすこと。
 「叩き返す」は、ものを叩きつけるようにして(乱暴に)返すこと。
 「叩き切る」は、叩くように強い力を入れて切ること。
 「叩き消す」は、何かで叩いて火を消すこと。
 「叩き込む」は、力を入れて叩いて入れること。力で無理に入れること。
 「叩き殺す」は、強く叩いて殺すこと。
 「叩き壊す」は、強く叩いて壊すこと。
 「叩き出す」は、叩いて(乱暴に)外に追い出すこと。「出す」を強めて言う。叩き始めること。
        店からたたき出される  新記録をたたき出す  
 「叩き付ける」は、ものを何か固いものにめがけて投げつけること。ひゆ的に、激しい勢いで人に
  ものを差し出すこと。雨が強く降ること。
 「叩きつぶす」は、叩いてつぶすこと。ひゆ的に、人や組織をやっつけることを言う。
 「叩き直す」は、曲がったものを叩いてまっすぐにすること。人の性格などを鍛え直すこと。
 「叩きのめす」は、立ち上がれなくなるほど人を叩くこと。徹底的にやっつけること。
 「叩き伏せる」は、叩いて人を倒すこと。徹底的にやっつけること。
 「叩きまくる」は、激しく叩き続けること。
 「叩き破る」は、叩いて破ってしまうこと。
 「叩き割る」は、叩いて割ること。
 「張り飛ばす」は、相手の体が飛ぶほど強く(平手で顔などを)たたくこと。
◇なぐる
 「殴る」は、手を握りしめて、あるいは物で強く人の体に力を加えること。
   人ガ 人・ものヲ 殴る
    顔を殴る  バットで殴る  
・複合動詞
 「殴り合う」は、たがいに相手を殴ること。
 「殴りかかる」は、相手に向かっていき、殴ろうとすること。
 「殴り込む」は、他人の家に大勢で押し入り、乱暴すること。けんかをするために相手の所へ行く
  こと。
 「殴りつける」は、強く殴ること。
 「殴り飛ばす」は、(相手が飛んでしまうほど)思いきり強く殴ること。
 「ぶん殴る」は、強く殴ること。俗語的な言い方。   
◇ぶつ
 「ぶつ」は、手で人の体をたたくこと。比較的力が弱い。話しことば。
   人ガ 人・ものヲ ぶつ
    親が子どものおしりをぶつ  姉に顔をぶたれた
  「話す」「演説する」などを強めて言う俗語。やや古い言い方。
    一席ぶつ  演説をぶつ
・複合動詞
「ぶち-」およびその変化した「ぶっ-」「ぶん-」の形のものがあるが、みな俗語的表現。「殴る」
意よりも単なる強めの表現が多い。
 「ぶちあげる」は、実現できそうもない大きなことをしてみせると人に言うこと。
 「ぶっ飛ばす」は、(相手が飛ぶほど)力を入れて殴ること。車などを勢いよく走らせること。
 「ぶっ放す」は、勢いよく打つこと。
 以下のものの例文はそれぞれの後ろの動詞の項を参照。
 「ぶち込む」は、力を入れて乱暴に入れること。
 「ぶち殺す・ぶっ殺す」は、殴って殺すこと。「殺す」を強めて言う語。
 「ぶちこわす・ぶっ壊す」は、ひどく壊すこと。ひゆ的に、物事をだめにすること。
 「ぶち抜く」は、反対側まで穴をあけること。仕切を取って一続きにすること。
 「ぶっかける」は、勢いよくそそぎかけること。
 「ぶっ倒れる」は、(急に)強く倒れること。
 「ぶっ通す」は、長い時間、休まずに続けること。
 「ぶん殴る」は、力を入れて殴ること。
◇はたく
  「はたく」は、叩くこと。そこにあるゴミなどを払うために叩くこと。その場所または取るべきも
のをヲ格で示す。(財布を逆さまにして底を叩くように)持っている金を全部出すこと。
      人ガ ものヲ はたく
    頭をはたく  ゴミをはたいて落とす   全財産をはたく
・複合動詞「ひっぱたく」は、(手で)強く叩くこと。俗語的表現。
    弟の顔をひっぱたいた
◇はじく
  「はじく」は、(ためた)力を瞬間的に与えて、ものを打ったり飛ばしたりすること。来るものを寄
せ付けず、はねのけること。
    人・ものガ ものヲ はじく
       指で石をはじく  そろばん(のたま)をはじく  コートが水をはじく
・複合動詞
  「はじき返す」は、はじいて元の方向へ返すこと。
 「はじき出す」は、はじいて外に出すこと。ひゆ的に、仲間から追い出すこと。計算して答えを出
  すこと。


うつ(打つ) 五(うたない・うちます・うって・うてば・うとう) 
[1]〔人ガ ものヲ〕
 △うちそうだ  うってしまう  うってはいけない  
 △[強く/激しく/軽く/弱く/何度も/くり返し/力いっぱい/]~。
  [カンカン/ガンガン/カーンと/コンと/コンコンと/トントンと]~。
 △[ボール/球(たま)/カーブ/ホームラン/ヒット/鐘(かね)]を~。
 ・みんなはこの話を聞いて、手を打って(=たたいて)よろこんだ。
 ・打つ時はボールをよく見なくてはいけない。
 ・あんなに速(はや)い球はとても打てない。
 ・西山はひと試合(しあい)でホームランを二本も打った。
 △[マージャン/碁(ご)]を~。
 ・父は朝から友人と碁を打っている。
 ・兄はマージャンでも碁でも打つものはみんなすきだ。
 △[そば/うどん/刀(かたな)]を~。
 ・おじいちゃんはまごのわたしたちが来たからと、わざわざ、おそばを打って(=作って)くれた。
  △[手/先手(せんて)/にげ/芝居(しばい)]を~。
 ・問題(もんだい)が大きくならないうちに何か手を打った方がいい。
 ・このしごとはたくさんの会社がやろうとしているから、先手を打たないとまけてしまう。
 ・このしごとはうまく行きそうにもないから、今のうちに何とか逃げを打っておこう。
 ・一芝居(ひとしばい)打って母をびっくりさせてやろう。
 ・おきには網(あみ)を打つ小ぶねが見える。
[2]〔人ガ 人・ものニ ものヲ〕
 △人に[注射(ちゅうしゃ)/電報(でんぽう)]を~。
 ・この注射を打てば、すぐに熱(ねつ)がさがりますよ。
 ・結婚(けっこん)する友人に祝電(しゅくでん)を打った。
 ・製品(せいひん)にみんな番号(ばんごう)が打ってある。
[3]〔人ガ 所ニ ものヲ〕
 △[水/杭(くい)/釘(くぎ)/歩(ふ)]を~。
 ・にわに水を打ったら(=まいたら)、少しすずしくなった。
 ・大工(だいく)さんが金(かな)づちで杭を打っている。
 ・カレンダーをつるしますから、ここに釘を打ってください。
 ・前の打者(だしゃ)がセンター前にヒットを打った。(野球(やきゅう)で)
 ・兄はわたしの「角(かく)」の前に「歩」を打った。(将棋(しょうぎ)で)
[4]〔ものガ ものヲ〕
 △[心/胸]を~。
 ・時計(とけい)が12時を打った。
 ・この映画には心を打たれた。
 ・これはとても胸を打つ小説(しょうせつ)です。
 ・子どもをたすけるために母親が死んだという話は多くの人の胸を打った。

うつ(討つ・伐つ)五(うたない・うちます・うって・うてば・うとう) 
[1]〔人ガ 人ヲ〕
 ・親の敵(かたき)を40年追いかけて、とうとう討った時、敵は老人になっていた。
 ・ここで源氏(げんじ)が平氏(へいじ)を討ったのは1185年のことだった。
 ・1812年、ナポレオンはロシアを討った。

うつ(撃つ)五(うたない・うちます・うって・うてば・うとう) 
[1]〔人ガ ものデ ものヲ〕
 △うってみる  うってはいけない  うたせる  うたれる  うて!  うつな!
 △[的(まと)/人/鳥(とり)/動物]を~。
 ・ピストルで撃たれて、けがをした。
 ・鳥を撃つのが好きな知人がいるが、撃たれた鳥を見て、どう思うのだろうか。
[2]〔人ガ ものヲ〕
 △[ピストル/ライフル銃(じゅう)]を~。
 ・山本さんは左ききなのでピストルを撃つ時も左手をつかう。
 ・3発(ぱつ)撃ったが、的に当たったのは1発だけだった。
 ・下手(へた)な鉄砲(てっぽう)も数(かず)打ちゃ当たる、という。だめでもいいから、あきらめず
  に何度でもやっていれば、そのうちうまくいくさ。

<複合動詞:うち->
[うちあう] 人ガ 人ト ものヲ
・道場の中から竹刀を打ち合う音が聞こえてきた。
・両チームがホームランを打ち合い、激しい打撃戦となった。
・ギャングがピストルを撃ち合ったためにおおぜいがけがをしたそうだ。
   竹刀・太刀・ボール・弓を  機関銃・大砲・鉄砲・ピストル・マシンガンを
[うちあける] 人ガ 人ニ ものヲ 
 ・私は、誰にも言わなかった秘密を、娘に打ち明けた。
 ・北山さんの打ちあけてくれた話によると、あの人は初めはこの仕事をするつもりはなかったのだ
  そうだ。
   愛・ありのまま・いきさつ・一切・思い・考え・気持ち・胸中・経緯・苦悩・心を
   事実・事情・真実・真相・すべて・本心を 正直・率直に 残らず
[うちあげる] 人ガ ものヲ 所ニ
 ・打球をレフトに高く打ち上げた。
 ・落ちてきたら、今度はもっと、高く、高く打ち上げようよ。
 ・日本は来月また、ロケットを打ち上げるそうだ。
 ・今回の公演は来週で打ち上げる予定だ。
 ・波が様々なゴミを浜に打ち上げている。
   観測衛星を 花火・フライ・ロケットを 公演・仕事を 海岸に~られる
[うちあつまる] 人ガ 人ト
 ・むかしのなかまとうちあつまって、語り合った。
[うちあてる] 人ガ ものヲ ものニ
 ・体の大きな男が大声を上げ、頭を地面に打ち当てながら、泣いていた。
 ・大きな鉄の球をクレーンでつり下げ、壁に打ち当てて壁を打ちこわそうとしていた。
   石・体を  壁にボールを 右の拳を左の手のひらに
[うちあわせる] 人ガ 人ト ものヲ / ものヲ ものト
 ・よし、メンバーは決まった。では、時間と場所を打ち合わせよう。
 ・次の会議の予定はあいてのQ社と打ち合わせてきめます。
 ・シンバルを力いっぱい打ち合わせた。
 ・江戸時代は、石と石を打ち合わせて火をおこした。
   板・木・金属板・手・両手を  検査項目・時間・台詞・段取り・場所・日にち・方針を
   事前に 念入りに 綿密に あらかじめ 至急 ひそひそ
[うちおとす] 人ガ ものヲ    cf.撃ち落とす
 ・妻は台所を飛び回っているハエをスリッパで打ち落とした。さすが元テニス部。
 ・空を飛んでいる鳥を銃で撃ち落とした。
 ・敵のミサイルを宇宙空間で打ち落とそうという計画が打ち出された。
   首・栗・手裏剣・手に持ったナイフを 
[うちおろす] 人ガ ものヲ 所カラ
 ・このホールは、高いティーグリーンからボールを打ち下ろす設計になっている。
 ・あのハンマーを打ち下ろす音を聞け。
   刀・斧・くわ・つるはし・鉄槌・棒を 猛然と ゆっくりと
[うちかえす] 人ガ ものヲ 所へ
 ・投手の速球をセンターへ打ち返した。
 ・海岸のホテルで打ち返す波の音を聞きながら食事をした。
 ・敵が撃ってきたのでこちらも撃ち返した。
   刀・田・直球・変化球・ボール・綿を  軽快に 巧みに 負けじと
[うちかさなる] ものガ 
 ・ひらひらと舞い落ちる花びらが打ち重なり、ピンクのじゅうたんを敷き詰めたようだ。
 ・打ち重なる不幸にもめげず、ヒロインが強く生きていく、という映画である。
[うちかつ] 人ガ ものニ 
 ・いちばん難しいのは、相手に勝つことではなく、自分の恐怖心に打ち勝つことです。
 ・自然界は厳しい。生存競争に打ち勝った者だけが生き残ることができるのである。
   相手・運命・悲しみ・恐怖・困難・自分・生存競争・戦い・敵・プレッシャー・誘惑に
[うちきる] 人ガ ものヲ
 ・この議論は、ここでいったん打ち切り、派生した論点を先に片づけます。
 ・補助金を打ち切られて、橋の建設計画が継続不可能となった。
   会議・会話・計画・契約・交渉・裁判・試合・支援・仕送り・質問・審理・生活保護・捜査
   ・対話・調査・話・番組・補助金・ミーティング・輸入・連載・論争を 中途で
[うちくずす] 人・ものガ 人・ものヲ
 ・我がチームの打撃陣が敵の投手陣を打ち崩した。
 ・実験結果の驚くべき意外さが、教授の信念を根底から打ち崩してしまったようだった。
   小学館:雰囲気・様子・考え・守りを 敵陣・信念を
[うちくだく] 人・ものガ ものヲ
 ・ハンマーでコンクリートの固まりを打ち砕いた。
 ・岩をも打ち砕くような波が押し寄せてきた。
 ・今回の失策で、彼の望みは完全に打ち砕かれた。
   うぬぼれ・幻想・権力・心・自信・自尊心・常識・城門・先入観・体系・戸・ドア・夢を
   根底から ハンマーで 粉々に 見事に あとかたもなく
[うちけす] 人ガ ものヲ
 ・大木くんに奥さんがいるといううわさが本当かどうか聞いてみた。本当だとは言わなかったが、
  そのうわさを打ち消しもしなかった。
 ・くびを横にふるのは、打ち消すこと、つまり「いいえ」をあらわします。
   忌まわしい過去・思い・言葉・罪悪感・事実・診断・振動・想像・不安・妄想・笑い・
   悪い印象を  強い口調で 懸命に 即座に 直ちに とっさに あわてて
[うちこむ] 人ガ ものニ ものヲ
 ・板に釘を打ち込むのが下手で、工作の時間は失敗ばかりしていた。
 ・私は、仕事に打ち込んでいる時は、ほかの事は何も考えません。
 ・ギャングの一人が抗争相手の事務所にピストルを撃ちこんだ。
   網・板・斧・木・杭・くさび・心・数字・スマッシュ・全身全霊を 学問に
[うちころす] 人ガ 人ヲ
 ・ハンターが熊を撃ち殺した。
 ・ギャングのボスが殺し屋に撃ち殺された。
   犬・オオカミ・男・女・熊・子分・鹿・鳥・山羊を 非情にも ひと思いに
[うちこわす] 人ガ ものヲ
 ・その夜の暴動で彼の店は打ち壊されてしまった。
 ・我々若者は古い思想を打ち壊し、新しい思想を打ち立てねばならない。
   機械・柵・錠前・石碑・箱・話を 手当たり次第に
[うちしおれる] 人ガ
 ・不合格の知らせを聞いて、高山くんはすっかり打ちしおれてしまった。
 ・そのころの彼は何をやってもうまくいかず、挫折感に打ちしおれた様子だった。
   挫折感に しょんぼりと  ~た様子 
[うちしずむ] 人ガ
 ・秋子さんはなぜか、朝からうち沈んでいる。
 ・ヒロインの悲しみに打ち沈む表情がたまらなく美しい映画だった。
   暗く 寂しく
[うちすえる] 人ガ ものヲ
 ・国を発展させるためには、まず経済の基礎をしっかりうち据えなければならない。
 ・罪人をむちで打ち据え、自白を強要するのが当時のやり方だった。
   頭・肩・罪人・背中を 力まかせに 容赦なく
[うちすてる] 人ガ ものヲ
 ・昔は、ゴールド・ラッシュでにぎわったこの町も、今では打ちすてられて、おとずれる人もほと
  んどいない。
 ・人間の醜さに絶望した彼はすべてを打ち捨てて仏門に入った。
   金・考え・患者・虚栄心・事業・すべてを 
[うちそこなう] 人ガ ものヲ
 ・あまく入ってきた球を打ち損ない、チャンスをつぶしてしまった。
 ・久しぶりにかなづちを持ったので、釘を打ち損ない、もう少しで指を叩くところだった。
   釘・球・ボールを
[うちたおす] 人ガ 人・ものヲ
 ・民衆の力が独裁者を打ち倒した。
 ・挑戦者がストレート一発でチャンピオンを打ち倒した。
   男・子供・敵・支配・政府・封建制・抑圧を  一撃で 横殴りに 
[うちだす] 人ガ ものヲ
 ・職人が銅板に紋章をあざやかに打ち出した。
 ・会社は、社長がかわったのをきっかけに、新しい方針を打ち出した。
 ・野党は増税反対の立場を強く打ち出して国民に訴えた。
 ・うちのチームの打線はシーズン終盤になってやっと打ち出した。
   型・新しい方法・可能性・規制・構想・施策・指針・主張・政策・戦術を
   増税・対決姿勢・強い態度・廃止・抜本的解決策・反対・方向性・低価格を
   迅速に 前面に 矢継ぎ早に 自らの立場を強く
[うちたてる] 人ガ ものヲ (ものニ)
 ・新しい時代に合った新しい原則を打ち立てる必要がある。
 ・19××年の革命によって、この国に新しい政権が打ち立てられた。
   王国・学説・関係・金字塔・原則・支配・制度・世界記録・秩序・評判を
[うちつける] 人ガ ものニ ものヲ
 ・ガラスがないので、窓に板を打ちつけた。
 ・大きな波が岸壁に打ちつけていた。
   波・西風が 頭・石・板・金具・体・木の枠・釘を 壁・机に とんとん
[うちつづく] ものガ
 ・うちつづく災害のために、この地方のけいざいは大きな打撃をうけている。
 ・あの家では、さいきんかわいそうな事がうちつづいている。
   災難・戦火・不幸が ~戦乱
[うちつれる] 人ガ 人ヲ
 ・夏休みに、いなかにいる兄がかぞくをうちつれて、あそびに来た。
[うちとける] 人ガ 人ト
 ・新しい学生は、二三日すぎると、みんなうちとけて、よく話をするようになった。
 ・息子が外国から連れてきたお嫁さんもすぐに家族とうちとけた。
   気分・心が 急速に しんから すっかり 誰とでも 人と ~た間
[うちとめる] 人ガ ものヲ
 ・ライオンやトラは一発で撃ちとめないと、逆にこちらがやられる。
   敵・鳥を 一発で 
[うちとる] 人ガ 人ヲ
 ・敵の大将を討ち取れ。
 ・最終回もピッチャーが三人のバッターを苦もなく討ち取った。
   敵・首・打者・バッターを  三振に 凡打に 苦もなく
[うちなおす] 人ガ ものヲ
 ・この文章、タイプミスが多すぎるから、もう一度打ち直しておいてくれる? 
 ・今では布団の綿を打ち直すということはあまりしなくなった。
   タイプ・電報・布団・綿を  この文章を この書式で 
[うちならす] 人ガ ものヲ
 ・火事を村の人々に知らせるため、彼は寺の鐘を打ちならした。
 ・打楽器が激しく打ちならされ、いよいよ曲のクライマックスを迎えた。
   鐘・警鐘・シンバル・太鼓・打楽器・手を 大勢で 激しく やかましく
[うちぬく] 人ガ ものヲ
 ・この工場では鉄の板を型で打ちぬいて、おもちゃを作っている。
 ・あたりには頭や胸を打ち抜かれた死体が転がっていて、戦闘の激しさを物語っていた。
 ・労働組合は、要求が通るまでストライキを打ちぬくと言っていますよ。
   頭・腕・肩・壁・心臓・タイヤ・ハート・眉間を 座敷・天井を ストを
[うちのめす] 人・ものガ 人ヲ
 ・相手を二度と立てなくなるまで打ちのめした。
 ・過酷な運命が彼を打ちのめした。
 ・ひどい事を言われたので、わたしはすっかり打ちのめされた。
   さんざんに 徹底的に ショック・悲しみ・災害・衝撃・精神的に~される
[うちはらう] 人ガ ものヲ
 ・幕末に「黒船」が来た時、「打ち払え」という人々がいたが、幕府にはその力はなかった。
 ・押さえても浮かんでくる同僚に対する疑いを打ち払おうとした。
[うちひしがれる] 人ガ ものニ
 ・事故で両親を同時に失った彼女は悲しみに打ちひしがれ、長い間立ち直れなかった。
 ・地震のあとに大雨が続き、人々の打ちひしがれた姿が今も忘れられない。
   気持ち・心が  悲しみ・失望・被害・貧乏に 身も心も ~た人々・姿・表情
[うちほろぼす] 人ガ 人ヲ
 ・平氏は源氏に討ちほろぼされた。
[うちまかす] 人ガ 人ヲ
 ・特に体が大きいわけではないが、どんな相手も打ち負かす力を秘めていた。
 ・P国の軍隊はQ国の大部隊にかんたんに討ち負かされてしまった。
   男・敵・ライバルを さんざんに 手厳しく こてんぱんに
[うちまくる] 人ガ ものヲ
 ・昨日の試合は毎回ヒットを打ちまくって大勝した。
 ・ピッチャーが不調で、一気に打ちまくられてしまい、5点を失った。
 ・ギャングたちはまわりを取り囲んだ警察に向かって銃を撃ちまくった。
   ヒット・ホームランを  荒波が 
[うちまける] 人ガ 人ニ 
 ・ホームランバッターを揃えたあのチームには、くやしいが打ち負けてしまった。
 ・日本のテニス界では強打でならす彼も、外国のトーナメントでは打ち負けることが多い。
   打撃で 相手チームに  悲しみに 誘惑に
[うちやぶる] 人ガ 人ヲ
 ・一回戦から強敵を次々と打ち破って、ついに決勝戦を迎えた。
 ・近代の息吹に触れた民衆は因習の壁を打ち破り、新しい時代を作り上げた。
 ・P国軍はQ川のたたかいでR国軍を討ちやぶった。
   因習の壁・囲み・厚いガラス・権威・神話・敵・独占・古いしきたり・迷信を
[うちよせる] ものガ 所ニ / ものガ ものヲ 所ニ
 ・大きななみがいくつも岸に打ちよせている。
 ・浜辺には波に打ち寄せられた海草やごみが散乱していた。
   大波・小波・怒濤が 沖合から 海岸・岸・岩壁・岸辺・心に どうどうと
<複合動詞:-うつ>
[ながしうつ] 人ガ ものヲ
 ・彼は外角の球を右に流し打つ技術を覚えたので、今年は期待できそうだ。
 ・打者のねらいをうまくはずしたつもりだったが、しぶとく流し打たれた。
<スル動詞>             
[ノックする]  人ガ ものヲ
  ・ドアを三回ノックした。
 ・ノックしようとした瞬間、ドアが開いた。
[拍手(はくしゅ)する]  人ガ 人・ものニ
  ・すばらしい演奏に、観客は心をこめて拍手(を)した。
 ・相手チームのプレーにも拍手(を)しよう。
[発射(はっしゃ)する]  人ガ ものヲ
 ・A国がミサイルを発射する実験をした。
  ・人工衛星を打ち上げるロケットが発射された。
[注射(ちゅうしゃ)する]  人ガ 人・ものニ ものヲ
 ・看護婦さんが私の腕に注射(を)した。
 ・痛み止めを注射しておきましょう。
 [~の注射をする]
   ・インフルエンザの注射をしておいたほうがいい。


たたく(叩く)五(たたかない・たたきます・たたいて・たたけば・たたこう) 
[1]〔人ガ (ものデ) ものヲ〕
 △たたきたい  たたいてほしい  たたいてはいけない  たたいたほうがいい
  たたかなければならない  たたこうとする  たたかせる  たたかれる
 △[つよく/かるく/思いきり/しきりに/くりかえし/はげしく/やたらに/しずかに]~。
  [どんどん/とんとん/こんこん/こつこつ/がんがん/かんかん/がんと]~。
  [ぱちぱち/ぱんぱん/ばんばん/ばしっと/ぱしっと/ぴしっと/ぴしりと]~。
 △[手/ドア/テーブル/人のかお/肩(かた)/たいこ/シンバル/鐘(かね)]を~。
 ・となりの家のドアをはげしく叩く音がする。何があったんだろう。
 ・兄はギターをひき、わたしはドラムを叩いた。
 ・父はおこって、どんとテーブルを叩いて立ち上がった。
 ・中西のおどりを見て、みんな手を叩いてよろこんだ。
 ・幸(しあわ)せなら手を叩こう 幸せなら態度(たいど)で示そうよ ほらみんなで手を叩こう
 ・牛肉(ぎゅうにく)は焼(や)く前に包丁(ほうちょう)で叩いてやわらかくしておきます。
 ・子どもをしかる時でも頭を叩いてはいけない。尻(しり)を叩いた方がいい。
 ・肩を叩かれてふりかえると、むかしの友だちがいた。
  ・肩が凝(こ)ったので子どもに肩をたたいてもらった。
 ・人間は尻を叩かれないと(=急がされないと)仕事(しごと)をしないものだ。
 ・うちの子どもは母親に尻を叩かれないと勉強しない。
 ・「だいじょうぶだ。安心しなさい。私がその仕事をうまくやってあげます。」そう言って、彼は
  胸(むね)を叩いた。
 ・首位(しゅい)のチームがこの3連戦(れんせん)で2位のチームを叩いて、首位の座(ざ)を確固(か
  っこ)たるものにした。
 ・また大臣(だいじん)がバカなことを言って、マスコミに叩かれている。
 ・古本を50冊(さつ)も古本屋に売りにいったが、たたかれて1500円にしかならなかった。
 △[大きな口/むだぐち/へらずぐち]を~。
  ・彼は、できもしないくせに「私ならもっとうまくできる」などと大きな口を叩くのが欠点(けっ
  てん)だ。
 ・はいはい、むだぐちを叩いてないで、しっかり仕事をしましょうね。

<複合動詞:たたき->
[たたきあう]  人ガ 人ト
 ・「やった、やった!」と互いに肩をたたき合って喜んだ。
 ・彼女とは以前から軽口をたたき合う仲だったが、この春から関係が微妙になってきた。
   肩・背中・軽口・冗談口を
[たたきあげる]  人ガ 人・ものヲ
 ・若いころからたたき上げてきた職人の腕はたしかだ。
 ・学校の机で勉強した知識なんかじゃなく、現場で叩き上げた腕で仕事をするんだ。
   一から 小僧から 土台から 裸一貫から 職人から 現場で~きた腕
[たたきうる] 人ガ ものヲ
 ・店じまいをすることになり、在庫を半値以下で叩き売った。
   捨て値・半値で  バナナを 在庫を
[たたきおこす] 人ガ 人ヲ
 ・毎朝子供をたたき起こして学校に行かせるのだが、休みの日には子供にたたき起こされ、遊びに
  つきあわされる。
 ・真夜中に電話で叩き起こされた。緊急召集だという。
   家族・子供・店・路地の一軒一軒を 真夜中に 寝付いたところを~される
[たたきおとす] 人ガ ものヲ
 ・庭の木にぶら下がっていたハチの巣を長い棒でこわごわ叩き落とした。
 ・相手の刀を得意の技で叩き落とし、足に切りつけた。
   皿・テーブルの上の物・箱・花・ピストル・刀・パイプの灰・雪を 
[たたきかえす] 人ガ ものヲ/人ガ 人ニ ものヲ
 ・頭を叩かれたので、思い切り叩き返してやった。それからけんかになった。
 ・出された金を相手に叩き返した。この俺を買収しようなんて、人を侮辱するにもほどがある。
   頭・肩を 出された金・指輪を 相手に 叩かれたら
[たたききる] 人ガ ものヲ 
 ・道をふさぐ木の枝やツタをたたき切りながら、ジャングルを進んでいった。
 ・現地の人が長い蛇を叩き切って、串に刺し、火で焼いた。美味だという。
   首・背中を  ~ような鋭い言葉
[たたきけす] 人ガ ものヲ 
 ・コートを脱いで、草に燃え移った火をたたき消そうとした。
 ・ケーキのろうそくの火がテーブルカバーに燃え移ってしまい、あわてて叩き消した。
[たたきこむ] 人ガ 人・ものヲ 人・ものニ
 ・犯人をつかまえて、刑務所へ叩きこんでやりたい。
 ・これは大事なことだから、頭によく叩きこんで(=おぼえて)おけ。
 ・選手たちに正確なドリブルとパスのしかたを叩き込んだ。
   くわ・ツルハシを 単語・名前・地図を頭に 海・どぶ・胸に 恐怖のどん底に
[たたきころす] 人ガ 人・ものヲ
 ・ゴキブリは見つけ次第叩き殺すことにしている。天敵だね。
 ・弟は暴動の中で警察に叩き殺されてしまった。
   ゴキブリ・ハエ・虫を 無造作に 見つけ次第
[たたきこわす] 人ガ ものヲ 
 ・暴徒は部屋の中の物を叩き壊し、貴重品を盗んで去っていった。
 ・巣を叩き壊されたスズメ蜂は怒り狂って人間たちを襲った。当然だな。
   家・巣・電球・ボート・窓・店・夢を  めちゃめちゃに
[たたきだす] 人ガ 人・ものヲ
 ・そんな悪い学生は学校から叩き出せ(=おい出せ)。
 ・いくつかのデータを入れると、コンピュータが瞬時に売り上げ予測を叩き出してくれる。
   裏切り者・女・客・子供を 数字を 汚れを 丹念に
[たたきつける] 人ガ ものヲ ものニ
 ・妻はゴキブリにスリッパを思い切りたたき付けた。こわかった。
 ・ちんぴらがかかってきたので、足を払って地面にたたき付けてやった。
 ・部長の机に辞表をたたき付ける、という夢を何度も見た。結局、夢で終わるんだな。
   石・頭・怒り・鬱憤・一万円札を 辞表・受話器・絶縁状・挑戦状を 壁に
[たたきつぶす] 人ガ ものヲ 
 ・アルミニウムのパイプを叩きつぶしてひらたくした。
 ・敵の作戦は、工場を叩きつぶすのが目的だ。
   蚊・蜂の巣・店・ライバル会社・組織・希望・願い・相手の論を 完全に
[たたきなおす] 人ガ ものヲ 
 ・腐った根性を叩き直すなどと言って、軍隊でリンチが行われていた。
 ・愚かな学生たちを叩き直すには、合宿で朝から晩まで勉強させるしかない。
   愚か者・腐った性根・ひねくれた根性・土性骨を 
[たたきのめす] 人ガ 人ヲ 
 ・そんな悪いやつはおれが叩きのめしてやる。
 ・ライバルの完璧な設計図を見せられ、彼は敗北感に叩きのめされた。
   相手・子供・権力を 見事に 完膚なく 容赦なく 敵・敗北感に~される
[たたきふせる] 人ガ 人ヲ 
 ・ヒーローが悪人たちをかっこよくたたき伏せ、子供たちは喜んだ。
 ・無敵のチャンピオンは一撃で挑戦者を叩き伏せた。
   相手を 頭から 一撃で 力で 容赦なく
[たたきまくる] 人ガ ものヲ
 ・青春時代はドラムを叩きまくっていた。今は職場で軽口を叩きまくっている。
 ・パソコンが突然停止した。ゲームでキーを叩きまくったのがいけなかったか。
   キーを 頬・そこらじゅうを 手当たり次第に
[たたきやぶる] 人ガ ものヲ
 ・あんまり力を入れて叩いたので、太鼓を叩き破ってしまった。
 ・窓を叩き破って侵入してきた賊を機関銃で撃ち殺した。ゲームの中だけどね。 
   ガラス・ガラス窓・太鼓・戸・扉・パネルを
[たたきわる] 人ガ ものヲ 
 ・消防士は雨戸を叩き割って中に入り、家族を助け出した。
 ・空手の演技で、かわらを十枚叩き割って見せた。
      雨戸・板戸・ガラス・氷・戸・脳天・瓶・ヘルメットを 
<複合動詞:その他>
[はりとばす] 人ガ 人・ものヲ
 ・子どもが友だちにけがをさせたというので、ほっぺたを張り飛ばしてやった。
 ・子どもの頃はいろいろいたずらをして、よく親父に張り飛ばされた。
      顔・頬・向こうっ面を 札で 容赦なく


なぐる(殴る)五(なぐらない・なぐります・なぐって・なぐれば・なぐろう) 
[1]〔人ガ (ものデ) 人ヲ〕
 △なぐりたい  なぐりかける  なぐりつづける  なぐってしまう  なぐってはいけない
  なぐろうとする  なぐられる  なぐらせる  なぐってやりたい 
 △[強く/軽く/思い切り/ちからいっぱい/何度も/くり返し]~。
  [ゴツンと/コツンと/ボカッと/ボカボカ/ボカスカ/ポカポカ]~。
  [手/こぶし/棒(ぼう)/バット/竹刀(しない)]で~。
 △[顔(かお)/頭(あたま)/腹(はら)/胸(むね)]を~。
 ・田中さんを殴ったのは三木さんです。
 ・いきなり顔(かお)を殴られた。
 ・やたらに人を殴るものじゃない。
 ・知らない男にバットで殴られた上にお金をとられた。
 ・私はあなたにほんとうに悪いことをしたと思う。どうか、気のすむまで私を殴ってくれ。

<複合動詞:なぐり->
[なぐりあう] 人ガ 人ト
 ・お前たち、どうしても殴り合わないと気が済まないというのなら、外でやってくれ。ここでやら
  れたら、他の人の迷惑だ。
 ・殴り合うのが仕事だなんて、ボクサーってのは大変な商売だなあ。
   兄弟・酔っぱらい・国会議員が 夫婦で こぶしで 竹刀で 派手に ぼかすか
[なぐりかかる] 人ガ 人ニ
 ・暴れる酔っぱらいを押さえつけたら、いきなり殴りかかってきた。
 ・おもちゃを取り合っていた娘が弟に殴りかかろうとしたので止めた。まったく、母親によく似た
  娘だ。
   横合いから いきなり 突然 誰彼かまわずに 全身の力で
[なぐりこむ] 人ガ ものニ
 ・やくざが別のやくざの事務所に殴りこんで、けが人が多数出た。
 ・株で資金を得た若手実業家と称する男が、我々の業界に殴り込んできた。迎え撃とう。
   組の事務所に 敵のアジトに 真っ先に 武装して
[なぐりころす] 人ガ 人・ものヲ
 ・いぬはクマにとびかかったが、反対に殴りころされてしまった。
 ・あのボクサーは虎を殴り殺したという伝説がある。まあ、ウソだろうけど。
   相手を 男・虎・犯人・人を
[なぐりたおす] 人ガ 人ヲ
 ・山下さんは5人の暴漢をあっという間に殴りたおした。
   相手・大男・警官・息子を 一撃・一発・素手で 
[なぐりつける] 人ガ 人・ものヲ
 ・腹が立ったから、その男の顔を思い切り殴りつけてやった。
 ・「この親不孝ものが!」と言って、祖父は先に死んだ父の墓石を殴りつけた。
   顔・後頭部・あご・背中・頬・横っ面・墓石を さんざんに ぽかぽかと
[なぐりとばす] 人ガ 人・ものヲ
 ・昔の父親は息子を殴り飛ばしたそうだが、今はそんな親はいない。
 ・電車の優先席で足を広げて眠り込んでいる若者がいるが、そういうやつを殴り飛ばしてやりたい
  と思うのは私だけだろうか。
      馬鹿者を 思いきり
<複合動詞:-なぐる>
[ぶんなぐる] 人ガ 人・ものヲ
 ・男の子のゲームって、どうしてぶん殴ったり蹴ったりばかりしているんだろ。
 ・生意気なことを言って、先輩に思いきりぶんなぐられた。それが当たり前の時代だった。
      力いっぱい 思いきり いきなり 突然 


ぶつ(撲つ)  五(ぶたない・ぶちます・ぶって・ぶてば・ぶとう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ〕
 △ぶってはいけない  ぶとうとする  ぶたせる  ぶたれる  ぶつな!
 △[強く/軽く/ひどく/何度も/冗談(じょうだん)で/とつぜん]~。
  △[頭/顔(かお)/ほお/背中(せなか)/おしり/手]を~。
 ・昔の親はよく子どもをぶったものだが、今はそうでもなさそうだ。
  ・姉とけんかをして頭を強くぶたれ、大声で泣いた記憶(きおく)がある。
  ・子供のけんかはぶったりぶたれたり、どちらが悪いということもない。
 ・恋人同士(こいびとどうし)で、「いやーん、ばか」とか言って軽くぶったりするのを見ていると、
  「あほらし」と思う。 
 ・あの人は何かというと理想論(りそうろん)をぶちたがるが、自分では何もしない。

<複合動詞:ぶち-/ぶっ->
[ぶちあげる] 人ガ ものヲ
 ・「ほら吹き」とあだ名された首相は、国家百年の大構想をぶち上げた。
 ・うちの社長は景気のいい話をぶちあげるのが好きだけれど、実行力が今一つだな。
   計画・景気のいい話・大構想を
[ぶっとばす] 人ガ 人・ものヲ
 ・あのやろう、いつかぶっ飛ばしてやる。
 ・高速道路を単車でぶっ飛ばすのは気持ちいいぜ。一度やってみな。
   オートバイ・警備兵・高速道を・ハンディ・ホームランを  先公を あいつを
[ぶっぱなす] 人ガ ものヲ
 ・拳銃を派手にぶっ放すヒーローに憧れていた子供時代を思い返すと、苦笑するしかない。
 ・コタツの中で親父が一発ぶわっとぶっ放した。臭いのなんのって、、。 
   拳銃・鉄砲・ピストル・マシンガン・ロケット砲を 一発 ずどんと 狙いもせずに


はたく  五(はたかない・はたきます・はたいて・はたけば・はたこう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
 △はたいておく  はたかないほうがいい  はたかれる  はたくな!
 △[ちょっと/軽(かる)く/ぱたぱたと/手で/はたきで]~。
  △[服(ふく)/上着(うわぎ)/ズボン/スカート/おしり/頭/顔(かお)]を~。
  [ほこり/土/泥(どろ)/灰(はい)/汚(よご)れ]を~。
  [貯金(ちょきん)/へそくり/大枚(たいまい)/財布(さいふ)の底(そこ)]を~。
  ・彼は、横にあった上着(うわぎ)をとると、軽くはたいてから手を通した。
  ・彼女は芝生(しばふ)から立ち上がると、ちょっとスカートをはたいてから僕(ぼく)を見た。
  ・昔ははたきで障子(しょうじ)の桟(さん)などをはたいたものだが、今はちょうどいいものがない。
 ・ズボンに付いた砂をはたいて落とした。
  ・長年(ながねん)ためた金をはたいて車を買った。
  ・投資(とうし)のつもりで大枚をはたいて土地(とち)を買ったが、なかなか値上(ねあ)がりしない。
<複合動詞:-はたく>
[ひっぱたく] 人ガ 人(のもの)ヲ
 ・いまの子供は親にひっぱたかれたことがないらしい。ひっぱたけばいいというものでもないけれ
  ど、何か考えさせられてしまう。
 ・小さい時、父にお尻を何度もひっぱたかれた記憶がある。どんないたずらをしたんだろう。
      頭・顔・尻・ほっぺた・横っ面を 滅茶苦茶に


はじく(弾く)  五(はじかない・はじきます・はじいて・はじけば・はじこう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
 △はじいてみる  はじこうとする  はじかれる  はじくな!
 △[ゆっくり/強く/軽く/何度も/くりかえし]~。
  ・子どものころ、おはじきをはじいて遊んだ。
 ・ギターを指ではじく場合とピックではじく場合の音を聞き比べてみた。
 ・いっせいにそろばんの珠(たま)をはじく音が教室に広がった。
[2]〔ものガ ものヲ〕
 ・水鳥(みずとり)の羽(はね)は水をよくはじく。
 ・古いレインコートの防水(ぼうすい)が弱くなって、水をはじかなくなってきた。
 ・ぼつぼつと雨傘(あまがさ)が雨をはじく音がする。
 ・防弾(ぼうだん)ガラスは弾丸(だんがん)をはじいて中の人間を守る。

<複合動詞:はじき->
[はじきかえす] ものガ ものヲ 
 ・固い壁が銃弾をすべてはじき返し、中の我々は安全だった。
 ・思いきり相手にぶつかっていったが、強くはじき返され、後ろ向きに倒れてしまった。
[はじきだす] 人ガ ものヲ (所カラ 所ニ)
 ・彼女の投げた石が敵のチームの石に当たって、円の外にはじき出した。
 ・これは製品を検査して、不良品をはじき出す検査機です。
      ボール・薬きょう・正確な数値・推計値・データ・輸送料を 算盤で 横に
   ~れる 土俵を この世から 市場から 集団から ぽつんと

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