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◇対人:精神2◇
けなす ののしる あざける あざ笑う
軽蔑する さげすむ
あなどる
見くびる 見下す 見下げる
侮辱する
からかう 冷やかす 当てこする 当てつける
尊敬する 敬う とうとぶ・たっとぶ 尊重する 崇拝する
慕う なつく 親しむ
憧れる あがめる 仰ぎ見る
だます だまし取る
ごまかす 言いくるめる 言いつくろう 言い抜ける 言い逃れる 言い紛らす
カンニングする
紛らす
偽る みせかける
欺く
惑わす 魅惑する 誘惑する
とぼける ほのめかす
裏切る 寝返る 背く
逆らう つっかかる 抵抗する 反抗する
責める 責めさいなむ 責め立てる 責め付ける つるし上げる
とがめる なじる 非難する
◇けなす
「けなす」は、人やものを悪く言うこと。
人ガ 人・ものヲ けなす
上司・部下の仕事を けなす
◇ののしる
「ののしる」は、ひどいことばを使って人の悪口を言うこと。
人ガ 人・ものヲ ののしる
ファンが相手チームをののしる
◇あざける
「あざける」は、人をバカにし、笑うようにして悪口を言うこと。
人ガ 人ヲ あざける
年寄り・弱者を あざける
◇あざわらう
「あざ笑う」は、相手をバカにして笑うこと。
◇けいべつする
「軽蔑する」は、劣ったものとして低く見、バカにすること。
大人を軽蔑する若者
◇さげすむ
「さげすむ」は、相手の能力・人格を低いものとしてバカにすること。
◇あなどる
「侮る」は、相手の力などを軽く見て、自分より力のないものと考え、バカにすること。「侮りが
たい」という形がよく使われる。ト格をとる文型がある。
敵の力をあなどる 相手を新米とあなどる
◇みくびる・みくだす・みさげる
「見くびる」は、相手の力などを軽く見て、自分より力のないものと甘く判断する。
相手の実力を見くびってかかる
「見下す」は、相手を自分より下のものと考えること。
「見下げる」は、相手を劣ったものとして低く見ること。「~た+名詞」の形でよく使われる。
貧しい人々を見下す 見下げた男だ
◇ぶじょくする
「侮辱する」は、相手をバカにして、恥ずかしめること。
隣の国を侮辱する 女性の能力を侮辱する
◇からかう
「からかう」は、冗談を言ったりいたずらをしたりして、相手を困らせておもしろがること。
子ども・カップルを からかう
◇ひやかす
「冷やかす」は、相手が恥ずかしがったり困ったりするようなことを言っておもしろがること。
新婚夫婦を冷やかす
また、買う気がないのに店などを見て回ることを言う。
◇類義の複合動詞
「当てこする」は、遠回しに悪口や皮肉を言うこと。
「当てつける」は、男女の仲のいいところを人に見せつけること。
けなす(貶す) 五(けなさない・けなします・けなして・けなせば・けなそう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ〕
△けなしたい けなしてはいけない けなそうとする けなされる けなすな!
△[ひどく/非常に/めちゃめちゃに/ぼろくそに/くそみそに/めためたに]~。
△[他人(たにん)/店/国/作品/料理/文化/センス/服装(ふくそう)]を~。
・あんまり人のことをけなすと、いつか自分に戻ってくるよ。
・私の母は、私が何かするたびに、いちいちけなすようなことを言うんです。
・私の作品をひどい言葉でけなされて、このまま黙っていることはできません。
・その客は料理の味をさんざんけなしたあと、偉そうな態度で食堂から出て行った。
・外国の文化や習慣をいろいろとけなして喜んでいる人がいる。それでいて、ちょっと日本のこと
をけなされると、すぐに腹(はら)を立てる。単純(たんじゅん)な人たちだ。
ののしる(罵る) 五(ののしらない・ののしります・ののしって・ののしれば・ののしろう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (ものト)〕
△ののしりがちだ ののしりかける ののしってしまう ののしってはいけない
ののしろうとする ののしられる ののしるな!
△[ひどく/さんざん/口汚(くちぎたな)く/やかましく/大声(おおごえ)で/うるさく]~。
△[夫(おっと)/亭主(ていしゅ)/議員(ぎいん)/学者/仲間(なかま)/怠惰(たいだ)]を~。
・部下(ぶか)のミスを大声でののしる課長の声を聞くと、早くこの会社をやめたいと思う。
・映画などで太(ふと)った妻がやせた夫をののしる場面を見ると、つくづく同情してしまう。
・国を批判(ひはん)すると、非国民(ひこくみん)とののしられた時代があった。
・妻と子を捨(す)てた彼は、人でなしとののしられ、村にいられなくなった。
あざける(嘲る) 一(あざけらない・あざけります・あざけって・あざければ・あざけろう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (ものト)〕
△あざけってしまう あざけってはいけない あざけられる あざけるな!
△[ひどく/さんざん/口汚(くちぎたな)く/ひどいことばで//]~。
△[夫/老人/弱者(じゃくしゃ)/自分自身(じしん)/自(みずか)ら/無能(むのう)]~。
・勝ち誇(ほこ)った彼は、相手の無能をあざけった。
・彼は自らをあざけるようなことを言うのが癖(くせ)だ。
・人々に臆病(おくびょう)さをあざけられた私は生き残り、あざけった人々はみな死んだ。
・40年前、自分の親のもうろくぶりをあざけった彼は、今、息子(むすこ)にあざけられている。
・彼女は人々に大うそつきとあざけられながらも、自分の信念(しんねん)を曲(ま)げなかった。
・人を能(のう)なしとあざけるあいつもまあ、能なしだね。じゃ、俺(おれ)も?
[あざわらう] 人ガ (人の)ものヲ
・人々に失敗を嘲笑われ、彼は失意のどん底に落ちた。
・運命は私の努力を嘲笑うかのように、過酷だった。
愚かさ・心の狭さ・趣味の低さを 鼻先で
けいべつする(軽蔑する) サ変(しない・します・して・すれば・しよう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ〕
△軽蔑してしまう 軽蔑してはいけない 軽蔑すべきではない 軽蔑するな!
△[常(つね)に/いつも/ひどく/心底(しんそこ)/はげしく/何となく]~。
△[他人(たにん)/世の中/貧乏人(びんぼうにん)/乞食(こじき)/自分/愚(おろ)かさ]を~。
・彼は世の中のすべての人を軽蔑していた。自分だけが特別の人間だと思っていた。
・彼女は何の取り柄(とりえ)もない夫をひどく軽蔑していた。
・その小説家はほかの人が書いたものを「あんな物は小説とは呼べない」と言って軽蔑していた。
・都会の人間はいなかを軽蔑しがちだ。
・貧乏人を軽蔑するものは、より金持ちの人間から軽蔑される。
[さげすむ] 人ガ 人ヲ
・あの人はいつも人をさげすむようなことを言う。
・私は人にさげすまれてもしかたがない人間です。
あなどる(侮る) 五(あなどらない・あなどります・あなどって・あなどれば・あなどろう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ ものト〕
△あなどりがちだ あなどってしまう あなどってはいけない あなどられる
△[つい/軽く/少し/理由もなく/いつも/常々(つねづね)]~。
△[相手(あいて)/国民/政府(せいふ)/敵(てき)/同僚(どうりょう)/上司(じょうし)]を~。
[新米(しんまい)/弱虫(よわむし)/臆病者(おくびょうもの)/年寄(としよ)り]と~。
・新人(しんじん)とあなどっていた相手に苦戦(くせん)した。
・彼女は相手を世間(せけん)知らずとあなどっていた。
・敵(てき)を特に理由もなく臆病者とあなどっていたが、戦ってみてその強さに驚いた。
・年寄りを年寄りとあなどっていると、ひどい目に遭(あ)うぞ。
・対戦するチームを素人の寄せ集めとあなどっていた。
・相手に去年の最下位(さいかい)チームとあなどられているのはよく知っている。今年は驚かせて
やろう。
〔文ト〕
・政府は国民を何もわからないだろうとあなどっているのではないか。
みくびる(見くびる) 五(みくびらない・みくびります・みくびって・みくびれば・みくびろう)
[1]〔人ガ 人ヲ (ものト)〕
△みくびりがちだ みくびってしまう みくびってはいけない みくびられる
△[つい/理由もなく/頭から/何となく/いつも/常(つね)に]~。
△[相手(あいて)/敵(てき)/同僚(どうりょう)/子ども/老人/女性/新人]を~。
・どんなチームでも見くびってはいけない。意外(いがい)に強いかも知れないから。
・素人(しろうと)と見くびってかかっていったら、とんでもない、強敵(きょうてき)だった。
・弱いと思って相手を見くびると、ひどい目にあうかもしれないよ。
・相手は試合の前の晩、酒を飲んでいたそうだ。見くびられたものだ。
<複合動詞>
[みくだす] 人ガ 人ヲ
・あの男はほかの人を見下すような態度をする。
・私は、みんなから「バカなヤツだ」と見下されていました。
相手・庶民・他人・同級生・読者・人・世の中を 一段下に ~たような態度
[みさげる] 人ガ 人ヲ
・友だちのノートを写して出すなんて君は見さげた男だ。
・人に見下げた態度をとる者は、自分が見下げられた時、文句を言う権利がない。
人・他人・弱々しい態度を ~た男・やつ・人間 見下げ果てた奴
ぶじょくする(侮辱する) サ変(しない・します・して・すれば・しよう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (文ト)〕
△侮辱してはいけない 侮辱しようとする 侮辱される 侮辱するな!
△[ひどく/非常に/ふざけて/何度も/また/いつも]~。
△[他人/国家(こっか)/敵(てき)/出身地(しゅっしんち)/親(おや)/家族]を~。
・人が大切に思っているものを侮辱してはならない。たとえ、それが不合理(ふごうり)な民間信仰
(みんかんしんこう)であっても。
・相手の国を侮辱しようとするものは、開戦の危機(きき)を覚悟(かくご)しておくべきだ。
・自分が侮辱されるのはかまわないが、親を侮辱するのは許さない、と彼女は言った。
・国家を侮辱すると逮捕(たいほ)されるという国がある。
・都会の人間に私のふるさとをひどい田舎(いなか)だと侮辱されたので、深い森の中へ連れて行っ
て迷子(まいご)にさせてやった。
からかう 五(からかわない・からかいます・からかって・からかえば・からかおう)
[1]〔人ガ 人ヲ〕
△からかってみる からかってしまう からかってはいけない からかおうとする
からかわれる からかうな!
△[軽く/ひどく/しつこく/意地悪(いじわる)く/何度も/くり返し]~。
△[相手(あいて)/大人/親(おや)/子ども/先生/警官(けいかん)/上司(じょうし)]を~。
・子供が大人をからかってはいけない。
・先生が生徒にからかわれて腹(はら)を立てた。
・ちょっとからかうと本気になって怒(おこ)る人がいる。回りの人間は面白いからまたからかう。
それをくり返すと、最後にはひどい事件が起こる。
・たとえ幼児(ようじ)でも、からかってはいけない。心に傷(きず)が残(のこ)るかもしれない。
・女の子をからかうと、あとでひどい目にあうよ。
・子どものころ、近所の悪い子どもたちにずいぶん意地悪くからかわれた。
・あいつ、ちょっとからかってやろうか。
ひやかす(冷やかす) 五(ひやかさない・ひやかします・ひやかして・ひやかせば・ひやかそう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (文ト)〕
△ひやかしてみる ひやかしてはいけない ひやかそうとする ひやかすな!
△[ちょっと/軽く/おもしろ半分に/軽い気持ちで/ふざけて/さんざん]~。
△[新人/二人/新婚(しんこん)の夫婦(ふうふ)/恋人(こいびと)たち]を~。
・お、新婚の松田さんだ。ちょっと冷やかしてやろう。
・彼は革命家(かくめいか)のつもりでいるらしく、あんまり理想(りそう)に燃(も)え、現実(げん
じつ)を見ていないので、軽く冷やかしたら、猛烈(もうれつ)に怒った。
・成人式(せいじんしき)の着物(きもの)があまりきれいなので、「着物に着られているね」と姉を
冷やかしたが、機嫌(きげん)がよくて怒りもしなかった。
・お祭(まつ)りがあったので、久しぶりに夜店(よみせ)を冷やかしてみた。
<複合動詞>
[あてこする] 人ガ 人ヲ
・大川さんの「いつもおくれて来る人」というのはわたしを当てこすっているのだろう。
・「鈍感な人はいいねえ」などと当てこすり(=当てこすることば)を言われても、田中さんはぜ
んぜん気にしない。
[あてつける] 人ガ 人ニ
・「誰かさんみたいな失敗はしない」なんて、わたしにあてつけるような言い方はやめてください。
・夫はいつも「この女優さんも、中年になると太るのかな~」などと、私に当てつけるように言う。
私は中年になって急に太ったからなあ。
◇はげます
「励ます」は、元気が出るように声をかけたりしてやること。引用節をとることがある。
人ガ 人ヲ (文ト) はげます
負けた選手を励ます 「がんばれ!」と励ます
・スル動詞「激励する」は、大いに励ますこと。
ファンに激励される
◇なぐさめる
「慰める」は、ことばを掛けたりして人の悲しみや寂しさなどを和らげようとすること。
人ガ 人ヲ なぐさめる
敗者・遺族を なぐさめる 霊をなぐさめる
◇なだめる
「なだめる」は、泣いたり怒ったりしている人にことばを掛けて落ち着かせようとすること。
人ガ 人ヲ なだめる
親が子をなだめる リーダーが過激なメンバーをなだめる
・複合動詞「取りなす」は、対立する間に立って仲直りさせようとすること。なだめて機嫌良くさせ
ること。
委員長と反対派の間を取りなす
◇あおる
「あおる」は、人をそそのかしたり、何かをして、行動を起こさせたり、激しい状態になるように
すること。
人ガ 人ヲ あおる
民衆をあおる 景気・危機感を あおる
はげます(励ます) 五(はげまさない・はげまします・はげまして・はげませば・はげまそう)
[1]〔人ガ 人ヲ (文ト)〕
△はげましたい はげましてもらう はげまさなければならない はげまされる
△[強く/みんなで/声をかけて/大声(おおごえ)で/旗(はた)を振(ふ)って]~。
△[子ども/生徒(せいと)/仲間(なかま)/友だち/選手(せんしゅ)/落伍者(らくごしゃ)]を~。
・沿道(えんどう)の観客(かんきゃく)が選手たちに声をかけて励ました。
・負けた選手を「惜しかった。次は勝てるぞ」とファンが励ました。
・先生は「まあ、そう落ち込むな」と試験(しけん)に落ちた僕を励ましてくれた。
・やめたいと思ったこともあったが、コーチに励まされて、何とかここまでやってきた。
<スル動詞>
[激励(げきれい)する] 人ガ 人ヲ
・革命のリーダーは厳しい状況の中で戦い続ける人たちを激励して回った。
・みんなに激励されて、がんばらなきゃ、と思った。
なぐさめる(慰める) 一(なぐさめない・なぐさめます・なぐさめて・なぐさめれば・なぐさめよう)
[1]〔人ガ 人ヲ 文ト〕
△なぐさめてほしい なぐさめてあげたい なぐさめてくれる なぐさめなくてはいけない
なぐさめようとする なぐさめられる なぐさめろ!
△[やさしく/声をかけて/肩(かた)を抱(だ)いて/それとなく/ひたすら]~。
△[子ども/選手(せんしゅ)/敗者(はいしゃ)/ふられた友人/未亡人(みぼうじん)]を~。
・怖がって泣いた子どもをもう大丈夫だよと慰めた。
・敗(やぶ)れた選手をがっかりするなとコーチが慰めている。
・負けた監督を「いい試合だった」とファンがなぐさめた。
[2]〔人・ものガ ものヲ〕
・友だちの不幸をなぐさめるため、皆が集まって話をした。
・街路樹(がいろじゅ)の緑(みどり)が彼女の心を慰めてくれた。
・きままな旅行をして、家族を失った悲しみをなぐさめた。
・現代人の寂(さび)しさをなぐさめるために、多くのペットが飼(か)われている。
・戦死者(せんししゃ)の霊(れい)を慰めるための碑(ひ)が建てられた。
なだめる(宥める) 一(なだめない・なだめます・なだめて・なだめれば・なだめよう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (文ト)〕
△なだめておく なだめなければならない なだめようとする なだめられる
△[うまく/上手(じょうず)に/巧(たく)みに/軽く/何とか/必死(ひっし)で]~。
△[赤ん坊/姉(あね)/父/暴(あば)れ馬/急進派(きゅうしんは)/若者]を~。
・母親(ははおや)は、泣きわめく子どもを巧みになだめ、自転車の前にのせて走っていった。
・夫が子どものいたずらに怒(おこ)った妻をなだめようとしたが、逆(ぎゃく)に妻の怒(いか)りは
その夫のほうに向けられた。
・大きな犬をこわがってキャンキャン吠(ほ)える子犬を、頭をなでてなだめた。
・調教師(ちょうきょうし)が檻(おり)の中のライオンをうまくなだめて落ち着かせていた。
・母との電話で怒り出した姉を「まあまあ、そう興奮(こうふん)しないで」となだめた。
・会社側の説明に憤(いきどお)る遺族(いぞく)を何とかなだめて、交渉(こうしょう)のテーブルに
つかせた。
△[怒(いか)り/興奮(こうふん)/悲しみ/胸(むね)の動悸(どうき)]を~。
・その部屋(へや)にいた人たちの興奮をなだめないと、何が起こるかわからないと思った。
・墓(はか)の前に立つと、わき上がる悲しみをなだめようもなく、ただ涙(なみだ)が流れた。
<複合動詞>
[とりなす] 人ガ 人ヲ
・けんかしていた恋人同士を取りなしてやったが、ほうっておいてもよかったかな。
・店の料理に腹を立てた社長を何とか取りなして、次の店へ連れていった。
あおる(煽る) 五(あおらない・あおります・あおって・あおれば・あおろう)
[1]〔人・ものガ ものヲ〕
△あおってしまう あおってはいけない あおるべきではない あおらないようにする
あおられる あおるな!
△[激(はげ)しく/ますます/一層(いっそう)/さらに/いたずらに]~。
△[怒(いか)り/危機感(ききかん)/購買欲(こうばいよく)/興奮(こうふん)/憎悪(ぞうお)/
競争心(きょうそうしん)/憎(にく)しみ/反感(はんかん)/ライバル意識(いしき)]を~。
・その場の雰囲気(ふんいき)が彼らの競争心をあおり、ますます興奮していった。
・けんかが始まると、「もっとやれ、いけー!」とあおるバカが必ずいる。
・その音楽が彼女の不安感(ふあんかん)をあおった。
・強い風にあおられて、テントが倒(たお)れた。
競争心・憎しみ・闘志・反感・やきもち・欲情・ライバル意識を
噂・火勢・競争・景気・騒ぎ・相場・投機・マネーゲームを
▽「酒をあおる」は別の動詞
◇そんけいする
「尊敬する」は、人の人格や行為を優れたものと認め、頭を下げるような気持ちをもつこと。
人ガ 人ヲ そんけいする
親・郷土の偉人を 尊敬する
◇うやまう
「敬う」は、人の他に神仏などに対しても敬意をもつこと。
人ガ 人・神ヲ うやまう
先祖・神仏を 敬う
◇とうとぶ・たっとぶ
「尊ぶ(とうとぶ・たっとぶ)」は、人・神仏の外に平和や名誉などを価値あるものとして大切に考
えること。「たっとぶ」は少し古い言い方。
人ガ 人・ものヲ とうとぶ・たっとぶ
親・神・平和を 尊ぶ 尊ぶべき行為
◇スル動詞
「尊重する」は、尊いものとして重んじること。
「崇拝する」は、人や神などを立派なものだと思って心から敬うこと。
◇したう
「慕う」は、ある人のそばにいたい、行きたいと思うこと。特に、目上の人を愛すること。ある人
の学問や人物を尊敬し、それに従おうとすること。動物が灯りを好み、近づこうとすること。やや書
きことば。
人ガ 人ヲ したう
国王を慕う 国民に慕われる 姉のように慕う 夏の虫が灯火を慕う
◇なつく
「なつく」は、子どもや動物が、こわがったり警戒したりせず、人になれること。
人・動物ガ 人ニ なつく
赤ん坊が隣の人になつく 子犬が人になつく
◇したしむ
「親しむ」は、物事と日常的に身近に接して、それになじむこと。
人ガ ものニ したしむ
自然・土に 親しむ 古典・酒に 親しむ
対象が人の場合、ト格は文学的な表現。受身形「親しまれる」はよく使われる。
人ガ 人ト したしむ
友と親しむ 市民に親しまれている市長
◇あこがれる
「憧れる」は、理想的な人・場所に強くひかれ、会いたい、そこに住みたいなどと願うこと。
人ガ 人・ものニ あこがれる
スター・宇宙飛行士・都会の生活・豊かさに 憧れる
◇あがめる
「あがめる」は、この上もなく尊いものと思って敬うこと。
人ガ 人・神ヲ あがめる
神仏をあがめる
そんけいする(尊敬する) サ変(しない・します・して・すれば・しよう)
[1]〔人ガ 人ヲ〕
△尊敬しなくてはならない 尊敬すべきだ 尊敬できない 尊敬される 尊敬しろ!
△[心の底(そこ)から/ひそかに/限りなく/非常に/深く/ずっと/長い間]~。
△[両親(りょうしん)/親(おや)/先輩(せんぱい)/師(し)/会長/上司(じょうし)]を~。
・私は、私の父と母を尊敬しています。
・あなたがいちばん尊敬する人は誰(だれ)ですか。
・親を尊敬する気持ちは、自分が親になった時に強くなった。
・最近、先生を尊敬する子どもが少なくなっているようだ。
・誰か尊敬できる人がいますか。
・彼女の、あの努力(どりょく)と才能(さいのう)は、本当に尊敬しますね。
うやまう(敬う) 五(うやまわない・うやまいます・うやまって・うやまえば・うやまおう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (ものト)〕
△うやまわなくてはいけない うやまうべきだ うやまわれる うやまえ!
△[心の底(そこ)から/ひそかに/限りなく/非常に/深く/常(つね)に]~。
△[両親(りょうしん)/親(おや)/祖先(そせん)/神/仏(ほとけ)/聖人(せいじん)]を~。
・現代は、子が親を敬う心が薄(うす)れてきているのだろうか。
・祖先の霊(れい)を常に敬い、おろそかにしてはいけない。
・祖先を敬えといっても、どんなことをした人たちだったのか知らなければ、敬いようがない。
・神仏を敬う心が大切だということを、子どもの時からしっかり教えなければいけない。
・あの教授を師と敬う人は全国の大学に多い。
とうとぶ・たっとぶ(尊ぶ) 五(とうとばない・とうとびます・とうとんで・とうとべば・
とうとぼう/たっとばない・たっとびます・たっとんで・たっとべば・たっとぼう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△とうとんではいけない とうとぶべきだ とうとばなければならない とうとべ!
△[心の底(そこ)から/ひそかに/限りなく/非常に/深く/常(つね)に]~。
△[神仏(しんぶつ)/真理(しんり)/礼節(れいせつ)/自由/真実(しんじつ)/知性(ちせい)/
論理性(ろんりせい)/実質(じっしつ)/簡潔(かんけつ)/礼節(れいせつ)/名]を~。
・日本人は古代(こだい)から神を尊んできたが、現代はその心が薄れてきている。
・その人が何を尊ぶかは人によって違うが、まず、人の命を尊んでほしい。
・日本社会が、真理とそれを求める知性を尊ぶ社会であってほしい。
<スル動詞>
[尊重(そんちょう)する] 人ガ ものヲ
・少数者の立場、意見をもっと尊重しなければ、民主主義とは言えない。
・子供の考えを尊重して、親の判断を押し付けないようにしてください。
[崇拝(すうはい)する] 人ガ ものヲ
・偶像を崇拝することは堅く禁じられていた。
・明治時代の日本には、西洋を崇拝するような考え方があった。
したう(慕う) 五(したわない・したいます・したって・したえば・したおう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ〕
△おしたいする したってくれる したわれる
△[心から/ひそかに/一途(いちず)に/母のように/ずっと/以前から]~。
△[母親(ははおや)/国王/皇室(こうしつ)/人柄(ひとがら)/人徳(じんとく)]を~。
・子犬が飼い主を慕ってついて歩いている。
・新国王は、国民に慕われる国王でありたい、と述べた。
・あの教授の学風を慕って、前の大学から移ってきた大学院生が何人もいるそうだ。
・海を渡ってきた高僧(こうそう)の人徳を慕って、全国から僧が集まった。
・以前からあなたのことをお慕い申しておりました。(愛の告白)
・祖国(そこく)を慕う気持ちは20年たっても消えない。
なつく(懐く) 五(なつかない・なつきます・なついて・なつけば・なつこう)
[1]〔人ガ 人・ものニ〕
△なつきそうだ なついてほしい なつかないようにする なつかれる なつかせる
△[すぐ/しだいに/よく/とても/すっかり/わけなく]~。
△[犬が飼い主(かいぬし)に/ネコが家族に/赤んぼうが隣(となり)のおばあさんに]~。
・うちの息子(むすこ)は、幼稚園(ようちえん)の時、先生になついていつも後を追いかけていた。
・子犬が子どもになついて、毎晩いっしょに寝ている。
・もらってきたネコがなかなか家族になつこうとしない。
・小鳥(ことり)を人になつかせるのはちょっと難しい。
・孫(まご)たちになつかれて、祖母(そぼ)はとてもうれしそうだった。
したしむ(親しむ) 五(したしまない・したしみます・したしんで・したしめば・したしもう)
[1]〔人ガ もの・人ニ〕
△したしみたい したしんでおく したしむべきだ したしもうとする したしまれる
△[深く/長く/ずっと/小さいころから/何となく/ふだんから]~。
△[本/書物(しょもつ)/読書/文学/音楽/芸術(げいじゅつ)/酒/土/自然]に~。
・子どものころから自然に親しみ、自然の美しさを感じてきた。
・芸術を深く知るためには、ふだんから一流の作品(さくひん)に親しむのがよい。
・うちの父は、近所の子どもたちから「お菓子屋(かしや)のおじさん」として親しまれている。
[2]〔人ガ 人ト〕
・多くの友と親しむ中で、自分がどんな人間かを知ることができた。
あこがれる(憧れる) 一(あこがれない・あこがれます・あこがれて・あこがれれば・あこがれよう)
[1]〔人ガ 人・ものニ〕
△あこがれがちだ あこがれてしまう あこがれてはいけない あこがれるな!
△[とても/かなり/そうとうに/ひそかに/はげしく/ばくぜんと/ぼんやりと]~。
△[スター/タレント/歌手/サッカー選手/宇宙飛行士(うちゅうひこうし)]に~。
[都会(とかい)の生活/ヨーロッパの文化/外国の暮(く)らし/豊(ゆた)かさ]に~。
・高校生の頃、近所のかっこいい男の人に憧れていた。
・妹は特に理由もなく、パリに憧れている。
・イタリアのファッションに憧れ、大学でイタリア語を勉強した。
・ドイツの古典音楽(こてんおんがく)に憧れた。
あがめる(崇める) 五(あがめない・あがめます・あがめて・あがめれば・あがめよう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (ものト)〕
△あがめがちだ あがめてしまう あがめてはいけない あがめるべきだ あがめろ!
△[心から/ひそかに/強く/高く]~。
△[神(かみ)/仏(ほとけ)/神仏(しんぶつ)/偉人(いじん)/聖人(せいじん)]を~。
・人によってあがめるものは違う。ある人は仏をあがめ、ある人は金をあがめる。
・神をあがめて敬虔(けいけん)に、つましく生きてきた。
・この部族は、熊を神の使いと崇めて大切にしている。
<複合動詞>
[あおぎみる] 人ガ 人ヲ
・あの先生は、私にとっては仰ぎ見るような大先生だ。
[10]だます
うそを言って相手に信じさせるような行為に関する動詞表現をとりあげる。これらの動詞は受身形
で使われることが多い。
◇だます
「だます」は、人にうそを言って、本当だと思わせること。対象として「人ヲ」をとる。
人ガ 人ヲ だます
人・国民・警察を だます 親をだまして金をもらう
引用節を受ける。
「絶対もうかるよ」と人をだます
・複合動詞「だまし取る」は、人をだまして物・金を取ること。
◇ごまかす
「ごまかす」は、人に気付かれないように数量・金額などの不正を行うこと。対象としては「もの
ヲ」をとることが多いが、「人ヲ」もとる。名詞節を受ける。
人ガ 人・ものヲ/文ヲ ごまかす
金額・人数・税金を ごまかす 税務署・母親を ごまかす
会社の金を使い込んだことをうまくごまかした
・複合動詞:「言う」を要素とするものが、言葉で何とかごまかすことを表す。
「言い抜ける」「言い逃れる」は、自分の失敗や責任などを、うまく言って逃れること。
「言い紛らす」は、話を別の関係のないことに移して、今の話をごまかす。
「言い繕う」は、うまいことを言って、過ちや欠点をごまかすこと。
「言いくるめる」は、言葉巧みに話して、初めは反対した相手に自分の考えを信じさせること。
◇まぎらす
「紛らす」は、他のものによってそのものの存在をわからないようにすること。特に、いやな気持
ちを他のことで忘れようとすること。ニ格でその方法を示す。「まぎらわす」の形もある。
人ガ ものヲ (ものニ) まぎらす/まぎらわす
悲しみを笑い・仕事・忙しさに 紛らす 心の苦しさを酒・映画に 紛らす
◇いつわる
「偽る」は、事実でないことを言って、相手に信じさせること。書きことば。
人ガ 人・ものヲ いつわる
身分・年齢を 偽る 人を偽って金をだまし取る
引用節をとる。「ものヲ ものだト」の文型をとる。「~と偽って、~」の形をとることが多い。
人ガ 文ト いつわる / 人ガ ものヲ ものだト いつわる
病気だと偽って会社を休む 偽物を本物だと偽って売る
・複合動詞
「見せかける」は、うわべだけを本当らしく見えるようにすること。
・スル動詞
「カンニングする」は、試験などで不正行為をすること。
◇あざむく
「欺く」は、うそを言って本当のことと思わせること。対象として「人ヲ」をとる。書きことば。
人ガ 人・ものヲ あざむく
人・敵を 欺く 自ら・本心を あざむく
◇まどわす
「惑わす」は、正しい判断を失わせて、誤った方に人を誘い込むこと。「惑わせる」の形もある。
人・ものガ 人ヲ まどわす
誘惑のことばで人を惑わす 流行・広告に 惑わされる
・スル動詞
「魅惑する」は、魅力によって人の心を引きつけ、惑わせること。
「誘惑する」は、相手の心を迷わせて、悪い方向に誘い込むこと。
◇とぼける
「とぼける」は、自分に不都合なことに知らないふりをしたり、話題をそらしたりすること。引用
節をとることがある。
人ガ (文ト) とぼける
相手は「いや、その話は聞いていませんよ」ととぼけてみせたが、どうも怪しい
「とぼけている/とぼけた+名詞」の形でぼんやりしていて、気を許せそうな態度であること。
とぼけた顔の人形 とぼけた表情・態度で 話す
◇ほのめかす
「ほのめかす」は、思っていることをことばや態度でそれとなく表すこと。
人ガ ものヲ ほのめかす
決意・引退・希望・関与を ほのめかす
◇うらぎる
「裏切る」は、元来の味方から離れ、敵側につくこと。人の期待などに反すること。ヲ格をとる。
人ガ 人・ものヲ うらぎる
友を裏切る 信頼・予想を 裏切る
◇ねがえる
「寝返る」は、元来の味方から離れ、敵側につくこと。ニ格をとる。
人ガ ものニ ねがえる
敵に寝返る
◇そむく
「そむく」は、人の言うことや規則などに従わないこと。ニ格をとる。
人ガ 人・ものニ そむく
親・政府に そむく 法律・約束に そむく
◇さからう
「逆らう」は、目上の人の言うことや決めたことに従わないこと。運命や自然の勢いに従わないこ
と。ものの勢いに対して逆の方向に進もうとすること。
人ガ 人・ものニ さからう
親に逆らう 運命に逆らう 風に逆らって進む
・複合動詞
「突っかかる」は、相手に対して乱暴な言葉を返し、敵視するような態度をとること。
◇抵抗する
「ていこうする」は、外からの力や権力に対して負けまいとして力を出すこと。
人ガ 人・ものニ ていこうする
反対派が抵抗する
・スル動詞
「反抗する」は、目上の人の言うことに従わず、自分の主張を通そうとしたりすること。
だます(騙す) 五(だまさない・だまします・だまして・だませば・だまそう)
[1]〔人ガ 人ヲ〕
△だましやすい だましにくい だましてしまう だましてはいけない だまされる
だまされないようにする だますな!
△[うまく/じょうずに/ことばたくみに/巧妙(こうみょう)に/なんども]~。
△[人/老人(ろうじん)/子ども/会社/友人(ゆうじん)]を~。
・あの男は人をだますのが上手だから、気をつけよう。
・老人をだまして金をとるなんてまったくゆるせない。
・政治家(せいじか)は選挙(せんきょ)の時にうまいことばで国民をだますから気をつけないと。
・悪い人にだまされて、変な物を買わされてしまった。
・友だちにまんまとだまされて、クラスの代表(だいひょう)としてスピーチをすることになってし
まった。
・彼女は、ある男に「結婚(けっこん)したい。」と言われてだまされ、一千万円の貯金(ちょきん)
をとられたそうだ。
・友だちにだまされて見合(みあ)いをし、その相手(あいて)にだまされて結婚(けっこん)してしま
った。相手もそう思っているかもしれないが。
[2]〔人ガ 人ヲ 文ト〕
・「半年で五割の配当が来る」と多くの人をだまして金を集めた詐欺事件があった。
<複合動詞:だまし->
[だましとる] 人ガ 人カラ ものヲ
・おとしよりからお金をだましとるとは、悪いやつだ、お前は。
・人をだまして得た金を仲間にだまし取られた。因果応報だ。
金・証文・大金・保険金・三百万円・財産・土地を 抜け目なく
ごまかす(誤魔化す) 五(ごまかさない・ごまかします・ごまかして・ごまかせば・ごまかそう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△ごまかしたい ごまかしてはいけない ごまかそうとする ごまかされる
△[うまく/こっそり/ずるがしこく/まんまと/いいかげんに/わらって/かるく]~。
△[税金(ぜいきん)/おつり/勘定(かんじょう)/代金(だいきん)/帳簿(ちょうぼ)]を~。
[警察(けいさつ)/税務署(ぜいむしょ)]を~。[人/世間(せけん)]の目を~。
・どうもお金が足りないと思ったが、パンを買った時におつりをごまかされたらしい。
・あの店の主人は収入(しゅうにゅう)を少なく報告(ほうこく)して、税金(ぜいきん)をごまかして
いるらしい。
・あの肉屋(にくや)では、ときどき目方(めかた)をごまかす。
・田中は店の品物(しなもの)をこっそりごまかして家にもって帰っていたそうだ。
・中学生の時に年をごまかして、子どものきっぷで電車にのったことがある。
・姉は恋人(こいびと)に年を5つもごまかして言っているらしい。
・子どもの目はごまかせても、おとなの目はごまかせない。
・知らない事をきかれたので、わらってごまかした。
〔文ヲ〕
・学校をさぼったことをうまくごまかした。
・山田は会社の金を使ってしまったことをごまかすために会社に火をつけたのだ。
・うそをついたのをごまかそうとして、さらにうそをつく羽目(はめ)になった。
<複合動詞>
[いいくるめる] 人ガ 人ヲ 文ト
・あの男はよの中のことを知らないから、ひと月でお金が二倍にふえると言いくるめられてお金を
だましとられたらしい。
・わたしは子どもじゃないから、そんなばかばかしい話で言いくるめられたりしない。
・仕事になれたら、月に50万円ぐらいかせげるようになるなどと言いくるめられてセールスマンに
なったが、とてもむりだ。
・組合との団交で、黒を白と言いくるめるような会社側の説明に、組合員は怒りの声を挙げた。
第三者を 舌三寸で うまいこと うまく 鷺を烏と
[いいつくろう] 人ガ ものヲ (文ト)
・自分の間違いを言いつくろうのはよしなさい。みっともない。
・愛人から電話がかかってきて、妻の手前、うまく言いつくろうのに苦労した。
いいかげんに 適当に あれこれ うまく なんとか
[いいぬける] 人ガ ものヲ/文ト
・あいつは上司に間違いを指摘されても、上手に言い抜けてとがめられずにやってきた。
・警察の追及もうまく言い抜けてかわしてきたそうだ。
小学館:うまく言い抜けられると思ったら大まちがいだ。
[いいのがれる] 人ガ ものヲ/文ト
・首相は発言の矛盾をつかれたが、冗談でごまかし、何とか言い逃れた。
・どう言い逃れようとしても、彼に責任があることは明らかだ。(責任を)
うまく 辛くも 何とか ぬらりくらりと
[いいまぎらす] 人ガ ものヲ
・主任は自分の立場が悪くなると、あれこれ言って言い紛らしてしまう。
・論点をずらし、劣勢を何とか言い紛らして、討論を終えた。
<スル動詞>
[カンニングする] 人ガ (ものヲ)
・さすがに入学試験でカンニングする受験生は少ないようだが、いないわけではない。
・となりの人の答案をカンニングした学生が見つかって停学になった。
まぎらす(紛らす) 五(まぎらさない・まぎらします・まぎらして・まぎらせば・まぎらそう)
[1]〔人ガ ものヲ (ものニ)〕
△まぎらしたい まぎらしておく まぎらしてはいけない まぎらそうとする
△[うまく/じょうずに/何とか/どうにかして/一生懸命(いっしょうけんめい)に]~。
△[寂(さび)しさ/孤独(こどく)/不安(ふあん)/心の動揺(どうよう)/退屈(たいくつ)]を~。
・一人暮(ひとりぐ)らしも長くなり、寂しさを紛らすことにも慣(な)れてきた。
・彼女は不安を紛らそうとして、友だちに次々と電話をかけ、おしゃべりを続けた。
・手術後(しゅじゅつご)の痛(いた)みを紛らすためにマンガを読んでいるが、笑(わら)うと痛むの
でこまる。
・飼(か)い犬の死の悲(かな)しさを仕事に紛らしているが、時が立つのを待つしかないようだ。
・日々(ひび)の暮(く)らしの憂(う)さを酒に紛らす日が続いた。
いつわる(偽る) 一(いつわらない・いつわります・いつわって・いつわれば・いつわろう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△いつわってしまう いつわってはいけない いつわらせる いつわるな!
△[うまく/巧妙(こうみょう)に/ずるがしこく/ずうずうしく/しかたなく]~。
△[年齢(ねんれい)/年/名前/職業(しょくぎょう)/住所/本心/自ら]を~。
・あの男は、名前と国籍(こくせき)を偽ってアルバイトをしていたそうだ。
・偽(にせ)の証明書(しょうめいしょ)を作り、学歴(がくれき)を偽って留学する学生がいるらしい。
・彼女は年下(としした)の恋人に年齢を偽っていた。 人ニ?
[2]〔人ガ ものヲ ものト〕
・偽物(にせもの)の絵を本物(ほんもの)と偽って売りつける犯罪(はんざい)が広がっている。
・自分を華族(かぞく)の出と偽って、会社社長から金をだまし取ろうとした女が捕(つか)まった。
・自分の娘(むすめ)を社長令嬢(れいじょう)と偽って結婚詐欺(けっこんさぎ)を重ねていた。
[3]〔人ガ 文ト〕
・自分は大金持ちだと偽って、相手を信用させ、偽のダイヤをうまく売りつけた。
・知り合いに国会議員(こっかいぎいん)がいると偽っていたそうだ。
・自分は社長の息子(むすこ)だと偽って若い女性に近づいた。
<複合動詞>
[みせかける] 人ガ ものヲ ものニ / 人ニ 文ト
・金持ちにガラスだまを宝石に見せかけて高く売りつけた。
・右に行くと見せかけて、左にボールを蹴った。
自殺・心中・事故・他殺・親切・偶然に 規模を大きく さも疲れたと
あざむく(欺く) 一(あざむかない・あざむきます・ああむいて・あざむけば・あざむこう)
[1]〔人ガ 人ヲ〕
△あざむいてはいけない あざむいてやる あざむけない あざむこうとする
あざむかれる あざむくな!
△[うまく/ずるがしこく/巧(たく)みに/周到(しゅうとう)に/見事(みごと)に]~。
△[人/他人/国民/世間(せけん)/社会/敵(てき)/読者(どくしゃ)/相手/自分]を~。
・敵を欺き、味方(みかた)すらも欺いて、秘密(ひみつ)の作戦(さくせん)を進めた。
・無能(むのう)なふりをして世間を欺いていたつもりだったが、本当に無能になってしまった。
・この人だけはと信じていた人に欺かれた。
・世の中を欺くことはできても、自分の良心(りょうしん)は欺けない。
・この推理(すいり)小説は、見事に読者の目を欺き、意外(いがい)な結末(けつまつ)に至(いた)る。
まどわす(惑わす) 五(まどわない・まどいます・まどって・まどわせば・まどわそう)
[1]〔人・ものガ 人ヲ〕
△まどわしがちだ まどわしかねない まどわしてはいけない まどわされる
△[うまく/巧妙(こうみょう)に]~。[つい/うっかり/まんまと/完全に]まどわされる
△[デマ/うわさ/流行(りゅうこう)/言葉(ことば)/魅力(みりょく)/作戦(さくせん)]が~。
・根(ね)も葉(は)もないデマに国民が惑わされるのは、教育が足りないからだ。
・教師の不用意(ふようい)な失言(しつげん)が生徒(せいと)を惑わしてしまった。
・マスコミが人心をまどわしかねない。
・美女の怪(あや)しい魅力が男の心を惑わす。
・敵(てき)の陽動(ようどう)作戦に惑わされるな。
・男は甘い言葉で人妻(ひとづま)を惑わした。
・若い女の色香(いろか)で惑わされてしまうようでは、君も大したことはないな。
・政治家が甘言(かんげん)で国民を惑わそうとしても、国民にそれを見抜()く力があればよい。
<スル動詞>
[魅惑(みわく)する] 人・ものガ 人ヲ
・ダイヤモンドの輝きは人の心を魅惑する。
・男を魅惑する彼女の瞳が、今宵もまた怪しく輝く。
[誘惑(ゆうわく)する] 人・ものガ 人ヲ
・俺の娘を誘惑しようとする奴は八つ裂きにしてやる!
・妖しい魅力に誘惑されそうになったが、危うく思いとどまった。
少女・心・人妻・娘を
とぼける 一(とぼけない・とぼけます・とぼけて・とぼければ・とぼけよう)
[1]〔人ガ (文ト)〕
△とぼけておく とぼけてはいけない とぼけられる とぼけるな!
・あの人は、大事な話になると、いつもとぼけてはっきりしたことは言わない。
・大臣(だいじん)は「え? 私は何も知りませんよ」ととぼけていたが、どうも怪(あや)しい。
・彼には「いや、その話は聞いてませんねえ」ととぼけておいたが、信じていないようだ。
・田中君は時々とぼけたことを言って、緊張(きんちょう)した場をなごませてくれる。
・あの人のいつものとぼけた顔にうまくだまされてしまうんだなあ。
ほのめかす(仄めかす) 五(ほのめかさない・ほのめかします・ほのめかして・ほのめかせば
・ほのめかそう)
[1]〔人ガ 人ニ ものヲ〕
△ほのめかしたい ほのめかしておく ほのめかしてやる ほのめかされる
△[軽く/ほんの少し/暗(あん)に/言外(げんがい)に/冗談半分(じょうだんはんぶん)に]~。
△[事情(じじょう)/わけ/秘密(ひみつ)/裏(うら)の関係/決意(けつい)/疑問(ぎもん)]を~。
・彼は、微妙(びみょう)な言葉遣(ことばづか)いで本心(ほんしん)をほのめかすのがうまい。
・容疑者(ようぎしゃ)は別の事件(じけん)への関与(かんよ)をほのめかしているそうだ。
・彼女が言いにくい気持ちをほのめかしているのに、鈍感(どんかん)な彼は気づかない。
・社長が辞任(じにん)の決意をほのめかすと、役員(やくいん)会に動揺(どうよう)が走った。
・上司(じょうし)に転勤(てんきん)の可能性(かのうせい)をほのめかされたが、子どもの教育のこ
とを考えて断(ことわ)った。
・詳(くわ)しいことは言えなかったが、ほんの少し裏の事情をほのめかすと、誰もそれ以上のこと
は聞こうとしなかった。
・二人の関係をほのめかすと、彼はちょっと疑(うたが)うような目をしたが、すぐに納得(なっと
く)したようだった。
うらぎる(裏切る) 一(うらぎらない・うらぎります・うらぎって・うらぎれば・うらぎろう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ〕
△うらぎりそうだ うらぎってはいけない うらぎれない うらぎらせる うらぎるな!
△[また/何度も/見事(みごと)に/手ひどく/いつのまにか]うらぎられる
△[国/母国(ぼこく)/国民/味方(みかた)/友人/仲間(なかま)/夫/妻(つま)]を~。
[期待(きたい)/好意(こうい)/信頼(しんらい)/想像(そうぞう)/約束(やくそく)]を~。
・あの将軍(しょうぐん)が味方を裏切って敵側(てきがわ)につくとは、だれも想像しなかった。
・恋人(こいびと)に裏切られた彼女は、男を信用(しんよう)しなくなってしまった。
・母国を裏切って敵国(てきこく)に亡命(ぼうめい)した彼の末路(まつろ)は哀(あわ)れだった。
・私は友人の信頼を裏切るようなことはできないから、テストの時ちょっとだけ見せてやった。
・実験(じっけん)の結果(けっか)は、見事に私たちの予想(よそう)を裏切った。
・親の期待を一つ一つ裏切りながら、子は育つ。
・「何でもない」といった時の彼の表情(ひょうじょう)は、その言葉(ことば)を裏切っていた。
(表情から、重大な事態であることがわかってしまう)
ねがえる(寝返る) 一(ねがえらない・ねがえります・ねがえって・ねがえれば・ねがえろう)
[1]〔人ガ (ものニ)〕
△ねがえりそうだ ねがえってはこまる ねがえるといけない ねがえらないようにする
ねがえらせる ねがえられる ねがえるな!
△[いつのまにか/知らないうちに/また/やすやすと/すぐに/買収(ばいしゅう)されて]~。
△[敵/敵方(てきかた)/敵国(てきこく)/相手側(あいてがわ)/向こう]に~。
・味方(みかた)だったはずの男が、いつの間にか相手側に寝返っていた。
・この勝負(しょうぶ)は味方のだれかが寝返ったら負けだ。団結(だんけつ)を引きしめよう!
・敵に買収されて寝返るなんて、なんてやつだ。
・いいか。寝返ったやつは殺す。わかったな。
そむく(背く) 五(そむかない・そむきます・そむいて・そむけば・そむこう)
[1]〔人ガ 人・ものニ〕
△そむきそうだ そむいてはいけない そむかないようにする そむかせる そむくな!
△[思わず/心ならずも/そのつもりではなかったが/心苦(こころぐる)しく思いながら]~。
△[法律(ほうりつ)/法の精神(せいしん)/国家/教え/命令(めいれい)/約束(やくそく)/親の
期待(きたい)/信頼(しんらい)/忠告(ちゅうこく)/遺言(ゆいごん)/神]に~。
・あなたの行為(こうい)は、たとえ法律の条文(じょうぶん)にそむくところがなかったとしても、
法の精神にそむくものです。反省(はんせい)してください。
・師(し)の教えに背いてかわいい女性と結婚してしまった。これでは学問に集中できないなあ。
・自分の良心(りょうしん)にそむくようなことはできません。
・彼は国王にそむいた罪(つみ)で死刑(しけい)となった。
・親の信頼(しんらい)に背いてはいけないが、あまり過大(かだい)な期待(きたい)をされてもこた
えられない。
さからう(逆らう) 五(さからわない・さからいます・さからって・さからえば・さからおう)
[1]〔人・ものガ 人・ものニ〕
△さからってみる さからってはいけない さからおうとする さからうな!
△[強く/はっきりと/強引(ごういん)に/徹底(てってい)的に/あくまで/いつまでも]~。
△[権力者(けんりょくしゃ)/親/母/時代/世論(せろん)/運命(うんめい)/神]に~。
・弟は父に逆らって、家を出てしまった。
・権力者の言うことに逆らうと、後でひどい目に遭う。
・彼女は世論に逆らって正しいと信じるところを主張(しゅちょう)し続けた。
・彼は自(みずか)らの運命と時代に逆らって生きようとした。
・古代(こだい)の人々は神意(しんい)に逆らって生きることなど考えられなかった。
<複合動詞>
[つっかかる] 人ガ 人ニ
・その日は朝からイライラしていたので、小さな事で課長に突っかかっていった。
・そういう、突っかかるような言い方はやめなさい。
相手・人に 喧嘩腰で つまらないことで 猛烈に 反射的に 激しく
ていこうする(抵抗する) サ変(しない・します・して・すれば・しよう)
[1]〔人ガ 人・ものニ〕
△抵抗してみる 抵抗しなければならない 抵抗しようとする 抵抗される 抵抗するな!
△[勇敢(ゆうかん)に/懸命(けんめい)に/はげしく/いつまでも/どこまでも/強く]~。
△[親/彼女の魅力(みりょく)/権力(けんりょく)/支配(しはい)/状況(じょうきょう)]に~。
・国は敵国(てきこく)に占領(せんりょう)されたが、国民は強く抵抗(ていこう)し続けた。
・もう逃げられないぞ。抵抗(を)してもむだだ。早く武器を捨てて出てこい。
・赤ん坊が、おむつを替えようとする母親に抵抗(を)している。がんばれ。
<スル動詞>
[反抗(はんこう)する] 人ガ 人・ものニ
・子供が親に反抗(を)するのは成長の一過程だから、それを抑えすぎてはいけない。
・上司の命令に反抗(を)し、左遷されたが後悔はしなかった。
教師・権威・権力・国家・社会規範・周囲・先生・父親・命令に 夢中で ことごとく
◇せめる
「責める」は、あやまちなどを相手の責任として強く反省を求め、相手を精神的に苦しめること。
ヲ格に人・ものをとる。引用節を受ける。
人ガ 人ヲ (文ト) せめる
失敗・責任者を 責める 責任を取れと責められる
・複合動詞「責めさいなむ」は、ひどく責め、苦しめること。
「責め立てる」は、しきりに責めること。「責め付ける」は、きびしく責めること。
「つるし上げる」は、特定の人の非をおおぜいで厳しく責めること。
◇いじめる
「苛める」は、弱い(立場にある)ものにわざと身体的・精神的苦痛を与えて喜ぶこと。
人ガ 人ヲ いじめる
先輩が後輩を苛める
◇とがめる
「咎める」は、過ちや罪を指摘し、責めること。怪しいと思って人に問いただすこと。ヲ格をとる。
書き言葉。また、自動詞的にも使われ、悪いことをしたと思って心が痛むことを表す。
無礼を咎める 警官が不審者を咎める 気・良心が 咎める
◇なじる
「なじる」は、相手の過失・不満な点などを取り立てて責めること。
恋人の変心をなじる
◇スル動詞
「非難する」は、人のあやまちや欠点などをとりあげて責めること。
せめる(責める) 一(せめない・せめます・せめて・せめれば・せめよう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (文ト)〕
△せめつづける せめてはいけない せめないでおく せめられる せめるな!
△[強く/厳(きび)しく/はげしく/強いことばで/しつこく/どこまでも/ちくちく]~。
△[他人/親/自分/首相(しゅしょう)/過(あやま)ち/失政(しっせい)]を~。
[政府の無策(むさく)/大臣(だいじん)の失言(しつげん)/判断(はんだん)の誤り]を~。
・野党(やとう)は政府の無策を厳しく責め続けた。
・すべてを他人のせいにし、他人を責めていればいいと思っているのか。
・彼は自(みずか)らを責め、責任(せきにん)をとって辞職(じしょく)しようとした。
・借金(しゃっきん)取りに早く返せと毎日責められる。
・債権者(さいけんしゃ)に「泥棒(どろぼう)!」と責められて、夜も眠れない。
<複合動詞:せめ->
[せめさいなむ] 人・ものガ 人ヲ
・友だちをうらぎった日から、良心に責めさいなまれて夜もよく眠れなかった。
・人々は口々に将軍の背信を責めさいなんだ。
おのれ・女・心・背信・我と我が身を
[せめたてる] 人ガ 人・ものヲ
・有害な排水を出した工場の責任者を厳しく責め立てた。
・親戚の連中は私の不義理を責め立てたが、彼らもまた、ひどい薄情者だったのだ。
不親切・身・甲斐性のなさを しつこく いらだたしく
[せめつける] 人ガ 人ヲ (文ト)
・ちょっとの間違いをよってたかって攻め付けるのはかわいそうだよ。
・相手側は、今回の行為は契約違反だと我が社を責め付けた。
・うっかりして人のものを壊してしまったら、弁償しろと責め付けられた。
<複合動詞:その他>
[つるしあげる] 人ガ 人ヲ
・クラブの練習をサボって映画を見に行ったことがみんなに知れて、あとでつるし上げられた。
・あいつ、最近生意気だから、いつかみんなでつるし上げてやろう。
・背中にワイヤーをつけて、舞台の上の演技者を少しずつつるし上げていった。
いじめる(苛める) 一(いじめない・いじめます・いじめて・いじめれば・いじめよう)
[1]〔人ガ 人ヲ〕
△いじめがちだ いじめてしまう いじめてはいけない いじめられる いじめるな!
△[ひどく/しつこく/ねちねちと/ことばで/精神的(せいしんてき)に]~。
△[弟(おとうと)/貧乏人(びんぼうにん)/弱虫(よわむし)/すぐ泣く子]を~。
・けんかの強い子が弱い子をいじめて泣かしてしまった。
・先輩(せんぱい)社員が新入(しんにゅう)社員をいじめるということはよくあるらしい。
・クラスの子がみんなで一人の子をいじめ、笑いものにしていた。
・小学生の時、同級生(どうきゅうせい)にいじめられたが、今では仲良(なかよ)しだ。
・今の政治(せいじ)は貧乏人をいじめるような政治だ。
とがめる(咎める) 一(とがめない・とがめます・とがめて・とがめれば・とがめよう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ〕
△とがめてしまう とがめてはいけない とがめないほうがいい とがめるな!
△[きつく/強く/厳(きび)しく/すぐに/その場で/それとなく]~。
△[過(あやま)ち/いたずら/うそ/裏切(うらぎ)り/態度(たいど)/無礼(ぶれい)]を~。
・新人社員が二日続けて遅刻(ちこく)をしたので、軽くとがめておいた。くせになるといけない。
・電車で中学生のマナーの悪さをとがめたら、逆(ぎゃく)に悪態(あくたい)をつかれた。
△[気/良心(りょうしん)/心]が~。
・ちょっとしたウソをついたら、後で気がとがめて仕方(しかた)がなかった。我(われ)ながら小心
者(しょうしんもの)だなあ。
・人生を振り返ると、良心がとがめるような思い出がないでもない。
なじる 五(なじらない・なじります・なじって・なじれば・なじろう)
[1]〔人ガ 人・ものヲ (文ヲ/ト)〕
△なじってしまう なじってはいけない なじらないようにする なじられる
△[くり返し/何度も/いつも/強い調子(ちょうし)で/ねちねちと/しつこく]~。
△[夫/母/妻の不倫(ふりん)/恋人(こいびと)の心変(こころが)わり/冷たい心]を~。
・夫は妻の不倫をなじったが、妻の心は一層(いっそう)離れていくばかりだった。
・恋人にいくらなじられても、僕(ぼく)の優柔不断(ゆうじゅうふだん)さは変えようがない。
・離婚する前、妻は毎日私の愛情の薄(うす)さをなじった。
・母が寝たきりになってから、私が子どもの時、母が愛してくれなかったことを毎日なじった。
・彼女は、「どうして教えてくれなかったの!」と私をなじった。
<スル動詞>
[非難(ひなん)する] 人ガ 人・ものヲ
・人々は公害を出した企業を非難した。
・あなたのような人に非難される理由はない。
うそ・言動・行動・失政・主権侵害・態度・だらしなさ・暴力・やり方・冷淡さを
夫・企業・業界・軍部・首相・政府を 猛烈に・厳しく・声高に・面と向かって・暗に
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