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             ◇移動表現◇
 
    [1] 行く・来る  
    [2] 帰る・戻る  
   [3] 上がる・上げる・のぼる  
   [4] 降りる・下がる・落ちる  
   [5] 通る・通す  
   [6] 渡る・渡す  
   [7] 越える・越す 過ぎる  
   [8] 進む・進める  
   [9] 歩く・走る・泳ぐ  
   [10] 飛ぶ・飛ばす    
   [11] 入る・入れる  
   [12]  出る・出す  
   [13] 移る・移す 運ぶ  
   [14] 届く・着く・送る  
   [15] 近づく・遠ざかる  
   [16] 沈む・沈める 潜る  
   [17] 浮く・浮かぶ・浮かべる 
   [18]  流れる・流す 
   [19] 止まる・止める
   [20] 残る・残す  
   [21] 待つ  
   [22] 遅れる・急ぐ 
   [23] 逃げる・逃がす 
   [24] 追う  
   [25] 乗る  
   [26] その他   
 
    移動を表す動詞をまとめる。始点と到達点をはっきり示す動詞と、そうでない動詞、
   また、移動の途中に関心がある動詞がある。
       最後のほうは、移動に関連するいくつかの動詞を集めてある。


 
                ◇移動1◇
 [1] 行く・来る

   行く  行き会う 行き当たる 行き交う 行き過ぎる 行き違う 行き着く  
       行き詰まる 行き届く 行き渡る    暮れゆく 過ぎゆく 更けゆく 立ちゆく
        おしかける 駆けつける 繰り出す 出向く
        出勤する 出社する 上京する 赴任する 留学する 行き来する 往復する
    来る  来合わせる 来かかる  来場する 来日する
    やって来る    詰めかける はせ参じる はせつける
    いらっしゃる  参る  参上する
    去る  過ぎ去る 立ち去る 飛び去る 取り去る 逃げ去る 忘れ去る
    通う  通い合う 通い詰める 通い慣れる  通学する 通勤する

[2] 帰る・戻る

   帰る  返り咲く 帰りそびれる 帰り着く  連れ帰る 逃げ帰る  
              帰京する 帰国する 帰省する 帰宅する 早退する 早引けする
    返す  追い返す 突き返す 投げ返す 引き返す 引っ返す
    戻る  駆け戻る 立ち戻る 舞い戻る  後戻りする  復帰する
    戻す  買い戻す 差し戻す 突き戻す  連れ戻す 取り戻す 払い戻す 引き戻す
        呼び戻す 割り戻す
    引き上げる


[1]行く・来る
 移動を表す基本的動詞の「行く」「来る」「いらっしゃる」「参る」と、それに近い意味を表す複合
動詞、スル動詞をとりあげる。

◇行く(いく・ゆく)
 移動を表すもっとも基本的な動詞は「行く」である。ある所から出発し、ある所を通り、ある所に
着く、その全体を表すとともに、そのそれぞれに注目した用法がある。出発点をカラ格、経過場所を
ヲ格、到着点をへ/ニ格で示す。物理的な移動以外の用法では、必要な格が限られる。
 「行く」の発音は「いく」「ゆく」のどちらもある。慣用句や複合語では「ゆく」が好まれる場合
があるが、「いく」のほうが現在では基本的である。「ゆく」はテ形の形がない。(「×ゆって」、ただ
し、文語調の古い文体では「ゆきて」の形が使われることがある。)
      人・ものガ 所カラ 所へ/ニ (所ヲ) いく/ゆく
    家から駅へいつもの道を行く      東京から京都へ/に/まで (東海道を)行く
 出発点を特に示さない場合、話し手の位置を基準とし、そこから遠ざかる動きを表す。反対に、話
し手に近づく動きは「来る」で表される。
     バスがあちらに行く   車がここへ来る
 話し手の位置に関わらない移動でも「行く」が使われる例をあげる。
    人々が道を行く  米大統領がロシアに行く
 前の例は、出発点にも到着点にも関心がない、単に移動を表す例で、後の例は第三者が移動の主体
で、出発点は話し手の位置とは別の地点である。ただし、話し手の描写の視点は「米大統領」の現在
地にあるので、「行く」が選ばれる。もし、話し手の視点が「ロシア」にあれば、「来る」が使われ
る可能性がある。
    日本の首相がロシアに行く。米大統領も来る。
 「行く・来る」のような、話し手(の視点)を基準にした移動の表し方が、日本語の移動表現の基本
になっている。
 時間を示す表現は、出発・到着のどちらかに注目し、その時刻を示す。
    朝8時に行く
は、出発の時刻と、到着の時刻のどちらも意味しうる。
   「明日は何時に行くの?」「8時に行く」(出発時刻を示す場面で)
   「明日は何時に学校に行かなくちゃならないの?」「えーっと、8時(まで)に行かないと」
       (到着時刻を示す)
 あいまいさをなくすには、「8時に出る」「8時に着く」のように別の動詞を使う。
 経過の時間は、次のように表される。
    このペースで2時間行くと、ふもとの村に降りられる      (2時間進む)
    車なら20分で 行ける/行くことができる                (20分で着く)
 「2時間」は、その移動にかかる時間を表し、「20分で」は移動を完成させるために必要な時間を
表す。(前者では、「行く」ことはまだ続く)
 「-ている」の形は、移動のあとの状態を表す。または、習慣的行動を表す。
    子どもは公園に行っている(家にいない)
    兄は毎日学校へ行っている
 「学校・会社に行く」などは、そこに所属して通うことを表す。また、所属先を移ること。
    大学院に行く(進む)  営業部に行く(異動する)  養子・嫁に 行く
  人・交通機関などのほかに、情報に関することや、ひゆ的に物事の進み方、進め方などを言う。
    連絡・知らせが そちらに行く  指示・命令が 行く
    研究が計画通りに行く   物事・人生はそううまくはいかない
       この方針で行く   我が道を行く      次はワインと行こう
 精神的な安定が達成されることをいう。
    納得・満足が 行く
 死ぬことを婉曲に言う。(「逝く」という表記が使われる)
    祖父は3年前に逝った      眠るがごとく逝く
 動作を表す(暗示する)名詞をとって、それをするために行くことを表す。
    買い物に行く  魚釣りに行く  映画・コンサートに行く(映画を見に行く)
    医者に行く(診察してもらうために)
 動詞の「-ます」の形をとって、移動の目的を示す。スル動詞の場合、名詞に直接つけることもで
きる。
    泳ぎ/あそび/見に 行く     散歩に/散歩しに/散歩をしに 行く
 使役の形は「いかせる」、使役受身の形は「いかせられる」だが、「いかされる」の形も使われる。
・「-て行く」(補助動詞の用法)
 動詞の「-て」の形に続いて、その動作の様子、方向や時間的変化などを表す。
 移動の前に動作が行われる
       おみやげを買っていく  本屋に寄っていく(寄ってから行く)
 移動の方法、その際の様子
       歩いていく  バスに乗っていく  子どもを連れて行く  箱を持っていく
 移動の方向(話し手から遠ざかる動き)
    町を去っていく  建物に入っていく  木に近づいていく    消えていく
  時間の中で将来に向かって物事が変化すること
       空が明るくなっていく  木が生長していく  病人が元気になっていく
 話し手の視点が過去にあれば、過去から現在へ向かう変化となる。
    事業はどんどん拡大していった
・複合動詞 
  「いき(ゆき)-」の形の複合動詞が多い。「-いく」の形の複合動詞はない。「行く」に近い意味
を表す他の形の複合動詞がいくつかある。
・「いき(ゆき)-」の形の複合動詞
 「行き会う」は、どこかへ行く時に人などに偶然出会うこと。「行き交う」は、道を行く人と来る
  人がいる状態。「行き違う」は、すれ違うこと。ひゆ的に、連絡などがうまくいかず、お互いの
  行動が合わないこと。
       旅先で知人に行き会う    道を行き交う人々  話が行き違っている
 「行き当たる」は、まっすぐ進んで壁などに突き当たること。ひゆ的に、物事が進まなくなること。
 「行き着く」は、目的地に着くこと。ひゆ的に、物事が最終的な状態になること。
 「行き詰まる」は、道がなくなってそれ以上進めなくなること。ひゆ的に、物事がそれ以上進まな
  くなること。
       大きな壁・問題に 行き当たる  同じ結果に行き着いた  話し合いが行き詰まる
 「行き届く」は、隅々まで気が配られていること。「行き渡る」は、広い範囲にもれなく届くこと。
 「行きすぎる」は、通り過ぎること。目的地を過ぎてしまうこと。ひゆ的に、必要以上に何かをし
  てしまうこと。
       サービスが行き届く  資料が全員に行き渡らない  目の前を人々が行き過ぎる
・「-ゆく」の形の複合動詞
 「-ゆく」の形は書きことばで、文学的な響きがある。時間が過ぎて行くことを表すものが今でも
使われる。「暮れゆく」「過ぎゆく」「更けゆく」など。文末よりも名詞を修飾する形で多く使われる。
 「×くれいく」の形は使わず、「暮れていく」と言う。「過ぎていく」「更けていく」も同様。
 「立ちゆく」は、多く否定の形で使われ、「生活が成り立つ」ことを表す。
    この収入では生活が立ちゆかない
・他の形の複合動詞で、「行く」に意味が近いもの
 「押しかける」は、招かれていないのに行くこと。大勢で行くこと。
 「駆けつける」は、急いでその場所に行くこと。
 「くり出す」は、おおぜいの人が出かけること。
 「出向く」は、何かをするために自分でそこへ行くこと。
      新婚家庭にみなで押しかける  事故現場に駆けつける  みなで夜の町にくり出す
    交渉に社長が出向く
・スル動詞
 「出勤する」は勤め先に行くこと。反対語は「欠勤する」。「出社する」は、会社に行くこと。反
対語は「退社する」。「上京する」は、首都に行くこと。東京に行くこと。「赴任する」は、任地に行
くこと。「留学する」は、外国に行って勉強すること。「行き来する」は、行くことと来ること。「往
復する」は、行って再び帰ること。
・敬語動詞
  「行く」には特別な敬語動詞がある。下の「いらっしゃる・おいでになる・参る」を参照。
・活用の例外
  「いく」は、他の「-く」の形の動詞とは「-て」「-た」の形が違う。例外である。
   行く  いかない いきます いく [いって・いった] いけば いこう
      書く  かかない  かきます  かく [かいて・かいた]  かけば かこう
 
◇くる
 「来る」は、「行く」に対応する基本的な移動動詞で、話し手(の視点)に近づく動きを表す。出発
点をカラ格、経過場所をヲ格、到着点をへ/ニ格で示す。
      人・ものガ 所カラ 所へ/ニ (所ヲ) くる
        遠くからここへ来る  世界から日本に来る  台風が南から来る  夜道を来る
 話し手自身の移動は、現在の場所への移動となる。
    先月、インドから日本に来ました
 これらの格は、以下の用法では使われないものがある。
  比ゆ的な用法が非常に多い。その中で、「起こる・発生する」に近い使い方は、「行く」と対応し
ないものも多い。
 自然現象・季節、人生に起こる物事など、様々なものがひゆ的に「来る」で表される。
    大地震は必ず来る    春・新年が 来る
    誕生日・チャンス・幸運・順番が 来る   不調の波・スランプが 来る
    体に疲れが来る  あの言葉は頭に来た(=非常に腹が立った)
 公共の設備が備わること。
    村に電気・鉄道が 来る     家に光ケーブルが来る
 別の地域・言語から伝わるもの。
    西洋から来た思想・概念・言葉・習慣   この言葉はギリシャ語からきている
 ある原因によっておこることを表す。
    この病気は精神の疲れ・睡眠不足から 来ている  
  物事の進展の状況を表す。
       事態は重大な局面に来ている    大詰め・土壇場に 来ている
・以下の用法は「行く」と対応する。
 動作を表す(暗示する)名詞をとって、それをするために来ることを表す。
    客が店に買い物に来る  海に魚釣りに来る  映画・コンサートに来る
 動詞の「-ます」の形をとって、移動の目的を示す。
    泳ぎ/あそび/見に 来る
・「-て来る」
 動詞の「-て」の形に続いて、その動作の様子、方向や時間的変化などを表す。
 移動の前に動作が行われる
       おみやげを買って来る  本屋に寄って来る(寄ってから来る)
    新聞を取ってくる(新聞を取って、(戻って)来る)  行ってくる(行って、(帰って)来る)
 移動の方法、その際の様子
       歩いて来る  バスに乗って来る  子どもを連れて来る  箱を持って来る
 移動の方向(話し手に近づく動き)
    部屋に入ってくる  私に近寄ってくる  この世界に生まれてくる
  時間の中で過去から現在に向かって(また、将来に向かって)物事が変化すること
       空が明るくなってきた  これからも病気はもっとよくなってくるだろう
・複合動詞
  複合動詞は少ない。「き-」の形のもので、「来合わせる」「来かかる」は、たまたまその場に来て、
その場面に会うこと。
・スル動詞
 「来場する」は、何かの催し物の場所に来ること。「来日する」は、外国人が日本に来ること。
◇やって来る
  「やってくる」は、遠くから近づいてくること。生活を送ってきたこと。
   人・ものガ (所カラ) やってくる
    向こうからバスがやってくる  二十年間、何とかやってきた
◇いらっしゃる・おいでになる
 「いらっしゃる」「おいでになる」は、「行く」および「来る・いる」に対応する尊敬の敬語動詞
である。そのどの意味かは、文脈から判断される。
       会長も会場に いらっしゃいます/お出でになります 
  この例だけでは、「行く・来る・いる」のどの意味かはわからない。「会場へ」とすれば、「いる」
とは解釈できなくなる。
 「-ていく/てくる」に対応する用法もある。
    会長は歩いていらっしゃいます/おいでになります
 「いらっしゃる」は活用の例外になる。「-ます」の形と、命令形がふつうの五段活用と違う。
    いらっしゃる  いらっしゃいます  いらっしゃい
       やる          やります         やれ
 また、「いらっしゃった」は「いらした」、「いらっしゃって(ください)」は「いらして(ください)」
ともいう。
◇まいる
 「まいる」は、「行く」「来る」に対応する謙譲の敬語動詞である。丁寧語の用法もある。
    わたくしが参ります
       もうすぐ車が参りますので、お待ちください。
 「-ていく/てくる」に対応する丁寧語の用法もある。
    わたくしは歩いて参ります   雨が降って参りました

◇さる
 「去る」は、人やものがある場所から離れてどこかへ行ってしまい、戻ってこないことを表す。離
れる点を示すヲ/カラ格、到着点のへ/ニ格をとる。ヲ格はへ/ニ格と共には使われない。やや書き
ことばである。
   人ガ 所ヲ さる / 人ガ 所カラ  所へ/ニ さる
    国を去る     職場から去る  遠くへ去る  
 ひゆ的に、抽象的な時間や精神的なものについても言う。
   ものガ さる
       春が去る  悲しみが去る  危険は去った
 対象のヲ格をとる用法がある。それを遠ざける意を表す。書きことば。
   人ガ ものヲ さる
    雑念・迷いを 去る  妻を去る(離縁する)
・複合動詞 
  「過ぎ去る」は、時や季節が過ぎてしまうこと。
  「立ち去る」は、(戻らないつもりで)どこかへ行ってしまうこと。
 「飛び去る」は、飛んで行ってしまうこと。
 「取り去る」は、取って除くこと。「去る」は「去らせる」という意味合い。
 「逃げ去る」は、逃げて戻ってこないこと。
  「忘れ去る」は、すっかり忘れてしまうこと。
◇かよう
  「通う」は、決まった地点の間を行き来すること。同じ所へ定期的に行くこと。
      人・ものガ ものニ かよう
       学校・病院に 通う   定期船が島に通う
 気体や液体がある所を通っていくこと。ひゆ的に、精神的なものについても言う。
   ものガ ものニ/所ヲ かよう
     体に血が通う   作品に血が通っている  道を涼風が通う
 ひゆ的に、精神的なものが相手に届くことを言う。
   人ガ 人ト ものが かよう / ものガ かよう
        恋人と気持ちが通う    犬と飼い主の心が通う
・複合動詞
 「通い合う」は、相手の心や気持ちがお互いにわかること。
 「通い詰める」は、通い続け、通うのをやめないこと。
 「通い慣れる」は、何度も通って、通うのになれていること。
・スル動詞
 「通学する」は、学校に通うこと。
 「通勤する」は、職場に通うこと。


いく・ゆく(行く) 五(いかない・いきます・いって・いけば・いこう) 
[1]〔人・ものガ (所カラ) 所ヘ/ニ〕
 △いきたい  いってくる  いってしまう  いってみる  いってもいい
  いってはいけない  いかなければならない  いかせる  いかれる  いかされる
  いこうと思う  いけ!  いくな!  いけない 
 △[すぐ/あとで/まっすぐ/ついでに/よろこんで/いやいや]~。
 △[学校/病院(びょういん)/駅(えき)/外国/あの世(よ)]へ~。
  ・明日から連休(れんきゅう)ですね。どこか行きたいですね。どこへ行きましょうか。
 ・どこか、行ったことのない所へ行ってみたいなあ。
  ・「明日は何時に行けばいいの?」「9時までに行かなくちゃいけないんだ」
 ・もうちょっと遅く行ってもいいんだけど、少し早めに行こう。
 ・えきへ行くにはあの橋(はし)を通らなくてはならない。
 ・せっかくの休みの日なのに、買い物に行かせられた。牛乳とパンを買いに行けって。
  ・この道を歩いて30分ぐらい行くと、海に出ます。車で行けば、5分で行けます。
 ・兄は今図書館(としょかん)に行っています。もうすぐ帰ってきます。
 ・弟は市立(しりつ)第一(だいいち)くろしお中学校に行っています。
 ・私は来年、大学院へ行くつもりです。どこの大学院に行くか、今考えています。
 ・ヒマラヤの山を登っていった。上へ行くにつれて空気はうすくなった。
 ・あの世へ行ったら(=しんだら)おしまいだ。
 △[お知らせ/通知(つうち)/連絡(れんらく)/電話(でんわ)]が~。
 ・あなたの所へも会社から通知が行きましたか。
  ・あとで電話が行くと思うけど、その話はもう済(す)んだと言っておいて。
[2]〔人・ものガ 所ヲ〕
 △[道/廊下(ろうか)/海/大空(おおぞら)]を~。
 ・この道(みち)をまっすぐ行くと、駅(えき)の前に出ます。
 ・この道は左側(ひだりがわ)を行ってください。
 ・道を行く人々にビラをくばった。
 ・人にいろいろ言われても、私たちは私たちの道をゆこう。
 ・高い空を渡り鳥(わたりどり)が群(む)れをなしてゆくのが見えた。
 ・真っ青(まっさお)な海を白い船がゆく。
[3]〔人ガ (所ヘ) ものニ〕
 △[そうじ/買い物/洗濯(せんたく)/つり/治療(ちりょう)/散歩(さんぽ)]に~。
 ・あした新宿(しんじゅく)へスケートに行こう。
 ・きのう動物園(どうぶつえん)へ遠足(えんそく)に行った。
 ・おひるごはんの後で散歩に行きませんか。
 ・おばあさんは川へ洗濯に行きました。
 ・毎週日曜日は買い物に行かされる。
〔動詞-に〕
 ・子どもはてぶくろを買いに行きました。
 ・さっきのへやにカサをわすれて来ちゃった。取りに行かないと。
  ・ゴールデンウイークには、どこかへ遊びに行きたいなあ。
 ・兄は図書館へ勉強しに行くと言ってうちを出たけれど、どこへ何をしに行ったのやら。
 ・行かなくちゃ 君に会いに行かなくちゃ 君の町に行かなくちゃ 傘がない (井上陽水)
[4]〔ものガ〕
  ・実験(じっけん)は予定通(よていどお)り順調(じゅんちょう)にいった。
  ・人生、なかなかうまくいかないものだ。
 ・事業(じぎょう)があまり調子(ちょうし)よく行くと、かえって不安(ふあん)になったりする。
[5]〔人ガ ものデ/ト〕
 ・今回はあまりうまくいかなかったので、次の時は別のやり方で行こう。(=やってみよう)
 ・あの手でダメならこの手で行く、といろいろ作戦(さくせん)を考えてみた。
 ・ビールはそろそろやめて、じゃあ、次はワインと行こう。
 ・テレビも飽(あ)きたし、今度は昼寝(ひるね)と行くか。
[6]〔動詞-て〕 (補助動詞の用法)
 ・「これは持って行かなくていいの?」「うん、田中君が二つ持ってくるって」
 ・水を買い忘れたので、とちゅうでコンビニに寄っていくことにした。 
 ・海岸通(かいがんどお)りを走っていくと、すばらしい景色(けしき)が目の前に広がった。
 ・人工衛星(じんこうえいせい)が地球(ちきゅう)から遠ざかっていく。
 ・彼女の姿(すがた)は霧(きり)の中に消えていった。
  ・そのうちに黒い雲が消え、だんだん空が明るくなっていった。
 ・失敗(しっぱい)を繰(く)り返す中で、人間は成長(せいちょう)していくのだ。
  ・私は自分のしたい仕事だけをして生きていきたい。
 ・悲しみのない 自由な空へ 飛んで行きたいよ (赤い鳥「翼を下さい」)

<複合動詞:いき-(ゆき-)>  
[い(ゆ)きあう] 人ガ 人ニ/ト
 ・先月、九州を旅行していた時、意外な人に行き合った。
 ・山道で人に行き会うと、互いにあいさつをし、時には情報を交換したりする。
[い(ゆ)きあたる] 人ガ ものニ
 ・調査を続けていくうちに、われわれは大きな問題に行き当たった。
 ・歴史の資料を読んでいると、意外な事実に行き当たることがあります。
[い(ゆ)きかう] 人・ものガ 所ヲ         
 ・道を行き交う人々は、顔も知らない人ばかりだった。
 ・多くの車が行き交うこの大通りも、日曜には歩行者天国になって人々であふれる。
   車・自動車・電車・人・群・情報が 通りを 前を 絶え間なく 忙しく
[い(ゆ)きすぎる] 人ガ 所ヲ
 ・商店街を行き過ぎる買い物客の服装が明るくなってきた。春だ。
 ・駅前の喫茶店で人を待っていると、目の前を人々が行き過ぎていく。
   人が 傍らを 前を 足早に 颯爽と 駅を一つ 
[い(ゆ)きちがう] 人・ものガ 人・ものト
 ・多くの船が行き違う水路で、衝突事故もたまに発生する。
 ・どうも話が行き違っているようだ。もう一度初めから話してくれないか。
   電車・列車・船が 感情・話が
[い(ゆ)きつく] ものガ 所ニ
 ・おれたちのような悪人が最後に行き着くところはここ、刑務所だ。
 ・彼女とわたしの研究の方法は少しちがうが、行き着くところは一つだ。
 ・この道がどこへ通じているか分からないが、行き着けるところまで行ってみよう。
   行くところまで~  ひた走りに  ~先が見える・所まで押し進む
[い(ゆ)きづまる] 人・ものガ (ものニ)
 ・二人とも主張をまげようとしないので、話合いは行き詰まった。
 ・さいきん仕事がうまく行かなくて、行き詰まっている。
 ・どうもアイデアに行き詰まってしまって、ゲーム制作が進まない。
   運営・経営・交渉・政治・考え・話・芸・自転車操業が 金・アイデアに
[い(ゆ)きとどく]  ものガ 
 ・家がひろいのでそうじがすみまで行き届かない。
 ・監督が行き届きませんで、もうしわけありません。
 ・いろいろとサービスの行き届かないところもあるかと思いますが、ごかんべんください。
   監督・監視・心配り・調べ・整理・宣伝・掃除・注意・調査・治療・手・手入れ・配慮・福祉
   ・保護・目・目配りが 隅々まで ~た挨拶・看護・説明・世話・処置
[い(ゆ)きわたる] ものガ 人・ものニ
 ・資料は全員に行き渡りましたか。まだもらってない人は手を挙げてください。
 ・この研究計画はよくできている。隅々にまで基本的な構想が行き渡っているのがわかる。
   餌・栄養・資金・酸素・恩恵・サービス・宣伝・思想・神経・光が 隅々まで

<複合動詞:-ゆく>
[くれゆく] ものガ
 ・残りわずか、暮れゆく年の瀬となりました。
  ・暮れ行く夕べの空を眺めながら、今日一日を思う。
[すぎゆく] ものガ
 ・道を過ぎゆく人々も、何かあわただしさを感じさせる師走です。
 ・過ぎゆく春を惜しみながら、友と酒を酌み交わした。
  ・時の過ぎゆくままに この身を任せ 
[ふけゆく] ものガ
  ・更けゆく秋の夜 旅の空の わびしき思いに 一人悩む
[たちゆく] ものガ
 ・リストラされ、転職したが給料が大幅に下がり、生活が立ちゆかなくなった。
  ・今のような農業政策を続けていけば、やがて国自体が立ち行かなくなるだろう。
 ・こんなに客が減ってしまっては、店の経営がとても立ちゆかない。
   経営・月日が  暮らし・生活・生計・店が~ない とても
<複合動詞:その他>
[おしかける] 人ガ 所ニ
 ・日よう日に学生が大ぜい押しかけて来て、夜まであそんで行った。
 ・みなでそのパーティーに押しかけて行って、どうして私たちを呼んでくれないのか聞いてやろう。
      希望者・客・債権者・借金取り・取材記者・野次馬が 連日家に どっと
[かけつける] 人ガ 所ニ
 ・彼女が困っていると聞いて、大勢の男が駆けつけた。
 ・銀行が危ないといううわさが広まって、人々が支店に駆けつけ、預金を引き出した。
 ・事故の現場に何台もの救急車と消防車が駆けつけた。
   人々・救急車が 大急ぎで 応援・救助・見舞いに 現場・病院に 夜中に
[くりだす] 人ガ 所ニ / 人ガ 人・ものヲ
 ・1年の最後の日曜日、大勢の買い物客がデパートにくりだした。
 ・現地に着くと、まずホテルを出て町にくり出し、市場などをのぞいて回った。
 ・王は大軍をくり出し、敵を圧倒した。
 ・チャンピオンは次々と技をくり出し、相手に休む暇を与えなかった。
   人々が エース・援軍・大軍・兵を 盛り場へ 二次会に 花見に 次々と
[でむく] 人ガ 
 ・警察署長自らが現場に出向いて指揮を執った。
 ・「なんでこんなことのために校長が出向かなきゃならないのか」と文句を言いながら、校長は出
  て行った。
      使者が こちらから 先方へ 挨拶・取材に 現地・工場・得意先に 早速

<スル動詞>   
[出勤(しゅっきん)する]  人ガ 所ニ
  ・毎朝事務所に出勤(を)して仕事をし、家に帰って寝る、それだけの毎日だ。
 ・朝の住宅街を会社に出勤(を)するサラリーマンが急ぎ足で過ぎていく。
[出社(しゅっしゃ)する]  人ガ 所ニ
 ・毎朝、それぞれの企業に出社(を)するビジネスマンの群が東京駅から吐き出される。
 ・初めて出社(を)するときは、何となく将来が明るいような気がした。
[上京(じょうきょう)する]  人ガ 
 ・私は18の年に上京(を)して大学に入学した。
 ・この次はいつ上京(を)なさるご予定ですか。
[赴任(ふにん)する]  人ガ 所ニ
 ・私がこの研究所に赴任(を)したのは、もう30年も前のことです。
 ・夫は家族と離れて、沖縄に赴任していった。
[留学(りゅうがく)する]  人ガ 所ニ
  ・日本に留学(を)したいと思っています。
 ・姉はイギリスに留学(を)している。 

[行き来(いきき)する]  人ガ 所ヲ
 ・この十年間、家と駅の間を行き来しているが、途中の景色はずいぶん変わってしまった。
 ・結婚前は、自分の家と彼のアパートを行き来していたが、今はアパートと実家の間を行き来して
  いる。寝るところが違うだけだ。
[往復(おうふく)する]  人ガ 所ヲ
  ・毎日この道を往復して四十年、今年で定年です。
  ・ここから海まで自転車で往復すると50分かかります。


くる(来る)カ変(こない・きます・きて・くれば・こよう)
[1]〔人・ものガ (所カラ) 所ニ/へ〕
 △きそうだ  きてほしい  きてもらう  きてはいけない  きたほうがいい
  こなければならない  こさせる  こられる  こようとする  こい!  くるな!
 △[ゆっくり/いそいで/あわてて/のんびりと/ゆうゆうと/すいすい/必(かなら)ず]~。
 △[友だち/恋人(こいびと)/客(きゃく)/バス/電車/台風(たいふう)/大きな波(なみ)]が~。
  [手紙(てがみ)/メール/小包(こづつみ)/連絡(れんらく)/指令(しれい)]が~。
 ・あなたはどこから来ましたか。
 ・きのう、恋人がうちに来て、父と会った。大変だった。
 ・あの人は来なくてもいいときに来て、来なければいけないときに来ない。
 ・もっと早く来ようと思ったんだが、道が混(こ)んでいて遅(おそ)くなってしまった。
 ・あさってあたり、台風が来そうだ。台風が来る前に、屋根(やね)を直しておかないと。
 ・大きな波が来たと思ったとたん、ボートがひっくり返り、海に投げ出された。
 ・国の母から手紙が来ない。毎週必ず来ていたのに。どうしたんだろう。
 ・出張(しゅっちょう)の途中(とちゅう)、急に会社から電話が来て、急いで戻って来いと言われた。
 ・バスがなかなか来ない。早く来てくれないと、約束(やくそく)の時間に間に合わない。
 ・昔の話だけれど、家に水道が来たときはうれしかったなあ。最近では、光ケーブルが来たときか
  なあ。新しい時代が来たという感じがしたなあ。
 ・春が来た、春が来た、どこに来た。山に来た、里に来た、野にも来た。(唱歌「春が来た」)
[2]〔人・ものガ 所ヲ〕
 ・祭(まつ)りの神輿(みこし)が町の大通(おおどお)りをゆっくりと来て、目の前を通っていった。
 ・青い海の上を、大きな船がゆうゆうと来る。その船に、私の恋人が乗っているのだ。
  ・向こうからせまい路地(ろじ)を自転車が来た。私は脇(わき)によけようとして、石につまづいた。
[3]〔ものガ ものニ〕
  △[重大(じゅうだい)な局面(きょくめん)/最後の詰(つ)め/土壇場(どたんば)]に来ている
  [疲労(ひろう)が体に/階段(かいだん)の上(のぼ)り下(お)りが足に/仕事の疲れが目に]~。
 ・二国間(にこくかん)の交渉(こうしょう)はいよいよ大詰(おおづ)めに来ている。
 ・勝負(しょうぶ)は最終(さいしゅう)局面に来ているらしいんだが、しろうとにはどっちが勝つの
  かわからない。
 ・残業(ざんぎょう)が続いて、ちょっと体に疲(つか)れが来ているようです。
 ・ゆうべの徹夜(てつや)が目に来たみたいで、どうも目が疲れます。
 ・あいつの、あの言い方が頭に来たよ。いつかぶんなぐってやる。
[4]〔ものガ ものカラ〕
 △[過労(かろう)/睡眠不足(すいみんぶそく)/偏見(へんけん)/誤解(ごかい)]から~。
 ・彼女の病気は過労から来ているようだ。無理(むり)をしないで休んでほしい。
 ・あなたの低い評価(ひょうか)は、彼に対する偏見から来ているんじゃありませんか?
  ・社長の態度(たいど)は、労働法(ろうどうほう)を知らないことから来る、労働運動に対する無理
  解(むりかい)を表しているにすぎない。問題外(もんだいがい)だ。
[5]〔ものガ〕
 △[冬/試験(しけん)の日/チャンス/運命(うんめい)の時/順番(じゅんばん)]が~。
 ・とうとう大学入学試験の日が来た。この日のために勉強してきたんだ。
 ・チャンスが来たら、そのチャンスをしっかり生かさなくては行けない。
 ・そろそろ私の面接(めんせつ)の順番が来そうだ。胸(むね)がドキドキしてきた。
 ・夕立(ゆうだち)が来るみたいだね。空が暗くなってきたよ。
 ・彼の話には何かうそがある、、、と思ったとき、ピンと来た。(=わかった) あのデータだ!
[6]〔人ガ (所へ) ものニ〕
  ・今日は買い物に来たんだけど、混みすぎていて品物を選べないね。
 ・夫が病院へ面会(めんかい)に来た。家事(かじ)はちゃんとできているんだろうか。
〔動詞-に〕
 ・「何をしに来たの?」「この前の金を返してもらいに来たんだよ。お金、ある?」 
 ・キム君は、物理学を勉強しに日本へ来ました。
  ・久しぶりに君の顔が見たくてね、今日は顔を見に来たよ。酒も一本持ってきたよ。
[7]〔動詞-て〕 (補助動詞の用法)
  ・今日はここまで歩いてきました。荷物(にもつ)も自分で運んできました。
 ・ご飯を食べてこなかったので、おなかがとてもすいています。
 ・来月、すい星(せい)が地球(ちきゅう)に近づいてくるそうだ。
 ・空が暗くなってきたね。雨でも降ってくるのかな。
 ・大きく時代が変わってきていることに気づかないのか。


<複合動詞:き->
[きあわせる] 人ガ 所ニ
 ・校長と教頭が話をしているところに来合わせるとは、なんて運が悪いんだ。
 ・おや、ちょうど食事どきかい? いいところに来合わせた。ぼくにもくれないか。
   その場に とんだところに 折良く 偶然 たまたま ちょうど
[きかかる] 人ガ 所ニ
 ・ちょうど店を閉めようとしているところに来かかって、残り物を安く売ってもらった。
 ・道がわからず、そばを来かかった人に聞いて、やっと目的の家にたどりついた。
<スル動詞>
[来場(らいじょう)する]  人ガ 所ニ
 ・博覧会の期間中に来場した人の数はおよそ一千万人にのぼる。
 ・本日はご来場下さいまして、まことにありがとうございます。
[来日(らいにち)する]  人ガ
  ・中国の首相が来日(を)した。
 ・今回来日(を)なさったのはどういうお仕事のためですか。

 
やってくる  カ変(やってこない・やってきます・やってきて・やってくれば・やってこよう)
[1]〔人・ものガ (所カラ)所ニ/へ〕
 △やってきそうだ  やってきてほしい  やってこさせる  やってこい!
 △[たまたま/ちょうど/突然(とつぜん)/不意(ふい)に/思わぬ時に/はるばる]~。
  △[春/夜/別(わか)れ/死(し)/飛行機(ひこうき)/客(きゃく)]~。
 ・向こうから誰(だれ)かがやってくる。
  ・雨の中をはるばる遠くからやってきた客を迎えて、私の心ははずんでいた。
 ・冷たい冬が海を越(こ)えてやってきた。
 ・仲(なか)の良かった二人にも、別れの時がついにやってきた。      
  ・ついに恐れていた事態(じたい)がやってきた。バブルが崩壊(ほうかい)した。    
 ・死というものは、突然やってきて、大切な人を連れ去ってしまう。

<複合動詞>
[つめかける] 人ガ ものニ
 ・安売りをやっているので、お客がスーパーにおおぜい詰めかけた。
 ・党首の辞任会見を予想して、党の本部にマスコミ関係者が詰め掛けた。
   観客・関係者・客・見物人・参詣者・記者・ファンが 会場・玄関・集会に
   千人近くが 次々と ぎっしり ぼつぼつ 後から後から 押し合うように
[はせさんじる] 人ガ ものニ (所カラ)
 ・お家の大事とあれば、いつ何時でもはせ参じるのが家来のつとめというものだ。
 ・全国から私の立候補のためにはせ参じてくれた同志達に感謝の意を捧げたいと存じます。
   全国から 我先に 息せき切って 喜び勇んで 一番に 一揆に 傘下に
[はせつける] 人ガ ものニ (所カラ) 
 ・元ゼミ長の結婚式と聞いて、元ゼミ員全員に呼びかけ、全国から馳せつけました。
 ・復旧の応援に馳せつけたボランティアが五千人とのことで、この国も捨てたものじゃない。
      応援・相談に 急をきいて 手勢を率いて                     

いらっしゃる 五(いらっしゃらない・いらっしゃいます・いらっしゃって・いらっしゃれば)
[1]〔人ガ (所カラ) 所ヘ/ニ〕  (=行く・来る)
 △いらっしゃいませんか  いらっしゃってください  いらっしゃいませ  
 △[どうぞ/いつでも/お気軽(きがる)に/おさそいあわせの上]いらっしゃいませ
 △[ご自宅(じたく)/お二階(にかい)/研究室/ホテル/あちら]に~。
 ・A:どちらからいらっしゃった(=来た)のですか。
  B:名古屋からまいりました。
 ・先生はもう教室(きょうしつ)へいらっしゃいました(=行った)。
[2]〔所ニ 人ガ〕   (=いる)
 ・公園(こうえん)におたくのおじいちゃんがいらっしゃいました(=いた)よ。
 ・A:大西先生がどちらにいらっしゃるかわかりますか。
  B:ああ、先生なら食堂(しょくどう)にいらっしゃいました。
[3]〔動詞-て〕   (=いる)
 ・田中さんですか? もう来ていらっしゃいますよ。あちらで新聞を読んでいらっしゃいます。

▽活用に注意(「-ます」の形と命令形が例外)
   いらっしゃる     いらっしゃいます     いらっしゃい 
       やる       やります         やれ 
 「いらして/た」の形がある
   いらっしゃって(ください):いらして(ください)  いらっしゃった:いらした


まいる(参る) 五(まいらない・まいります・まいって・まいれば・まいろう)
[1]〔人・ものガ 所ニ〕    (=行く・来る)
 △[お宅(たく)/会社/外国]に~。
 △[すぐに/あとで/のちほど/少ししてから]参ろうと思っております
 △[お宅(たく)/会社/外国]に~。
 ・わたくし、来年ビルマへ参る(=行く)ことになりました。
 ・いますぐ参りますので、少々(しょうしょう)お待ちください。(そちらへ行く/こちらに来る)
 ・わたくしがこちらへ参った(=来た)のは昨年(さくねん)のことです。
 ・玄関前(げんかんまえ)に車が参りますから、それにお乗りください。
[2]〔動詞-て〕 (補助動詞の用法)
 ・ここへ来る途中で、病院によって参りました。
 ・だんだん寒くなって参りましたが、いかがお過ごしですか。
[3]〔人ガ 人・ものニ〕                                              
 △[ちょっと/まったく/完全に/くやしいけれども]まいった。
  [いそがしくて/わかりにくくて/ことばがつうじなくて/ひとことも聞き取れなくて]~。
  [足(のまめ)がいたくて/どうにもねむくて/からだがだるくて/せきがとまらなくて]~。
 △[暑さ/ずうずうしさ/おしゃべり]に~。
 ・あの男のおしゃべりには参った(=まける)よ。
 ・きょうの暑さには参るね。
 ・こう毎日残業(ざんぎょう)がつづくと、ちょっと参りますね。
 ・A:どうだ、参ったか。
  B:はい、(あなたに)参りました。二度とあなたに逆(さか)らいません。
 ・いやー、参った、参った。ちょっと飲みすぎたなあ。あたまがガンガンする。

<スル動詞>
[参上(さんじょう)する]  人ガ 
 ・ご依頼の件、無事終了。明日、参上いたします。
 ・お呼びとのことで、急ぎ参上いたしました。


さる(去る) 五(さらない・さります・さって・されば・さろう)
[1]〔人ガ 所ヲ/カラ〕
 △さりたい  さりかける  さってしまう  さってはいけない  さらないでほしい
  さらなければならない  さろうとする  さらせる  さられる  され!  さるな!
 △[ついに/結局(けっきょく)/しかたなく/心を残(のこ)して/いつか/近いうちに]~。
  △[国/故郷(こきょう・ふるさと)/生まれ育った土地(とち)/都(みやこ)/この世(よ)]を~。
  [職場(しょくば)/職/会社/舞台(ぶたい)/教壇(きょうだん)/妻(つま)の元(もと)]を~。
  ・私は明日、故郷を去る。去りがたいが、去らなければならない。
 ・いつかはこの地を去らねならぬと思っていたが、こんなに早くその日が来るとは。
 ・私はその日、妻の元を去り、愛人の家へ走った。私の放浪(ほうろう)の始まりだった。
 ・いつかこの世を去って、あの世とやらへ行く日が来る。(=死ぬ)
 ・君が去ったホームに残り 落ちては溶ける雪を見ていた (「なごり雪」歌:イルカ)
[2]〔人・ものガ (所カラ) 所へ/ニ〕
 △[嵐(あらし)/台風(たいふう)/雷(かみなり)/人々/代表団(だいひょうだん)]が~。
  ・台風は東方(とうほう)海上(かいじょう)へ去り、晴れた一日となった。
 ・災害(さいがい)のあと、みんな遠くへ去ってしまった。あとに残されたものはわずかだった。
 ・5万の大観衆(だいかんしゅう)が去ったあとの競技場(きょうぎじょう)は、ゴミの山だった。
 ・私はまたあした、喧噪(けんそう)の都(みやこ)へ遠く去る。
[3]〔ものガ〕
  △[夏/季節(きせつ)/時/楽しいひととき/悲しみ/痛み/危険(きけん)/危機(きき)]が~。
 ・夏が去り、私たちは山を下りた。
 ・事故(じこ)の痛みが去ったあと、悲しみがやってきた。
 ・最大の危機は去ったが、まだ安心はできなかった。
[4]〔人ガ ものヲ〕
 ・祈(いの)る時は、雑念(ざつねん)を去らねばならない。
  ・俗界(ぞっかい)の汚(けが)れを去って、仏門(ぶつもん)に入る決心をした。
 ・煩悩(ぼんのう)を去ることは難(かた)く、修業(しゅぎょう)のたりなさを感ずるばかりだ。

<複合動詞:-さる>
[すぎさる] ものガ
 ・年をとると、月日が過ぎ去るのがいっそう速くなる。
 ・過ぎ去った青春の日々を思い懐かしむ。
   時間・歳月・時代・青春・時・春・嵐が 感激・苦しみが あっという間に 
   たちまち  ~た年月・日々の思い出・昔の夢の跡  無為に~た歳月
[たちさる] 人ガ (所ヲ/カラ)
 ・人々はその場を何も言わずに逃げるように立ち去った。
 ・大金を手にした犯人は、誰にも見られることなく、現場から悠々と立ち去ったようだ。
   人々・一行が 国・現場・この地・その場を 現場から 急ぎ足で こそこそと
   さっさと そうそうに 悠々と 何も言わずに 逃げるように どこかへ 
[とびさる] ものガ (所ヲ)
 ・あの人の乗ったジェット機が遠くの空を飛び去っていくのが見えた。
 ・研究に没頭した十年の歳月は、瞬く間に飛び去ったかのようだった。
   ジェット機・弾・鳥・飛行機・歳月が 空・真上・頭上を 瞬く間に 遠く
[とりさる]  人・ものガ ものヲ 
 ・薬の成分がすばやく痛みを取り去ります。
 ・人間は、よけいな飾りを取り去った後の姿がいちばん美しい。
   角・小石・魚の骨・水分・タグ・包み紙・破片・無駄な部分・目隠し・枝葉・隔壁・支え・
   憎しみ・不安・偏見を きれいに すっかり すばやく
[にげさる] 人ガ 所カラ  所へ
 ・敵が攻めてきたと聞くと、軍隊は戦うどころか一目散に逃げ去ってしまった。
 ・自分の卑怯さを明らかにされ、その場から逃げ去りたい気持でいっぱいだった。
      その場から 海の彼方へ いずこかへ 一目散に 四方に ちりぢりに あたふたと
[わすれさる] 人ガ ものヲ
 ・戦争のあの辛さは、忘れようとしてもなかなか忘れ去ることはできない。
 ・故郷を出てからもう40年。一度も帰っていないから、もう私のことなど忘れ去られてしまった
  だろう。
   苦しみ・経験・現実・思い出を 言うそばから けろりと たちまち 何もかも


かよう(通う)  五(かよわない・かよいます・かよって・かよえば・かよおう)
[1]〔人ガ (ものデ) 所ヘ/ニ〕
 △かよいたい  かよいつけている  かよってみる  かよわなくてはならない
  かよわせる  かよおうとする  かよえ!  かような!  かよえない
 △[毎日/ときどき/長い間/いやいや/進んで/気晴(きば)らしに]~。
 △[学校/会社/病院(びょういん)/じゅく/ピアノ教室]に~。
  [バス/電車/自転車(じてんしゃ)]で~。
 ・弟はことしの四月からプールに通っておよぎを習っている。
 ・夏休みには毎日としょかんへ通って、いろいろな本を読んだ。
 ・わたしは学校へ自転車(じてんしゃ)で通っています。
 ・父は子どもの時、15キロの道を歩いて学校に通ったそうだ。
 ・10年もダンス教室に通っていますが、ちっともじょうずになりません。
 ・小さいころ、ピアノ教室に通わされたが、音楽がきらいになっただけだった。
 ・ころんで手の骨(ほね)を折(お)ったために3か月も病院へ通わなくてはならなかった。
[2]〔ものガ (所カラ) 所ヘ/ニ〕
 △[バス/船(ふね)/飛行機(ひこうき)]が~。
 ・この島(しま)に飛行機が通いだしたのはほんの十年前からです。
 ・大島に通う船はここから出ます。
 ・バスも通わないような山奥(やまおく)の村から、すばらしい科学者が生まれた。
[3]〔ものガ 所ヲ〕
 ・東京と大阪(おおさか)の間をバスが一日20本ぐらい通っています。
 ・街道(かいどう)を通う自動車がゴミをおとしていく。
 ・わたしは、小学校時代まいにち3キロの山道を通ったものだ。
[4]〔ものガ ものニ〕
 △[空気(くうき)/心/血(ち)]が~。
 ・この細道(ほそみち)は、すずしい風が通うので散歩(さんぽ)するのにとてもいい。
 ・寒さのためにゆびの先に血が通わなくなって、そのためにそこがくさってしまった。
 ・この小説(しょうせつ)には心が通っていない。
 ・この病院ではあたたかい血(ち)が通った世話をしてくれる。
 ・田中先生の話には、いつもあたたかい血が通っている。
 ・この絵(え)が心をうつのは作者の心が通っているからだ。
[5]〔人ガ 人ト ものガ〕
  ・その時、母は久しぶりに父と気持ちが通ったような気がしたという。
  ・本音(ほんね)を言い合ったあのときから、二人の心は通わなくなってしまった。

<複合動詞:かよい->
[かよいあう] 人ガ 人ト ものガ
 ・心の通い合う友だちがほしい。
 ・お互いの気持ちが通いあっていると、ちょっとした仕草で相手のしたいことがわかる。
   愛情・気持・心・呼吸・心情・喜びが ぴったりと 
[かよいつめる] 人ガ 所ニ 
 ・今年こそは泳げるようになろうと決心して一月から毎日プールに通い詰めた。
 ・図書館に通い詰めてしらべた。
 ・山下さんの所に毎日通い詰めて、その絵を売ってくれるようにたのんだ。
 ・ゆみ子さんの所へ通い詰めて、「結婚してください」と言いつづけたら、三か月目にとうとう「は
  い」と言ってくれた。
   けいこ場・芝居・茶屋・図書館に  しげしげと せっせと
[かよいなれる] 人ガ ものニ
 ・毎日通い慣れた道を歩いていると、途中の家の犬たちと仲良くなってしまう。
 ・この道は何十年も通い慣れているので、目をつぶっても歩けるくらいだ。

<スル動詞>
[通学(つうがく)する]  人ガ ものニ
  ・16年間、毎朝通学(を)するのは大変だったが、これから40年通勤しなくてはならない。
 ・学校に通学(を)する人は通学定期が利用でき、交通費が安くなる。
[通勤(つうきん)する]  人ガ ものニ
  ・遠いところに通勤(を)するのは時間がかかるので、時々職場に泊まってしまう。
 ・工場の社宅から工場まで自転車で通勤(を)しています。

[2] 帰る・戻る
 出発点から移動したあと、また出発点に移動する動きは、「帰る・戻る」で表される。
 それぞれ対応する他動詞「帰す・戻す」がある。
   人・ものガ 所ニ 帰る/戻る    人ガ 人・ものヲ 所ニ 帰す/戻す
    生徒が家に帰る          教師が生徒を家に帰す
    いすが元の位置に戻る       私がいすを元の位置に戻す

◇かえる(帰る・返る)
 「帰る」は、本来いた所から離れた人が、元の所に行くこと。出発点のカラ格、到達点のへ/ニ格、
通過点のヲ格をとる。行為を表す名詞をカラ格にとる用法がある。
   人ガ 所・ものカラ 所へ/ニ かえる
    会社から家に帰る  都会からふるさとへ帰る  買い物から帰る(店から家に)
        夜道を一人で家まで帰る
 「返る」という表記は、ものに関していう場合と、人の具体的移動以外の場合、精神的な状態に関
する場合などに使われる。
   ものガ 所・ものカラ 所へ/ニ かえる
       相手から返事が返ってくる  落とし物が持ち主に返る    税金が返る
    人が正気・童心に 返る  運動の原点に返る  動物が野性に返る    
・複合動詞
 「かえり-」の形のものは少ない。
 「帰りそびれる」は、帰る機会を逃して帰れないこと。
 「帰り着く」は、ある所から帰り、本来の場所へ着くこと。
 「返り咲く」は、一度高い地位を失ったものがまたそれを得ること。
 「-かえる」の形のものは多い。「すっかり~する」の意味を表すものが多い。
       呆れ返る 冴え返る 静まり返る 煮え返る 沸き返る 
 「割れ返る」は、「音が割れる」こと、非常に大きな音がすることを言う。
 「-かえる」が本来の「元に所に戻る」意味のもの。
 「連れ帰る」は、誰かを連れて帰ること。「逃げ帰る」は、逃げるようにして帰ること。
 「生き返る」は、死にそうになったもの、死んだものがもう一度元気になること。
 「跳ね返る」は、跳ねてもとの方向に戻ることと、勢いよく跳ねることを表す。ひゆ的な意味でも
  使われる。
    死者が生き返る  ボール・泥水が 跳ね返る  原油価格の上昇が物価に跳ね返る 
・スル動詞
 「帰」とその目的地を含む漢語動詞がある。「帰京する」は東京に帰ること。「帰国する」は国に
帰ること。「帰省する」はふるさとに帰ること。「帰宅する」は家に帰ること。
 「早退する」「早引けする」は学校や会社を決まった時刻より早く出て帰ること。「早引け」は「早
引き」とも言う。 
◇かえす
  「返す」は、「返る」に対応する他動詞で、一度移動したものを元の場所に移動させること。「帰
る」に対応する、人の移動の場合は「帰す」と書く。「帰る」の使役形「帰らせる」も使われる。
   人ガ 人・ものヲ 所・ものへ/ニ かえす
       図書館に本を返す  借りた傘を友だちに返す  生徒を家へ 帰す/帰らせる
 元の状態に返すこと。
    議論を白紙に返す  動物を野性に返す
・複合動詞:「-かえす」の形のものが多い。いくつかに分けてまとめる。
  来たものを元の所に戻す
   追い返す 送り返す 押し返す 突き返す 突っ返す 投げ返す 跳ね返す
 相手から受けたことをこちらもする
   言い返す 打ち返す 送り返す 押し返す 切り返す 突き返す 問い返す 取り返す
   殴り返す 投げ返す にらみ返す 見返す 見つめ返す やり返す
 もう一度する
   思い返す 聞き返す 繰り返す 掘り返す 混ぜ返す 蒸し返す  読み返す
  その他
 「吹き返す」は、「息を吹き返す」の形で、「生き返る」と同じ意味になる。
 「見返す」は、もう一度見ること、相手がこちらを見たのに対して相手を見ること、また、人に低
  く見られていたのをこんどは自分が上になって相手を低く見るということ。
    原稿を見返す  相手の目を見返す  立派になって見返す
 「蒸し返す」は、もう一度蒸すこと。ひゆ的に、一度結論が出たことをまた議論すること。
 「混ぜ返す」は、もう一度混ぜること。ひゆ的に、人の話に口を挟んで話を混乱させること。「混
  ぜっ返す」とも言う。
 「盛り返す」は、衰えていた勢いを元のように盛んにすること。 
 「折り返す」は、紙などを反対に折ること、来た道を戻ること。
 「引き返す」「引っ返す」は、自分が来た道を戻ること。
◇もどる
  「戻る」は、人・ものがもともと存在した所に行くこと。また、少し進んだ後、元のほうへ逆に進
むことを言う。出発点のカラ格、到達点のへ/ニ格、通過点のヲ格をとる。行為を表す名詞をカラ格
にとる用法がある。状態の変化についても言う。
   人・ものガ (所カラ) 人・所ニ  もどる
    元の位置に戻る  忘れ物を取りに家に戻る  落し物が持ち主に戻る
      ペンギンが海から巣に戻る  来た道を戻る
    旅行・買い物から 戻る  (旅行先・店から)
        体温が平熱に戻る  食欲が戻る
・複合動詞
  「-もどる」の形のもの。
 「駆け戻る」は走って(急いで)戻ること。「立ち戻る」は、元の場所、状態に戻ること。「舞い戻
る」は、他の所へしばらく離れていたものがまた戻ってくること。
・スル動詞
  「後戻りする」は(来た道を)後ろへ移動すること。「復帰する」は、元の状態、所属、地位に戻る
こと。
◇もどす
  「戻す」は、人・ものを元々存在した所に移すこと。また、少し進んだ後、元のほうへ逆に進める
こと。変化した状態を元の状態にすること。人の移動の場合、「戻る」の使役形「戻らせる」も使わ
れる。
      人ガ 人・ものヲ 所・ものニ もどす
    本を棚に戻す  子どもたちを教室に 戻す/戻らせる 
    時計の針を5分戻す  画面の明るさを元に戻す  汚れた川をきれいな川に戻す
 乾燥した食品を水で元の状態にすること。また、食べたものを吐くことを言う。
    ワカメを戻す  赤ん坊がミルクを戻す
・複合動詞:「-もどす」の形のものが多くある。
 「買い戻す」は、一度売ったものをまた買うこと。
 「取り戻す」は、一度人のものになったものをまた自分のものにすること。ひゆ的な用法もある。
    買った宝石を店に買い戻してもらう  落ち着きを取り戻す
 「払い戻す」は、受け取った金を相手に返すこと。「割り戻す」は受け取った金の一部を返すこと。
    公演中止で入場料を払い戻す      売り上げの一部を割り戻す
 「差し戻す」は、もう一度やり直すように、元に返すこと。
 「突き戻す」は、強く(乱暴に)相手に返すこと。「引き戻す」は、引いて元の位置に戻すこと。
        議案を差し戻す  書類を突き戻す  ロープを引き戻す
  「連れ戻す」は、出ていった人を連れて帰ること。
 「呼び戻す」は、呼んで人を元の所へ戻らせること。ひゆ的な用法もある。
    家でした娘を連れ戻す   出張した社員を呼び戻す  以前の繁栄を呼び戻す
◇ひきあげる
  「引き上げる」は、その場所から元へ戻ること。また、ものを元に戻すこと。
      人ガ 所へ/ニ ひきあげる / 人ガ ものヲ 所カラ ひきあげる
    ホテルに引き上げる   紛争地から軍隊を引き上げる


かえる(帰る・返る)五(かえらない・かえります・かえって・かえれば・かえろう)
[1]〔人ガ (所カラ) 所ヘ/ニ〕
 △かえりたい  かえりかける  かえってもいい  かえってはいけない
  かえってしまう  かえらなければならない  かえろうとした  かえらせる
  かえられてしまう   かえらされる  かえれ!  かえるな!
 △[すぐ/先に/ぶらぶら/いそいで/いそいそと/あたふたと/飛んで]~。
 △[家/アパート/いなか/ふるさと/自分の国/本国(ほんごく)/もとの所]へ~。
 ・子どもがまだ学校から帰ってこない。
 ・日本人は正月と夏のお盆(ぼん)にふるさとに帰ります。これを帰省(きせい)と言います。
 ・夏休みに国へ帰ろうと思うのだけれど、飛行機代(ひこうきだい)が高くてこまる。
  ・お客さんが帰ってから家の中をかたづけた。
 ・娘(むすめ)が留学から帰ってきて、いろいろと外国の面白い話をしてくれた。
[2]〔ものガ (所カラ) (所ヘ/ニ)〕
 △[本/さいふ/なくした物/返事(へんじ)]が~。
 ・先月貸し出されていた本はもうみんな図書館(としょかん)に返っています。
 ・そのことを小山さんにきいたら、思わぬこたえが返って来ておどろいた。
 ・電車にわすれたかばんが運(うん)よく見つかって、返って来た。
[3]〔人・ものガ ものニ〕
 △[十年前/子ども/いつもの状態(じょうたい)/原点(げんてん)/基本(きほん)]に~。
 ・高校時代の友だちと話をしていると、気持ちは20年前のむかしに返って行く。
 ・子どものころに返って、ふるさとの山を歩きまわった。
 ・夏休みは、親も子どもに返って、子どもといっしょにあそぶといい。(=子どものように)
 ・この村はきょねん大水(おおみず)でひどい状態(じょうたい)になったが、最近(さいきん)ようや
  くもとの姿(すがた)に返った。
 ・平和運動が形だけのものになってきている。ここでもう一度原点に返って考え直すべきだ。

<複合動詞:かえり->
[かえりざく] 人ガ ものニ
 ・去年のリーグ戦で2位に甘んじたT大は、今年見事に王座に返り咲いた。
 ・名人位を2度失った彼がふたたび返り咲いたことは、大きな話題になった。
[かえりそびれる] 人ガ 所ニ
 ・友だちのうちで遅くまで遊んでいて、帰りそびれ、泊まってしまった。
 ・ぐずぐずしていると帰りそびれるよ。僕と一緒に帰らないか。
   いつのまにか ぐずぐずと もたもたして 陽のあるうちに
[かえりつく] 人ガ 所ニ
 ・大雪のあとなので、家に帰りつくのに3時間もかかった。
 ・高速道路がひどい渋滞で、帰り着いたのは夜中の1時だった。
      家・アパート・自宅に 無事に 母国に
<複合動詞:-かえる>                                   
[つれかえる] 人ガ 人ヲ ものへ
 ・休みをとった日、幼稚園へ子どもを迎えに行き、話をしながら連れ帰るのが楽しい。
 ・夫婦げんかをして実家に帰ってしまった妻を連れ帰らないと、飯も食えない。
      子ども・女房・孫・相手を 家に 一刻も早く 見つかり次第
[にげかえる] 人ガ ものカラ 所ニ
 ・けんかに負けたうちの子は、泣きながら家に逃げ帰ったそうだ。まあ、いいか。
 ・川原で花火で遊んでいたら、火が草に燃え移り、青くなって逃げ帰ったそうだ。
      実家・部屋に 無我夢中で 青くなって 一刻も早く 命からがら かろうじて
「-かえる」の形の複合動詞
  すっかり~する   呆れ返る 冴え返る 静まり返る 煮え返る 沸き返る
  その他          生き返る 跳ね返る 割れ返る
<スル動詞>
[帰京(ききょう)する]  人ガ
 ・このお盆休みには田舎に帰ってゆっくり休みます。帰京するのは1週間後です。
 ・正月が終わったら、帰京してまた毎日通勤ラッシュです。
[帰国(きこく)する]  人ガ 所ニ
  ・いつマレーシアに帰国するのですか。
  ・この休みに帰国してゆっくり休んだ方がいいのか、それとも、帰国せずに日本語の勉強を続ける
べきか迷っています。
[帰省(きせい)する]  人ガ 所ニ
 ・夏休みはふるさとに帰省(を)しますか。 
 ・この5年、帰省(を)したことがない。
[帰宅(きたく)する]  人ガ 所ニ
 ・あなたは、毎日何時頃に帰宅(を)していますか。                    
 ・地震で電車が止まってしまい、歩いて帰宅(を)した人が数十万人いた。
[早退(そうたい)する]  人ガ ものヲ
 ・学校を早退して、病院へ行った。
 ・きょうは体の調子が悪いので、早退(を)してもいいですか。
[早引け(はやびけ)する]  人ガ ものヲ
 ・体調が悪く、会社を早引けして病院へ行った。
 ・かぜを引いていると嘘をつき、学校を早引けしてゲームセンターで遊んだ。


かえす(返す・帰す)五(かえさない・かえします・かえして・かえせば・かえそう)
[1]〔人ガ 人ニ ものヲ〕
 △かえしそうだ  かえしそうもない  かえすことにした  かえすべきだ
  かえしてほしい  かえしておく  かえしてはいけない  かえさなければならない
  かえさせる  かえされる  かえそうと思う  かえせ! 
 △[すぐに/いそいで/あわてて/とうとう/ついに/やっと/しぶしぶ/いやいや]~。
 △人に[借りたお金/借金(しゃっきん)/本/道具(どうぐ)]を~。
  [あいさつ/ことば/返事(へんじ)/答え/恩(おん)]を~。
 ・かりたお金は十か月かかって返した。
 ・友だちが貸してくれた本がとても面白かったので、返したくなくなるほどだった。
 ・かれは親類(しんるい)に借金を返さなければならないので大変だ。
 ・銀行(ぎんこう)からかりたお金を返すまいと思っているわけではないのです。返そうとは思って
  いるのですが、事業(じぎょう)がうまく行かず、返せるお金がないのです。
 ・ホテルの部屋のかぎをフロントに返して来ました。
 ・イギリスが中国にホンコンを返す(=返還(へんかん)する)ことになった。
 ・お言葉(ことば)を返すようですが、社長のご意見には賛成(さんせい)できません。
 ・外国人だと分かると、手のひらを返したように店の人の態度(たいど)が変わった。
[2]〔人ガ 所ヘ/ニ ものヲ〕
 △[本/道具(どうぐ)/鍵(かぎ)]を~。
 ・きょうは図書館(としょかん)へ本を返し(=返却(へんきゃく)し)に行きます。
 ・使った道具(どうぐ)は元の所へ返してください。
[3]〔人ガ ものヲ ものニ〕
 ・公害(こうがい)があるからといって、世の中を不便(ふべん)な昔(むかし)に返すことはできない。
 ・白紙に返す
[4]〔人ガ 人ヲ 所ヘ/ニ〕
 ・雨がふり出したので、先生は子どもたちをいつもより早く家に返した。(=かえらせた)
 ・その子は悪いことをしたので、先生に家へ返された。

<複合動詞:-かえす>
[おいかえす] 人ガ 人ヲ
 ・公害企業の社長に面会を求めた弁護士を守衛が追い返した。
 ・中央政府は、地方政府の横暴を直訴しようとした農民グループを追い返した。
      子供・使者を 入り口・玄関で けんもほろろに すぐ やっと
[つきかえす] 人ガ 人ニ ものヲ
 ・「こんなものは欲しくない!」彼女は渡された金を男に突き返した。
 ・出入りの業者が差し出した封筒を突き返して言った。「こういう物は受け取れません」
      贈り物・金・品物・書類・本・リスト・論文を 腕・男を そのまま
[なげかえす] 人ガ ものヲ 人・ものニ
 ・飛んできたファウルボールを取り、グラウンドに投げ返した。
 ・失礼なことを言われたので、より失礼な言葉を投げ返してやった。
[ひきかえす・ひっかえす] 人ガ 所カラ  
 ・頂上へ登るとちゅうで、雪がふってきたので、登るのをあきらめて引き返した。
 ・学校へ行くとちゅうでわすれ物を思い出して、家へ引き返した。
      波・軍隊が 車を 街道・階段・逆・橋・人混みを 途中で 家に くるりと
 
もどる(戻る)五(もどらない・もどります・もどって・もどれば・もどろう) 
[1]〔人・ものガ 所ニ/ヘ〕
 △もどりかける  もどりたい  もどってみる  もどってくる  もどらなければならない 
  もどろうと思う  もどらせる  もどらされる  もどればいい  
 △[ゆっくり/急いで/急に/あわてて/とつぜん/走って]~。
 △[自分のせき/家/出発点(しゅっぱつてん)/振り出し(ふりだし)]に/へ~。
 ・しばらく家からいなくなったネコがきのう戻って来た。(=家へ帰って来た)
 ・黒板(こくばん)に答えを書きおわったら席(せき)に戻ってください。
 ・先生は学生を席に戻らせた。
 ・物をさがすために押し入れ(おしいれ)のにもつを外に出したら、元の場所に戻らなくなった。
 ・話がとちゅうで分からなくなったから、はじめに戻って話してください。
 ・ヒロシさんとうまく行かなくなったら、いつでも(家に)戻って来なさい。お母さんたちは、まっ
  ているからね。(結婚して家を出る娘に言うことば)
 ・貸しっぱなしになっていた本が6か月ぶりでやっと戻って来た。
 ・なくした財布(さいふ)が戻ってきた。(私のところに)
[2]〔人/ものガ ものニ〕
 △[元(もと)/むかし]に~。
 ・A:ふつうの生活に戻るのはいつごろですか。
  B:そうですね。手術(しゅじゅつ)してから2か月ぐらいあとですね。
 ・せんそうが終わって人々は元の生活に戻った。
 ・テレビの調子(ちょうし)がおかしかったが、たたいたら元に戻った。
 ・あしたから、またふつうの時間割(じかんわり)に戻りますから、まちがえないように。
 ・こうして学生時代の友だちといっしょにいると、20年前に戻ったようだ。

<複合動詞:-もどる>
[かけもどる] 人ガ 所ニ
 ・忘れ物をして、家に駆け戻り、また駅へ走っていった。
 ・走ってきた来た道をまた駆け戻りながら、すれ違う仲間を励ました。
      階段・来た道・廊下を 家・自室に あたふたと 息せき切って
[たちもどる] 人ガ 所ニ
 ・今回の計画の最初に立ち戻って問題点を考えてみよう。
 ・貴重な休暇は終わり、私は来週からまた元の喧噪の世界に立ち戻らなければならない。
      原点・本来の姿・人間らしい生活・喧噪の世界に すぐさま こそこそ
[まいもどる] 人ガ 所ニ
 ・4年間世界を放浪していた兄が突然家に舞い戻ってきた。
 ・私は20年前この研究所にいたのですが、しばらく企業で研究開発に携わっていました。また縁
  あってここに舞い戻ってくることになりました。よろしくお願いいたします。
      家・現場・故郷・店・宿に  ふらりと 
<スル動詞>
[後戻り(あともどり)する]  人・ものガ 
 ・行きすぎてしまったようだ。あともどり(を)してもう一度その店の看板をさがそう。
 ・子猫は、前に犬がいるのに気がついて後戻り(を)した。
 ・このロボットは前に進むだけで、後戻りできない。
[復帰(ふっき)する]  人ガ ものニ
 ・怪我をして一時期チームを離れていたが、ようやくチームに復帰(を)した。
 ・元の職場に復帰(が)できることを願って、リハビリに励んでいます。
          
 
もどす(戻す)五(もどさない・もどします・もどして・もどせば・もどそう) 
[1]〔人ガ ものヲ 所ヘ/ニ〕
 △もどしたい  もどしておく  もどしてある  もどしてみる  もどしてもらう
  もどさなければいけない  もどしたほうがいい  もどしておくべきだ
  もどさせる  もどさせられる  もどそうとしたら  もどっていた
 △[すぐに/いそいで/あわてて/さっと/ゆっくり/おちついて/やっと/けっきょく]~。
  [すこし/おおきく/ぜんぶ/大部分/完全に]~。
 △[どうぐ/本/コップ]を~。
 ・使った道具(どうぐ)は、元の所へ戻してください。
 ・棚(たな)から出した本は元に(=元の所に)に戻してください。
 ・用(よう)がすんだら、車は車庫(しゃこ)に戻し、カギは事務所(じむしょ)に返してください。
[2]〔人ガ ものヲ ものニ〕
 ・議論(ぎろん)は白紙(はくし)に戻された。
 ・話が横道(よこみち)にそれましたので、話を元に戻します。この問題の解決策(かいけつさく)に
  ついて、ほかにご提案(ていあん)はありませんか。
 ・死んだこどもを元に戻して返してくれ。
 ・土地(とち)が一度あれてしまうと、元に戻すのは大変だ。
[3]〔人ガ (ものヲ)〕
 △[ほしたワカメ/きりぼしだいこん]を~。
 ・この海草(かいそう)はほしてあるので、水に入れて戻してから、料理に使います。
 ・時計(とけい)の針(はり)をぎゃくに戻してはいけない。何度もやると、こわれてしまう。
 ・時計がすすんでいるので、ちょっと針を戻した。
 ・おさけをのみすぎたので、家へ帰るとちゅうで戻して(=はいて)しまった。
 ・バスにのったら、気持ちが悪くなって戻しそうになった。

<複合動詞:-もどす>
[かいもどす] 人ガ ものヲ
 ・この前買ってもらった宝石を買い戻したいんだ。妻に知られてしまって、、、。
 ・父がお金にこまって売った絵のコレクションを、私は30年もたってからやっと買いもどした。
[さしもどす] 人ガ ものヲ ものニ
 ・総会は議案の検討が不十分だとして、作業委員会に差し戻した。
 ・高裁はその事件を地裁に差し戻した。
      控訴・書類・申請書を 事件を地裁に 法案を委員会に
[つきもどす] 人ガ ものヲ
 ・押してくる相手を両手で強く突き戻した。
 ・教授は、学生の出したレポートの字があまり汚いので、1行も読まずに突き戻した。
      書類・申請書・抗議文を
[つれもどす] 人ガ 人ヲ (所ニ)
 ・家出をしようとした娘を何とか連れ戻した。
 ・その幼児は、何度も部屋を抜け出し、庭に出て、保育士に部屋に連れ戻されていた。
      娘・亭主・母を 家に 腕ずくで 強引に 無理やりに 何としてでも
   ~される 夢から現実に 途中で捕まって  
[とりもどす]  人ガ ものヲ (人カラ)
 ・泥棒を追いかけ、取り押さえて、盗まれたかばんを取り戻した。
 ・興奮していた彼も、しばらくすると落ち着きを取り戻した。
 ・「さようなら。」そう言って目を閉じた彼女がふたたび意識を取り戻すことはなかった。
   失った物・安心・威厳・意識・いつもの調子・遅れ・女・活気・気力・記憶・くつろぎ・
   元気・健康・自信・静かな朝・静けさ・自分・正気・鋭さ・命・損・地位・力・縄張り・
   人間らしい生活・平安・平和・勇気・理性・若さを  だいぶ やや いくらか 少し
[はらいもどす] 人ガ ものヲ 人ニ
 ・払いすぎた税金が年末に払い戻された。
 ・事務所は中止となったコンサートの入場料を払い戻さねばならず、大きな損になった。
   出資金・全額・投資・入場料・余剰金を
[ひきもどす] 人ガ 人ヲ 所ニ
 ・つないであったボートが流されそうになったので、あわててロープをつかみ、引き戻した。
 ・少年はまた家出をしたが、すぐに親たちに見つけられて、家へ引きもどされた。
      脱落者・手・価格を 軌道に ぐいと 無理矢理 ~れる 元の生活・現実に
[よびもどす]人ガ 人ヲ 所ニ
 ・出張で出ている社員をいそいで呼びもどして、緊急会議をひらくことにしよう。
 ・この町にかつての繁栄を呼び戻したいと言って町長選挙に立候補した。
   妻・娘・馬・死者の霊・若さ・過去・遠い記憶・現実感・力・繁栄を
[わりもどす] 人ガ 人ニ ものヲ 
 ・納めた商品の売れ行きがいい場合は、いくらか割り戻してくれる。
 ・費用が安く上がったので、先払いした分を少し割り戻してもらった。
      立て替えた分を 利用金額の一部を  


ひきあげる(引き上げる)  一(ひきあげなない・ひきあげます・ひきあげて・ひきあげれば・
  ひきあげよう)
[1]〔人ガ 所へ/ニ〕
 △ひきあげたい  ひきあげかける  ひきあげてしまう  ひきあげてはいけない
  ひきあげさせる  ひきあげろ!  ひきあげるな! 
 △[そろそろ/急いで/急に/とつぜん/ぞろぞろと/みんないっしょに]~。
 ・会議がおわって、出席者たちが会議室からぞろぞろ自分たちの部屋へ引き上げて行く。
 ・今日の仕事はこのくらいによう(=これでやめよう)。雨がふって来そうだから、急いで道具を
  車につんで引き上げよう。
[2]〔人ガ ものヲ(所カラ)〕
 ・P国とQ国のなかが悪くなったら、P国はQ国に送っていた技術指導員をいっせいに引き上げて
  しまった。
 ・一年ほど前からP国の政情が不安定になってきたので、外国の会社はだんだん資本を引き上げは
  じめた。

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