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変化2
始まる 開始する 開幕する スタートする 創刊する 着手する 着工する
始める 開始する 再開する
起きる
起こる 巻き起こる わき起こる 再発する 発生する 頻発する
起こす 引き起こす 巻き起こす
生じる
続く うち続く 引き続く 降り続く 継続する 持続する 存続する
長続きする
終わる
終える
済む 済ませる・済ます 完了する 終了する 修了する 閉会する
やめる 取りやめる 見合わせる 見送る 棄権する 禁煙する 禁酒する
辞職する 辞任する 退学する 退職する 脱退する 中止する 中退する
中断する 廃止する 廃絶する 保留する 解約する キャンセルする
よす
[5]始まる・始める
すべての物事は、始まり、終わる。その始まりを表す動詞。
◇はじまる
「始まる」は、新たにその物事が起こること。していない状態からしている状態に変わること。
その時を示すニ格、出発点としての時、物事などを示すカラ格をとる。
ものガ (時ニ/カラ)(ものカラ)はじまる
映画・仕事・新学期・会・けんかが 始まる 1時に/から 始まる
すべては この実験/ビッグ・バンから 始まった
慣用的な言い方で、「~ても始まらない」は、どうにもならないということを表す。
・スル動詞
「開始する」は、その時、何かが始まること。何かを始めること。
「開幕する」は、幕を開けて演劇・映画などが始まること。また、大会・行事などが始まること。
「スタートする」は、出発すること。組織・制度などが新しく始まること。
「創刊する」は、新聞・雑誌などの定期刊行物を新たに刊行すること。
「着手する」は、仕事に手をつけること、取りかかること。
「着工する」は、工事に取りかかること。
◇はじめる
「始める」は、物事を新たに行うこと。していない状態からしている状態にすること。
人ガ ものヲ はじめる
仕事・勉強・会議・掃除を 始める 店・商売を 始める
・複合動詞:「-はじめる」の形で多くの動詞に付き、その動きが始まることを表す。
食べ始める 歩き始める 住み始める 考え始める 降り始める 腐り始める
・スル動詞
「開始する」は、その時、何かが始まること。何かを始めること。
「再開する」は、中断していた会や仕事、機関などの活動をまた始めること。
はじまる(始まる)五(はじまらない・はじまります・はじまって・はじまれば)
[1]〔ものガ (時ニ/カラ)〕
△はじまりそうだ はじまりかけている はじまるようだ はじまってしまった
はじまろうとしていた [もう/すでに]はじまっていた
△[とっくに/1時間前に/とつぜん/急に/一気(いっき)に/いつのまにか/知らないうちに]
△[仕事(しごと)/学校/映画(えいが)/けんか/会議(かいぎ)/パーティー]が~。
・新学期(しんがっき)はいつから始まりますか。
・あなたが来なければパーティが始まりませんよ。
・この工場では仕事は8時に始まります。
・私たちが着いた時には映画(えいが)はもう始まっていた。
・雨季(うき)が始まった。
・何が始まったのか、家の前からにぎやかな音が聞こえて来る。
・けんかが始まったと思ったら、もう終わってしまった。
・となりの家でまた夫婦(ふうふ)げんかが始まったようだ。
・中東(ちゅうとう)で戦争(せんそう)が始まった。
・兄の自慢(じまん)がまた始まった。
[~てもはじまらない]
・もう済んでしまったことだ。今さらあれこれ言ってみても始まらない。
[2]〔ものガ ものカラ〕
・Wさんがのこしたノートは、43ページからべつの記録(きろく)が始まっている。
・この並木道(なみきみち)はデパートの前から始まっています。
・私たちの宇宙(うちゅう)は、ビッグ・バンと呼ばれる現象(げんしょう)から始まる。
〔ものガ 文カラ〕
・二人のつき合いは、同じ店でアルバイトをしていたことから始まったんだそうだ。
<スル動詞>
[開始(かいし)する] ものガ
・試合が開始したのは2時間前のことです。
[開幕(かいまく)する] ものガ
・21世紀最初のオリンピックが開幕した。
・オープン戦が開幕する前に調子を整えておかなければならない。
[スタートする] ものガ
・テレビの秋の新番組がスタートした。
・いっせいに車をスタートさせた。
〔人ガ ものヲ〕
・二人はアパートを借り、新生活をスタートした。
〔人ガ 所カラ/ヲ〕
・駅伝の第一走者が県庁前から/を スタートした。
[創刊(そうかん)する] 人ガ ものヲ
・生活に密着したミニコミ誌を創刊したいと思って、仲間を集めています。
・少年向けのマンガ雑誌は、この時期に創刊されたものが多い。
[着手(ちゃくしゅ)する] 人ガ ものニ
・新内閣が国民の期待する政治改革に着手した。
・日本語の大辞典編集に着手したのは20年前のことです。
開発・課題・強制捜査・議論・経営・計画・検証・建設・工事・再捜査・再編成・
作業・事業・仕事・実行・準備・ルール作りに ただちに 本格的に
[着工(ちゃっこう)する] ものガ
・購入予定のマンションは来月着工する予定だ。
・駅前の高層マンション建設工事がいよいよ着工した。
はじめる(始める)一(はじめない・はじめます・はじめて・はじめれば・はじめよう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△はじめたいと思います はじめてほしい はじめざるをえない はじめてはいけない
[まずは/とにかく/とりあえず]はじめてみよう 早くはじめろ まだはじめるな
なんでも、はじめなければはじまらない まず、はじめることがかんじんだ
それでは、はじめましょう はじめようとした はじめてしまえば、なんとかなる
△[そろそろ/やっと/ゆっくりと/あわてて/準備不足(じゅんびぶそく)のまま/むりに]~。
△[仕事(しごと)/店/事業(じぎょう)/プロジェクト/会議(かいぎ)/洗濯(せんたく)]を~。
・先月から新しい仕事を始めました。
・いちど始めた事はさいごまでやり通すべきだ。
・来月コーヒーとケーキの店を始めるつもりです。
・来月から父母からはなれて、一人で学生生活(せいかつ)を始めます。
・この研究(けんきゅう)を始めてから、もう十年になります。
・わたしは別の用事(ようじ)のために少しおくれますから、先に(会を)始めていてください。
・資料(しりょう)がそろわないと、会議を始められない。
・今年からまたドイツ語を始めました。(=習いはじめた)
・まず、始めよう。そして、つづけよう。
<スル動詞>
[開始(かいし)する] 人ガ ものヲ
・作業を開始するのはちょっと待ってください。
・ついに攻撃が開始された。
[再開(さいかい)する] 人ガ ものヲ
・長い間休んでいた店を再開することができた。
・決勝戦は、雨のため1時間中断されたあと、午後3時から再開された。
運行・営業・活動・供給・工事・作業・実験・質問・調査・番組を
[~の再開をする]
・事故の一週間後に、乗り入れ運転の再開をした。
[6]起きる・起こる・起こす
物事の始まりを表す動詞。「起きる・起こる」はどちらも自動詞。
◇おきる
物事が存在しない状態から、存在するようになること。特に、突然、予想しなかった(困った)出来
事が始まること。火や電気などの物理現象にも言う。ひゆ的に、精神的なことにも言う。場所はデ格
で示されるが、ニ格が使われることがある。以前は「起こる」で表されていたが、「起きる」が同じ
用法で使われるようになった。「起きる」のほうが話しことば。(「起きる」の「起床」「姿勢」に関
する用法は、「人生」「人の動き」を参照)
ものガ おきる
事故・災害・地震・戦争・奇跡・現象・発作が 起きる 異常・トラブルが 起きる
火・炭・静電気・竜巻が 起こる 誤解・怠け心・やる気が 起きる
二人の間で/に 誤解が起きた 私の考えに大きな変化が起きた(×考えで)
◇おこる
物事が存在しない状態から、存在するようになること。特に、突然、予想しなかった(困った)出来
事が始まること。火や電気などの物理現象にも言う。ひゆ的に、精神的なことにも言う。場所はデ格
で示されるが、ニ格が使われることがある。「起きる」に比べると、やや書きことば的。
ものガ おこる
事故・災害・地震・戦争・奇跡・現象・発作が 起こる 異常・トラブルが 起こる
火・炭・静電気・竜巻が 起こる 誤解・怠け心・やる気が 起こる
両国の間で/に 紛争が起こった 私の考えに大きな変化が起こった(×考えで)
また、新たに現れた物事が盛んになること。「興る」と書かれる。
草原に国が興る その地に新たな産業が興った
・複合動詞
「巻き起こる」は、風やうねりが起こること。ひゆ的に、社会的に大きな事柄が起こること。
「沸き起こる」は、興奮や感動などが急に形に現れること。
喜びが沸き起こる 拍手・歓声が 沸き起こる
◇おこす
その物事が新たに存在するようにすること。特に、事故や事件など、好ましくないことに多く使わ
れる。ただし、国や産業を新たに作ることと、土や畑のような具体的な物、また火や電気などの物理
的な現象は別。ひゆ的に、精神的なことにも言う。
人ガ ものヲ おこす
問題・事故・騒ぎ・戦争・奇跡・訴訟・革命・発作・腹痛を 起こす
国・産業を 興す 土・畑・荒れ地を 起こす 火・炭・電気を 起こす
やる気・好奇心・短気・やけを 起こす
・複合動詞
「引き起こす」は、倒れているものを引いて起こすこと。ひゆ的に、事件など好ましくないことを
生じさせること。
「巻き起こす」は、風や嵐が起こるようにすること。ひゆ的に、それがきっかけで予想外の大きな
事柄を起こすこと。
大きな問題を引き起こす 発言が混乱を巻き起こす
・スル動詞
「発生する」は、自然現象・社会現象が起こること。他動詞の用法もある。
竜巻・暴動が 発生する 事故・火災が発生しやすい状況 熱を発生する
「再発する」は、治った病気や起きてほしくない事件・事故などがまた起こること。
「頻発する」は、事件や事故など、好ましくないことがしきりに起こること。
◇生じる
「生じる」は、新しく物事が認められるようになること。用法の範囲が広いが、やや書きことば。
自動・他動の両方の用法がある。場所を示すニ格をとる。
ものニ ものガ しょうじる / ものガ (ものニ) ものヲ しょうじる
生活にゆとりが生じる 世代間に格差が生じる 意識に変化が生じる
意外なところに影響が生じている 立て直す必要が生じる
思わぬ結果を生じる 心に疑惑を生じる
おきる(起きる)一(おきない・おきます・おきて・おきれば・おきよう)
[1]〔ものガ〕
△おこりそうだ おこるかもしれない おこってほしくない おこったらこまる
おこってはならない
△[もしかすると/おそらく/たぶん/きっと/ぜったいに/かならず]~。
△[問題(もんだい)/事故(じこ)/戦争(せんそう)/災害(さいがい)/地震(じしん)/トラブル/
騒(さわ)ぎ/ハプニング/奇跡(きせき)/批判(ひはん)の声(こえ)/発作(ほっさ)]が~。
・こまった事が起きて(=起こって)しまいました。
・交差点(こうさてん)で事故が起きたために道がこんでいます。
・どんな問題が起きても、あわてずに行動(こうどう)してください。
・何か異常(いじょう)が起きれば、警報(けいほう)が鳴ります。
・どうしてこんな間違(まちが)いが起きたのか、厳(きび)しく検証(けんしょう)すべきだ。
・いつまた戦争が起きるか、わからない。
・P国とQ国の間で戦争が起きかねない状況(じょうきょう)だ。
・駅で思いがけないトラブルが起きて、そのために出発(しゅっぱつ)がおくれてしまった。
・メキシコで地震が起きて、おおぜいの人が死んだというニュースが流れている。
・消費税率(しょうひぜいりつ)を上げようという案(あん)に批判の声が起きている。
・こういう天気の時は、竜巻(たつまき)が起きやすいそうだから気をつけよう。
・何が起きたんだろう。向こうで人が騒(さわ)いでいる。
・奇跡(きせき)が起きた! 娘(むすめ)に恋人(こいびと)ができた!
・私は病気(びょうき)持ちで、発作が起きると苦しくて死にそうになります。
・ダイエット・ブームが起きて、女の人が物を食べなくなった。
・その時、私の心の中で何かが起き、私の人生が大きく変わったのだ。
・やっと火がおきたので、得意(とくい)のキャンプ料理(りょうり)を作り始めた。
[2]〔ものニ ものガ〕
・この十年の間に、東京地方に地震が起きる可能性(かのうせい)は高い。(東京地方で)
・二人の間にちょっとした行き違いが起きたために、しばらく会っていないらしい。
・彼女に去られて、彼の心の中に大きな変化(へんか)が起きたそうだ。
・優勝者(ゆうしょうしゃ)の名前が発表(はっぴょう)されると、会場にどよめきが起きた。
・この小説(しょうせつ)を読んでから、わたしの考えに変化が起きたように思う。
▽どの用法も「起こる」で言い換えられる。
おこる(起こる・興る)五(おこらない・おこります・おこって・おこれば)
[1]〔ものガ〕
△おこりそうだ おこるかもしれない おこってほしくない おこったらこまる
おこってはならない
△[もしかすると/おそらく/たぶん/きっと/ぜったいに/かならず]~。
△[事故(じこ)/戦争(せんそう)/災害(さいがい)/地震(じしん)/トラブル/ハプニング/問題
(もんだい)/けんか]が~。[持病(じびょう)/病気の発作(ほっさ)]が~。
・災害はわすれたころに起こるものだ。(=起きる)
・あの戦争が起こった時わたしは中学一年生だった。
・きょうもこの交差点(こうさてん)で事故が起こった。
・学校で思いがけない事が起こった。おおぜいの学生のロッカーに1万円さつが入れてあったのだ。
・これは起こるべくして起きた事故だ。(=事故が起こったのはあたりまえだ。)
・病気の発作が起こると、苦しくてたまらない。
▽以上の用法は「起きる」で言い換えられる。
[2]〔ものガ 人・所ニ〕
△[文化(ぶんか)/文明(ぶんめい)/民族(みんぞく)]が~。
・エジプト文明はナイル川のそばに興った。
・この時代には各地(かくち)にそれぞれの産業(さんぎょう)が興った(はじまった)。
・この地方には川がたくさんあるので、それを利用(りよう)する水運業(すいうんぎょう)が興った。
・私の身(み)に「もしもの事」がおこったら、妻(つま)をよろしく。(私が死んだら)
<複合動詞:-おこる>
[まきおこる] ものガ (所ニ/ものカラ)
・南の海上に竜巻が巻き起こった。
・演奏が終わると、会場から盛大な拍手が巻き起こった。
・市長の発言に対して市民から厳しい批判が巻き起こり、市長は辞任に追い込まれた。
一陣の風・新風・旋風・拍手の嵐・混乱・運動・批判・国際紛争・戦慄が
[わきおこる] ものガ (ものカラ)
・この法案には国民の間から強い反対の声が沸き起こった。
・ピアノの演奏が終わると、会場から大きな拍手がわき起こった。
歓声・大きな拍手・笑い声・叫び声・喜び・思い・恐怖・愛情・雨雲・不安の黒雲・勇気が
万歳の声が 後悔の念が 胸に どっと むらむらと
<スル動詞>
[再発(さいはつ)する] ものガ
・恐れていた病気が再発(を)した。
・通貨危機が再発(を)しそうだ。
[発生(はっせい)する] ものガ
・実験を続ける中で、困った問題が発生(を)した。
・事故や火災が発生しやすい状況を様々な角度から研究している。
異常事態・火災・緊急事態・事件・食中毒・上昇気流・有毒ガス・トラブル・不具合が
[頻発(ひんぱつ)する] ものガ
・頻発する事故をどう防ぐか。政府もようやく対策に乗り出した。
・不況で賃金が上がらず、ストライキが頻発している。
おこす(起こす・興す)五(おこさない・おこします・おこして・おこせば・おこそう)
[1]〔人・ものガ ものヲ〕
△おこしそうだ おこしてほしい おこしてはいけない おこしてしまう
おこさなければならない おこさせる おこされる おこせ! おこすな!
△[もしかすると/おそらく/たぶん/きっと/ぜったいに/かならず]~。
△[事故(じこ)/事件(じけん)/問題(もんだい)/騒(さわ)ぎ/不祥事(ふしょうじ)]を~。
[爆発(ばくはつ)/消化不良(しょうかふりょう)/発作(ほっさ)/貧血(ひんけつ)]を~。
[戦争(せんそう)/革命(かくめい)/クーデター]を~。
・けんかで前の会社をやめたのに、兄は新しい会社でもまた問題を起こした。
・工場のボイラーが爆発(ばくはつ)を起こして、人が二人死んだ。
・P国は戦争(せんそう)をおこしてQ国のゆたかな資源(しげん)をとろうとしている。
・「革命を起こせ!」と叫(さけ)んでいた若者(わかもの)はどこへ行ったのだろうか。
・仕事(しごと)のない若者が事件を起こして警察(けいさつ)につかまったそうだ。
・きょう遅(おく)れたのは、来るとちゅうで電車が故障(こしょう)を起こして2時間も止まってし
まったためだ。この路線(ろせん)は、最近(さいきん)トラブルを起こしてばかりだ。
・彼女は公害企業(こうがいきぎょう)を相手(あいて)に裁判(さいばん)を起こし、その罪(つみ)を
社会に告発(こくはつ)した。
・父はゆうべもまた病気の発作を起こした。起こさないように気をつけていたのだが。
・これは大した病気ではありませんよ。アイスクリームやジュースなどのつめたい物ばかりとった
ので、消化不良を起こしたんですよ。
・のどが炎症(えんしょう)を起こしかけていますね。くすりを塗(ぬ)っておきましょう。
・どうしたらやる気を起こせるか。それが問題だ。
・ふられたからってやけを起こすな。また新しい恋(こい)を探しに行け。
・人々は荒れ地(あれち)を起こし、作物(さくもつ)を植(う)え、大地(だいち)を切り開(ひら)いて
町を造ったのだ。
・テントをはる前に、まず火をおこしましょう。
・これは電気を起こす(=発生させる)機械(きかい)です。
・おじは新しい会社を興すためだと言って父からお金をかりて行った。
・国は産業(さんぎょう)を興すために国営(こくえい)の企業(きぎょう)をいくつも造った。
<複合動詞:-おこす>
[ひきおこす] 人ガ ものヲ
・いなかへ遊びに行っていたうちの子がちょっとした騒ぎを引き起こしたらしい。
・彼らは社会に混乱を引き起こそうとして、事件を計画していたのだ。
・首相の不用意な言動が大きな論争を引き起こした。
争い・いざこざ・大騒ぎ・恐れ・火災・関心・感動・危機・恐慌・金融危機・幻覚・興奮・
誤作動・混乱・災害・革命・事件・事故・社会問題・衝突・戦争・大事・動揺・トラブル・
不安・ブーム・不幸な事態・不祥事・変化・暴動・発作・摩擦・面倒・薬害・乱闘・流出を
[まきおこす] もの・人ガ ものヲ ものニ
・彼女の活躍がテニスブームを巻き起こした。
・首相の不用意な言動が日本に大混乱を巻き起こした。
・この事件は、国民の間に広範な議論を巻き起こした。
嵐・爆風・興奮・混乱・センセーション・評判・論議・幅広い議論・関心を
しょうじる(生じる) 一(しょうじない・しょうじます・しょうじて・しょうじれば)
[1]〔ものニ ものガ〕
△しょうじそうだ しょうじてはいけない しょうじないようにする しょうじさせる
△[そのうちに/すぐに/自然に/気づかないうちに/困ったことに/あいにく]~。
△[誤解(ごかい)/問題/困った事態(じたい)/不都合(ふつごう)/格差(かくさ)]が~。
[ゆとり/余裕(よゆう)/すき/無理(むり)/ひずみ/変化(へんか)/摩擦(まさつ)]が~。
・雨の日が続いたせいか、くつにカビが生じてしまった。
・手をこすり合わせると、摩擦で熱(ねつ)が生じます。
・この前の地震(じしん)の大きな揺(ゆ)れのために、壁(かべ)にひびが生じた。
・二人の間にちょっとした誤解が生じた。二人はその誤解をすぐに解(と)こうとしなかった。
・彼女に励(はげ)まされて、彼の心にもようやくやる気が生じたようだ。
・このままでは大きな誤解が生じそうなので、急いで確認(かくにん)を取ってほしい。
・経済が成長(せいちょう)するにつれて、生活にゆとりが生じてきた。
・領土問題(りょうどもんだい)を巡(めぐ)って、両国(りょうこく)の間に摩擦が生じている。
・本部(ほんぶ)との通信(つうしん)がうまくいかず、現場(げんば)で混乱(こんらん)が生じている。
・世代間(せだいかん)に大きな格差が生じていることにもっと注目(ちゅうもく)すべきだ。
・若い人の意識(いしき)に大きな変化が生じていることに社会は気づいていない。
・今、企業(きぎょう)の中での働き方にいろいろ無理(むり)が生じているのだが、解決(かいけつ)
への道は明らかでない。
・これ以上、解決不能(ふのう)な問題を生じさせるな!
・いつか、この建物(たてもの)を取り壊(とりこわ)す必要(ひつよう)が生じるかもしれない。
・無(む)から有(ゆう)が生じるはずがないと学者たちは考えた。
[2]〔ものガ (ものニ) ものヲ〕
△[誤解(ごかい)/問題/困った事態(じたい)/不都合(ふつごう)/格差(かくさ)]を~。
[ゆとり/余裕(よゆう)/すき/無理(むり)/ひずみ/変化(へんか)/摩擦(まさつ)]を~。
・経済の高度成長(こうどせいちょう)が生活にゆとりを生じた。
・労働政策(ろうどうせいさく)の誤(あやま)りが世代間に格差を生じてしまったと言える。
・両国政府(りょうこくせいふ)の意地(いじ)の張り合いが、互いの国民の間に不信感(ふしんかん)
を生じてしまった原因だ。
・ちょっとした行き違(いきちが)いが思わぬ結果(けっか)を生じた。
・関係者の間で意見(いけん)の調整(ちょうせい)に問題を生じ、計画(けいかく)の進行(しんこう)
が危(あや)ぶまれている。
・たがいの見解(けんかい)に相違(そうい)を生じたのは、データの解釈(かいしゃく)の違いによる
ものと思われる。
・心に隙(すき)を生じないように、常に緊張感(きんちょうかん)を持って事に当たること。
◇あらわれる
「現れる・表れる」は、今までなかったもの、隠れていたものが見え、知られるようになること。
抽象的な事柄にも言う。その場所をニ格で示す。
人・ものガ (所カラ)(所・ものニ) あらわれる
月が雲間に現れる 柱の影から姿が現れる 真価・影響・効果が 現れる
悪事が現れる 不満が態度に表れる
◇あらわす
「表す・現す」は、今までなかったもの、隠れていたものをはっきり見えるようにすること。抽象
的な事柄にも言う。
人ガ ものヲ (所・ものニ) あらわす
来賓が開場に姿を現す 本性・実力・効果を 現す 不満を態度に表す
形のないものを、感覚でとらえられる形で示すこと。記号・ことばが何かを意味すること。
ものガ ものヲ あらわす
赤は危険を表す この記号は進入禁止を表す
研究や思想を本に書いて出すこと。
人ガ ものヲ あらわす
入門書・専門書・研究書を 著す
・スル動詞
「表現する」は、心に思うこと、感じたことなどを何らかの形によって表すこと。手段を表すニ格
またはデ格をとる。
愛情・意図・感動を 文章に/で 表現する
あらわれる(現れる・表れる) 一(あらわれない・あらわれます・あらわれて・あらわれれば)
[1]〔人・ものガ (所カラ)(所・ものニ)〕
△あらわれそうだ あらわれかける あらわれてしまう あらわれてはいけない
△[はっきり/明確(めいかく)に/細(こま)かく/大まかに/だいたい/ぼんやり]~。
△[人/車/月/太陽(たいよう)/特徴(とくちょう)/効果(こうか)/症状(しょうじょう)/気持
(きも)ち/才能(さいのう)]が~。
・午後、一人の女性がわれわれの事務所(じむしょ)に現れた。
・ビルの陰(かげ)から黒塗(くろぬ)りの車が現れた。
・雲の間から、細い三日月(みかづき)が現れた。(空に)
・おおいを取り去ると、中から器械(きかい)の本体(ほんたい)が現れた。
・作者(さくしゃ)の特徴がこの辺(あた)りの筆遣(ふでづか)いに現れている。
・薬(くすり)の効果が現れるには、数時間かかります。(体に)
・ガン特有(とくゆう)の症状が現れ、本人もあきらめたようだった。
・二人の顔に会心(かいしん)の笑(え)みが現れた。
・あなたの気持ちは、今のことばによく表れていましたね。
・この詩(し)には子を思う親の気持ちがよく表れている。
・夢(ゆめ)に彼が現れてね、こう言うんだよ。「この前の金返せ」って。
・将棋界(しょうぎかい)に天才(てんさい)が現れた。
・調査(ちょうさ)を進めていくと、事件(じけん)の全体像(ぜんたいぞう)が現れてきた。
あらわす(表す・現す) 五(あらわさない・あらわします・あらわして・あらわせば・あらわそう)
[1]〔人ガ (所・ものニ) ものヲ〕
△あらわしてみる あらわさなければならない あらわせない あらわそうとする
△[はっきり/明確(めいかく)に/細(こま)かく/大まかに/だいたい/ぼんやり]~。
△[姿(すがた)/気持(きも)ち/感情(かんじょう)/怒(いか)り]を~。
・やっと彼女が会場に姿を現し、人々は盛大(せいだい)な拍手(はくしゅ)で迎えた。
・どんなすばらしいことを考えていても、ことばに表さなければ、だれにも伝(つた)わらない。
・私の、この深い感謝(かんしゃ)の気持ちは、とてもことばでは表せません。
・ポーカーをする時、感情を顔に表さないようにしているが、なかなか難しい。(×顔で)
・彼女は怒りを態度(たいど)に表し、発表者(はっぴょうしゃ)に詰め寄(つめよ)った。
・自分の考えたことを正確にことばで表すのは、至難(しなん)の業(わざ)です。
・一日の温度変化(おんどへんか)をグラフに表してみました。
・妖怪(ようかい)がついに正体(しょうたい)を現した。
・雲の間(あいだ)から月が姿を現した。
[2]〔ものガ (所カラ)(所・ものニ) ものヲ〕
△[意味(いみ)/効果(こうか)/尊敬(そんけい)]を~。
・この線(せん)は何を表しているんですか。
・文はどのようにしてある意味を表すのか。
・この地図(ちず)の中の点線(てんせん)は県境(けんざかい)を表します。
・人々の態度(たいど)が、その老人(ろうじん)に対する深い尊敬を表していた。
・政府(せいふ)の経済政策(けいざいせいさく)がようやく効果を現してきたようだ。
〔文ヲ〕
・例文の前の「*」の記号(きごう)は、その文が非文法的であることを表す。
・このデータは、タバコがいかに健康(けんこう)によくないかを表している。
<スル動詞>
[表現(ひょうげん)する] 人ガ ものニ ものヲ
・あなたの気持ちを絵で表現してください。
・そのときの気持ちを詩に表現した。
◇つづく
「続く」は、一つの長いものが切れていない状態であること。または、切れた後にまた同じものが
長くあり、全体で一つと見なせる状態にあること。別のものがそれに接してまた長い状態であること。
時間に関しても言う。すぐ後に同じようなことが起こること。抽象的な事柄にもいう。
ものガ つづく
道がずっと続く 平野が続く 雨の日が続く 会議は昼休みの後も続いた
事故・混乱・好況・スランプが 続く よいこと・チャンスが続く
後が続かない 体力・根気が 続かない 燃料・食料が 続かない(なくなる)
車の列が続く 道の両側に並木が続く
場所を示すニ格、始めを示すカラ格と終わり(到達点)を示すマデ格、ニ/へ格をとる。
店の前に人の列が続く 道の両側に商店が続く
6ページから8ページまで続く 3時から6時まで会議が続く
この山道は向こうの村へ続いている 話は次回に続く
日照りの後に長雨が続いた
ニ格は到達点のほかに、接点としての対象を示すニ格をとる。
(今回の話は)前回に続く (「(今回の話は)次回に続く」の「に」は到達点)
講演に続いて懇親会がある 子どもたちに続いて車に乗り込んだ
・複合動詞:「-つづく」の形が少しある。「-つづける」のように多くの動詞につくことはない。
「うち続く」は、間が切れないでずっと続くこと。
「引き続く」は、ある物事の後に続くこと。
「降り続く」は、雨や雪が続くこと。
・スル動詞
「継続する」は、前からの行為・状態がそのまま続くこと。(さらに)続けること。
「持続する」は、ある状態がそのまま続くこと。(さらに)続けること。
「存続する」は、引き続いて存在すること。残しておくこと。
「長続きする」は、物事が途中で切れることなく長く続くこと。
◇つづける
「続ける」は、人がある動作や状態を続くようにすること。物事が同じ状態にあること。
人・ものガ ものヲ つづける
仕事・勉強・食事・休憩を 続ける 昼食後も会議を続ける
経済が 成長・低迷を 続ける 三日続けて休む
「~につづけて」の形で、切れ目や間をおかずに、前と同じような状態を続けることを表す。
残された原稿に続けて文章を書く 前の人に続けて歌う
・複合動詞:「-つづける」の形で多くの動詞に付く。その動作が続くこと、続けることを表す。
続くこと 降り続ける 吹き続ける こぼれ続ける 燃え続ける くずれ続ける
続けること 泣き続ける 食べ続ける 読み続ける し続ける 考え続ける 言い続ける
つづく(続く)五(つづかない・つづきます・つづいて・つづけば・つづこう)
[1]〔ものガ〕
△つづきそうだ つづいてほしい つづいてしまう つづいてはいけない
つづかなくてはいけない つづかないようにする
△[さらに/ふたたび/また/どんどん/ずっと/もっと/まだまだ/どこまでも]~。
△[幸運(こううん)/チャンス/友人(ゆうじん)の結婚(けっこん)/いいこと]が~。
[事故(じこ)/火事(かじ)/災害(さいがい)/不幸(ふこう)/悪いこと/]が~。
[暑い日/雨の日/平和な日々(ひび)/毎日いい天気]が~。
[話/講演(こうえん)/ぐち/おしゃべり/会議(かいぎ)/演説(えんぜつ)]が~。
[お金/体力/気力(きりょく)/命(いのち)/声(こえ)]がつづかない
[資金(しきん)/資源(しげん)/燃料(ねんりょう)/力(ちから)]がつづかない
・このごろ、良い事が続きますね。
・さいきん、大きな事故(じこ)が続いています。みなさん気をつけてください。
・この数年、豊作(ほうさく)が続いています。
・学生に日本のジョークを聞かせてくれと言われて、二つほど話したが、あとが続かなかった。
・こんなにいそがしくては体が続かない。
・年のせいか、このごろ根気(こんき)が続かない。
・力の続くかぎり応援(おうえん)しますよ。
・行列(ぎょうれつ)が100メートルも続いている。
[2]〔(時・所カラ) (時・所マデ) ものガ〕
△[豊作(ほうさく)/混乱(こんらん)/不況(ふきょう)/好景気(こうけいき)]が~。
[好調(こうちょう)/低調(ていちょう)]が~。
・会議は夜の11時まで続いた。
・3年前からずっと好景気(こうけいき)が続いている。
・この数年、豊作(ほうさく)が続いています。
・日本では毎年六月になると、雨が一か月も続きます。これを梅雨(つゆ)と言います。
・きのうからけさまで地震(じしん)が10回以上も続いて起きた。
・それからしばらく平和(へいわ)な日が続いた。
・きっぷを買う人の列(れつ)が何メートルも続いていた。
・この事件(じけん)のメモは、ノートの10ページから35ページまで続いていた。
[3]〔所ニ ものガ〕
△[家/店(みせ)/ビル]が~。
・このあたりはずっと30階以上のビルが続いています。
・同じような家が続いているので、まちがえやすい。
・道の両側(りょうがわ)にはポプラの並木(なみき)が続いている。
[4]〔人・ものガ 人・ものニ〕
・マレーシアの学生のおどりにモンゴルの学生のうたが続いた。
・地震(じしん)に続いてあちこちで火事が起こった。
・兄に続いて、父までうたいだした。
・前の人に続いてどんどんおのりください。
・講演(こうえん)に続いて映画(えいが)が上映(じょうえい)された。
・おひるのメロドラマは来週に続くことになっている。
・終わりに「<以下(いか)次号(じごう)に続く>」とあった。はやく続きが読みたい。
<複合動詞:-つづく>
[うちつづく] ものガ
・うちつづく災害のために、この地方のけいざいは大きな打撃をうけている。
・あの家では、さいきんかわいそうな事がうちつづいている。
災難・戦火・不幸が ~戦乱
[ひきつづく] ものガ ものニ
・大学の入学試験に関して、いろいろな不祥事が引き続いて起きている。
・2人目の報告は以上です。引き続いて3人目の報告をお願いし、その後に休憩の時間をとりたい
と思います。
[ふりつづく] ものガ
・秋の雨が単調に降り続いている。(降り続けている)
・毎日毎日雪が降り続く地方の苦労は、南国の人には想像できない。
秋雨・長雨が 単調に 断続的に 一日中 来る日も来る日も 絶え間なく 連日
▽「-つづける」のように多くの動詞に付くことはない。
<スル動詞>
[継続(けいぞく)する] 人ガ ものヲ
・この研究はぜひ継続して欲しい。
・いつまでもとぎれることのないよう、支援を継続していきたいと考えています。
活動・関係・経営・事業・仕事・実験・商売・生活・生産・努力・任務・路線を
〔ものガ〕
・雇用が安定して継続(を)するための条件は何か。
[持続(じぞく)する] ものガ
・両国の間には、緊張関係が長い間持続している。
・一時的なものでなく、持続する援助活動が求められている。
・どうも根気が持続しない。根気を持続させるにはどうしたらいいんだろう。
愛情・情熱・発展が
〔人ガ ものヲ〕
・週一回激しい運動をするのではなく、軽い運動を毎日持続して行うことが大切です。
・今のような良好な関係を持続していきたいと思います。
緊張・研究・作業・精神状態・捜査・態度を
[存続(そんぞく)する] ものガ
・この制度が存続できるかどうかは、私たちの努力にかかっている。
・調査会は、廃止の危機も何度かあったが、何とか存続し続けている。
〔人ガ ものヲ〕
・伝統的な制度を存続してきた人々の意志を尊重したい。
[長続き(ながつづき)する] ものガ
・なかなか決心が長続き(を)しない。
・愛情は長続き(を)しないものだと言うが、両親は50年間なかよく暮らしていた。
つづける(続ける)一(つづけない・つづけます・つづけて・つづければ・つづけよう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△つづけたい つづけにくい つづけてみる つづけてはいけない
つづけなければならない つづけようとする つづけさせる つづけさせられる
△[少し/もう少し/もっと/ずっと/さらに/また/ふたたび/みたび]~。
[いつまでも/どこまでも/がんばって/いっしょうけんめい/必死(ひっし)に]~。
△[話/勉強/仕事(しごと)/店/授業(じゅぎょう)/会議(かいぎ)]を~。
[努力(どりょく)/練習(れんしゅう)/検討(けんとう)/説得(せっとく)]を~。
・ここで休まずにもう少し仕事を続けましょう。
・まじめに練習を続けていれば、そのうちこれぐらいのことはできるようになりますよ。
・話し合いをこれ以上(いじょう)続けてもむだです。
・A:お話したいことがあるんですが、今いいですか。
B:はい、いいですよ。どうぞ、続けてください。(話を)
〔~につづけて〕
・社長に続けて、副(ふく)社長が細かい経営方針(けいえいほうしん)を話した。
・前の人に続けて、カラオケを歌った。
・亡(な)くなった友人の原稿(げんこう)に続けて、その後のことを補足(ほそく)した。
[2]〔ものガ ものヲ〕
△[成長(せいちょう)/発展(はってん)/足ぶみ状態(じょうたい)/空転(くうてん)]を~。
・国会は山川さんの「バカ」ということばのあつかいをどうするかで、空転を続けた。
・工事はこの大きな岩(いわ)のところで足ぶみ状態を続けている。
・P社はこの10年間ずっと成長を続けて来ている。
・Q国は独立以来(どくりついらい)急速(きゅうそく)な経済(けいざい)発展を続けた。
・コンピュータ・メーカーの間で、新製品(しんせいひん)開発競争(かいはつきょうそう)がはげし
く続けられている。
〔-つづける〕
多くの動詞に付いて複合動詞を造る。その動きが続くこと、続けることを表す。例をいくつか。
続くこと 降り続ける 吹き続ける こぼれ続ける 燃え続ける くずれ続ける
続けること 泣き続ける 食べ続ける 読み続ける し続ける 考え続ける 言い続ける
[9]終わる・済む
◇おわる
「終わる」は、続いていた物事が、そこで止まり、そこから先はないこと。「終える」に対して、
自然な成り行きであることを表す。
ものガ おわる
仕事・映画・授業・休み・話・人生が 終わる
そこでやめること。ヲ格をとる。「~がおわる」「~をおえる」の中間的な意味合い。
人ガ ものヲ おわる
仕事・授業・日程・話・作業・審議を 終わる
(多く)望ましくない状態で先が続かなくなること。ニ格をとる。やや書きことば。
人・ものガ ものニ おわる
失敗・最下位・夢・むだぼね・徒労に 終わる
・複合動詞の用法:「-おわる」の形で多くの動詞に付く。その動きが終わることを示す。
洗い終わる 言い終わる 歌い終わる 書き終わる 食べ終わる 読み終わる
◇おえる
「終える」は、続けてきたことをそこでやめること。その後はしないこと。予定が全部できた場合
が基本だが、途中でやめる場合にも言う。「終わる」に対して、意図的な行為であることを表す。
人ガ ものヲ おえる
仕事・作業・話・日程・審議・学校・一生を 終える
・複合動詞の用法:「-おえる」の形で多くの動詞に付く。その動きを終えることを示す。
洗い終える 言い終える 歌い終える 書き終える 食べ終える 読み終える
「-おわる」に比べて意図的な行為であることを表す。
・スル動詞
「完了する」は、しなければならないことを終わりまですること。そのことが完全に終わること。
「終了する」は、ものごとが最後まで予定通りに進んで終わること。終えること。
自動・他動の両方の用法があるが、「~を~する」と「~を~させる」では、前者が一般的。
任務が完了する 任務を完了する/任務を完了させる
「修了する」は、学業などの一定の課程を残りなく修めること。
「閉会する」は、会や議会などが終わること。終えること。
◇すむ
「済む」は、物事が予定通りに進んで、きちんと終わること。
ものガ すむ
入学式・健康診断・手続き・掃除・検査・納品が 済む
物事が(一応)解決する、それでよいとされること。デ格、否定・反語と共に使われることが多い。
1万円で済む 金で済む 電話で済む話 謝れば済む
これでは済まない すみませんで済むと思うのか
◇すませる
「済ませる」は、物事を予定通り進め、きちんと終えること。「済む」の使役の形。
入学式・健康診断・手続き・掃除・検査・納品を 済ませる
物事を(不十分であっても、一応)終えること。問題は解決されたと見なすこと。デ格・否定・反語
と共に使われることが多い。「
済ます」の形があり、「すませる」とほぼ同様に使われる。「すまされる・すまされない」の形が
よく使われる。また、「-すます」の形の複合動詞「なりすます」がある。
電話で済ませる 昼食はコンビニ弁当で済ませる
金で済ませる 冗談では済ませられない/済まされない 知りませんで済まされる話か
おわる(終わる)五(おわらない・おわります・おわって・おわれば・おわろう)
[1]〔ものガ (時ニ)〕
△おわりかける おわりそうだ おわってほしい おわってしまう
おわろうとしている おわらせる おわられる おわれ! おわるな!
△[もうすぐ/そろそろ/やっと/ついに/急に/突然(とつぜん)/ふいに]~。
△[仕事(しごと)/映画(えいが)/授業(じゅぎょう)/夏休み/人生(じんせい)]が~。
・この映画(えいが)は2時に終わります。
・もうじき梅雨(つゆ)が終わりそうです。暑(あつ)い夏が始まります。
・好きなドラマも終わっちゃったし、さて、何をしようかな。
・授業が早く終わるのはいいけれど、40分も早く終わられると、ちょっと微妙(びみょう)だ。
・人生、いつ終わるかわからない。いつ終わってもいいように心の準備(じゅんび)をしよう。
・早く工事(こうじ)を終わらせてほしい。(=終えてほしい)
・仕事が終わらなければ、帰れない。だから、早く終わらせよう!
[2]〔ものガ ものニ〕
△[失敗(しっぱい)/不成功(ふせいこう)/敗北(はいぼく)/不発(ふはつ)]に~。
・あの方がいなければ、この計画(けいかく)は失敗に終わっていたでしょう。
・この戦争(せんそう)はP国側(こくがわ)の敗北に終わった。
・この木の実(み)をならせようと、いろいろとやってみたが、結局(けっきょく)かれてしまったの
で、努力(どりょく)もむだ骨折(ぼねお)りに終わった。
・このビルを建て直すという話があったが、いつのまにか、空騒(からさわ)ぎに終わってしまった。
・選挙戦(せんきょせん)は我々(われわれ)の勝利(しょうり)のうちに終わった。
・大会は成功裏(せいこうり)に終わった。
☆多くマイナスの結果の場合に使われる。
[3]〔人ガ ものヲ〕
△[授業(じゅぎょう)/日程(にってい)/仕事(しごと)]を~。
・これで、きょうの授業をおわります。
・私が仕事を終わったのは11時ごろだった。
・彼は1850年3月15日、81才でその一生(いっしょう)を終わった(=おえた)。
<複合動詞:-おわる>
多くの動詞に付く。その動きを終えることを示す。
洗い終わる 言い終わる 歌い終わる 書き終わる 食べ終わる 走り終わる 読み終わる
おえる(終える)一(おえない・おえます・おえて・おえれば・おえよう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△おえたい おえてしまう おえなくてはならない おえさせる
おえようと思う おえろ! おえるな! おえられない
△[そろそろ/てきとうなところで/この辺で/やっと/なんとか]~。
△[仕事(しごと)/日程(にってい)/学校/一生(いっしょう)/生涯(しょうがい)]を~。
・私が仕事を始めたのは朝9時ごろで、終えたのは8時ごろです。
・食事を終えてから、少し休憩(きゅうけい)して、それからまた作業(さぎょう)を始めた。
・そっちの片(かた)づけを終えたら、こっちを手伝(てつだ)ってください。
・去年(きょねん)の3月に学校をおえてから(=卒業してから)父の店を手伝っています。
・国会はきのうぜんぶの日程を終えて、閉会(へいかい)しました。
・私のおじいさんは81才でその生涯を終えるまで、一度もむらを出たことがなかったそうだ。
・収穫(しゅうかく)を終えた畑(はたけ)で鳥が数羽(すうわ)あそんでいるのが見える。
・この仕事は5時までに終えよう。
<複合動詞:-おえる>
多くの動詞に付く。その動きを終えることを示す。
洗い終える 言い終える 歌い終える 書き終える 食べ終える 走り終える 読み終える
「-おわる」に比べて意図的な行為であることを表す。
すむ(済む)五(すまない・すみます・すんで・すめば)
[1]〔ものガ〕
△すみそうだ すんでしまった すまないとこまる
△[だいたい/ほとんど/すっかり/無事(ぶじ)に/うまく/問題(もんだい)なく]~。
[すぐに/やっと/なんとか]~。[なかなか/まだ/ぜんぜん/いっこうに]すまない
△[支払(しはら)い/用事(ようじ)/掃除(そうじ)/実験(じっけん)]が~。
・試験(しけん)が済んだら旅行に行こう。
・税関(ぜいかん)の検査(けんさ)が済まなくては入国できません。
・もう食事は済みましたか。
・そちらの仕事が済んだらこちらを手伝ってください。
・済んだことをくよくよしてもしかたがない。さっぱり忘れよう。
・すべての作業(さぎょう)が滞(とどこお)りなく済み、終了(しゅうりょう)の日を迎えた。
[2]〔ものガ ものデ〕
・修理代(しゅうりだい)は500円で済んだ。
・交通事故(こうつうじこ)に巻(ま)き込まれたが、この程度(ていど)のけがで済んでよかった。
・一日の食事代は千円では済まない。
・電話で済む話なのに、わざわざ呼びつけるなんて、時間のむだだ。
・金を出せば済むという問題ではないんですよ。
・今回のごたごたは、このままでは済まないよ。
・「ごめんなさい」と言っただけで済むと思っているのか。
すませる(済ませる)一(すませない・すませます・すませて・すませれば・すませよう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△すませたい すませなさい すませておく すませてある すませてしまう
すませなければならない すませようとする すませられる
△[すぐに/やっと/急いで/ゆっくり/時間をかけて]~。
[だいたい/ほとんど/すっかり/無事(ぶじ)に/うまく/問題(もんだい)なく]~。
△[用事(ようじ)/ホテルの支払(しはら)い/手続(てつづ)き/届(とど)け出/あいさつ]を~。
・食事を済ませてから出かけた。
・この仕事を三時までに済ませられますか。
・引越(ひっこ)しの手続(てつづ)きを済ませないとこの寮(りょう)には入れません。
・葬式(そうしき)は親兄弟(おやきょうだい)だけで済ませました。
・入学試験に合格(ごうかく)しても、入学の手続きを済ませないうちは学生ではない。
・いろいろ話をするのは挨拶(あいさつ)を済ませてからにしましょう。
・東京の大学で修士課程(しゅうしかてい)を済ませてから大阪の研究所に入った。
[2]〔人ガ ものヲ ものデ〕
・時間がなかったので朝食はパン一まいで済ませた。(=朝食としてパンを一まい食べただけだ)
・結婚(けっこん)の報告を電話だけで済ませたから、父はおこっているらしい。
・友だちに大事なカメラをこわされたが、「ごめん。」の一言で済ませられた。
▽「済む」の使役形の形の他動詞。「すます」の形もある。意味、用法は同じ。
(すまさない・すまします・すまして・すませれば・すまそう)
・会員の届けを済まさないと、サービスが受けられない。
・早く食事を済まして出かけよう。
・こんな大事な話を電話一本で済ましていいと思っているのか。
・結婚式は金がかかるから、やらずに済まそうと思う。
<スル動詞>
[完了(かんりょう)する] ものガ
・十年かかった計画がついに完了した。
・年内にこの工事を完了させなければならない。
手続き・近代化・準備・手配・取り調べ・任務・すべての返却を
〔人ガ ものヲ〕
・現場から、すべての準備を完了したとの報告がありました。
▽「~を完了する」と「~を完了させる」(「~が完了する」の使役表現)は同じこと。
[終了(しゅうりょう)する] ものガ
・3時に始まった会議は、8時にやっと終了した。5時間の会議だった。
・これで、本日の試験は終了しました。静かに退室してください。
〔人ガ ものヲ〕
・では、これで一年間の講義を終了します。一年間、お疲れ様でした。
・コンピュータがウインドウズを強制的に終了した。
[修了(しゅうりょう)する] 人ガ ものヲ
・工場での研修を修了して、本社に戻るそうだ。
・大学院の修士課程を修了したことを証する。
[閉会(へいかい)する] 人ガ ものヲ
・それでは、これで委員会を閉会します。
〔ものガ〕
・総会はさっき閉会したらしい。
◇やめる
「やめる」は、今まで続けてきた物事をしないことにすること。
人ガ ものヲ やめる
タバコ・酒・仕事・勉強・学校・会社・店・援助・契約・結婚・戦争を やめる
これからしようとしていたことを、しないことにすること。
旅行・結婚・離婚・就職・辞職・自殺を やめる
名詞節をとる。
人ガ 文ヲ やめる
酒を飲む・会社をやめる・大学に行く の/ことを やめる
・複合動詞
「取り止める」は、する予定だったことをやめること。
「見合わせる」は、(いろいろと事情を考えて)しないことにすること。
「見送る」は、あることを、今回はしないで次の機会を待つこと。
・スル動詞
「棄権する」は、投票・議決・出場などの権利があるのにそれを使わないこと。
「禁煙する」は、タバコを吸う習慣を(自分で)やめること。
「禁酒する」は、酒を(よく)飲む人が飲むのをやめること。
「辞職する」は、勤めている職を自分から辞めること。
「辞任する」は、今までついていた任務を自分から辞めること。
「退学する」は、学生・生徒が卒業前にその学校をやめること。やめさせられること。
「退職する」は、それまでの勤めを辞めること。やめさせられること。
「脱退する」は、ある団体・組織の一員であることを自分の意志でやめること。
「中止する」は、計画または進行していたことを途中でやめること。
「中退する」は、「中途退学する」こと。学校を途中でやめること。
「中断する」は、今まで続いていた物事が、途中で中止されること。そうすること。
「廃止する」は、それまで続いてきた制度・習慣などを(不要として)やめること。
「廃絶する」は、制度・物などを不要としてなくすこと。
「保留する」は、その場で決定せず、しばらく問題の解決をとどめておくこと。
「キャンセルする」は、契約や予約を取り消すこと。
「解約する」は、結んだ契約を取り消すこと。
◇よす
「止す」は、今続けていること、これからしようとすることをしないと決めること。話しことば。
名詞節を受ける。
人ガ ものヲ よす
勤めをよす タバコを吸うのをよす なくのはよせ
やめる(止める・辞める)一(やめない・やめます・やめて・やめれば・やめよう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△やめたい やめづらい やめられない やめることにする やめさせてほしい
やめてしまいたい やめさせてほしい やめてもいい やめたらどうですか
やめようとした やめればいい
△[きゅうに/とつぜん/ぴたっと/少しずつ/だんだんと/何も言わずに]~。
[たぶん/ぜったいに/きっぱりと/完全(かんぜん)に/みれんをのこさず]~。
△[勉強/練習(れんしゅう)/話/たばこ/酒/旅行(りょこう)/ハイキング/パーティー]を~。
[学校/大学/会社/事務所(じむしょ)/店/仕事/農業(のうぎょう)/教師(きょうし)]を~。
・おしゃべりをやめて、ちゃんと話をききなさい。
・やりかけた仕事(しごと)をとちゅうでやめてはいけない。
・そんな走りかたでは、かえって体によくないから、やめたほうがいい。
・たばこをやめようと思うのだが、やめられない。
・父はきょねん病気で会社を辞めました(=辞職(じしょく)した)。
・あまり仕事をしないで、休んでばかりいたので、会社を辞めさせられた。(=くびになった)
・散歩(さんぽ)に行こうとしたら雨が降ってきたのでやめた。
・きょうパーティーをするはずだったのですが、つごうが悪くてやめました。
〔人ガ 文ヲ〕
・雨がふってきたので、公園(こうえん)へ行くのをやめました。
・留学(りゅうがく)しようかと思ったけれど、やめた。(留学するのを)
・私はあの人に仕事をたのむのをやめようと思います。ぜんぜんやってくれないのです。
・世界(せかい)の人々が、憎(にく)み合うことをやめて、手をつなぐ日はいつ来るのだろうか。
・人にたよることはやめて、自分の力で何とかするように努力(どりょく)しなさい。
<複合動詞:-やめる>
[とりやめる] 人ガ ものヲ
・風雨が強くなってきたので、残念ながら、駅伝大会は取りやめることにします。
・このたび、私たちの結婚を取りやめることに致しましたので、お知らせ申し上げます。
帰宅・規制・結婚・集会・手術・上映・発表・旅行を 土壇場になって
<複合動詞:その他>
[みあわせる] 人ガ ものヲ
・台風が近づいているそうなので、出発は見合わせた。
・今回はいい応募者がいなかったので、新規採用は見合わせようと思う。
刊行・帰省・講演会・支援・出撃・出航・出席・出版・使用・上陸・進学を
渡航・連絡・職探しを
[みおくる] 人ガ ものヲ
・十分な準備ができなかったので、今回は受験を見送った。来年こそは合格したい。
・緊張したバッターは絶好球を見送ってしまった。(=打たなかった)
解散・議決・告発・採用・実施・受験・出撃・出発・増税・提案・賃上げを
<スル動詞>
[棄権(きけん)する] 人ガ ものヲ
・代表選出の投票は大事な権利だから、棄権してはいけない。
・昨日のマラソンで、山田選手は10キロ地点で足の痛みを訴えて棄権した。
[禁煙(きんえん)する] 人ガ
・あの先生はもう十回も禁煙(を)している。今も禁煙中だ。どうせまた吸い始めるんだが。
・禁煙しなくていい。ただ、私の前で吸うのはやめてほしい。
[禁酒(きんしゅ)する] 人ガ
・禁酒なんてかんたんだ。私なぞ、もう20回も禁酒(を)した。また始める時がたまらない。
・兄は酒を飲みすぎて体をこわしては禁酒(を)し、元気になるとまた飲み始める。
[辞職(じしょく)する] 人ガ ものヲ
・小川議員は収賄事件で起訴され、議員を辞職した。
・なぜ私が責任をとって辞職しなければならないのか。辞職すべきなのはあなたでしょう?
[辞任(じにん)する] 人ガ (ものヲ)
・選手に暴力を振るった高校野球の監督が辞任した。
・社長を辞任させようという動きがあるようだ。
[退学(たいがく)する] 人ガ ものヲ
・大学を退学して、インターネット関係の事業を始めた。
・退学(を)させられる前に、自分で退学(を)した。
[退職(たいしょく)する] 人ガ ものヲ
・入社して3年以内に会社を退職する人が増えている。
・定年で退職(を)したあとの楽しみは、ゴルフと旅行です。
[脱退(だったい)する] 人ガ ものヲ/カラ
・田中氏は今の会派から脱退して、新しい会派を立ち上げようと考えているらしい。
・組合を脱退したいと考えているが、手続きのしかたを知らない。
<類> 抜ける 出る やめる、に入れる?
[中止(ちゅうし)する] 人ガ ものヲ
・お菓子の販売を中止したのは、毒物が混入されている恐れがあったからだ。
・事故があったので、主催者がコンサートを中止した。
〔人ガ 文ヲ〕
・台風が近づいているので、旅行に行くのは中止(に/を)した。(行くのを)
[中退(ちゅうたい)する] 人ガ ものヲ
・大学を中退して、友人と会社を設立した。
・学校の授業料が払えなくなり、中退せざるを得なかった。
[中断(ちゅうだん)する] 人ガ ものヲ
・子供が生まれたと電話があり、仕事を中断して病院へ行った。
・番組を一時中断して、地震速報をお伝えします。
〔ものガ〕
・雨で試合は2度中断した。
・資金が不足し、新工場の建設が中断した。
[廃止(はいし)する] 人ガ ものヲ
・不平等な制度はすぐ廃止すべきだ。
・ついに、差別的な法律が廃止された。
[~の廃止をする]
・政府はやっと差別的な法律の廃止をした。
[廃絶(はいぜつ)する] 人ガ ものヲ
・王制を廃絶しないうちは、人類は古代から抜け出せていないということだ。
・核兵器を廃絶しようという運動を行っている団体に勤めています。
[~の廃絶をする]
・化学兵器の廃絶をすることを強く望む。
[保留(ほりゅう)する] 人ガ ものヲ
・小山氏は回答を保留し、支援者と相談してから回答すると述べた。
・今は権利の行使を保留します。
態度・判断・返事を
[キャンセルする] 人ガ ものヲ
・足をけがして旅行に行けなくなったので、ホテルをキャンセルした。
・このピアニストは、コンサートの予定をしばしばキャンセルすることで有名だ。
[解約(かいやく)する] 人ガ ものヲ
・一方的に契約を解約された。
・預金を全部おろして銀行の口座を解約した。
よす(止す)五(よさない・よします・よして・よせば・よそう)
[1]〔人ガ ものヲ〕
△よしたほうがいい ぜったいによせ よそうとおもう よさないと怒るよ
△[すぐに/そろそろ/とうとう]よした。[ぜったいに/きっぱりと/ピタッと]~。
[なかなか/いまだに/まだ]よさない。
△[旅行(りょこう)/計画(けいかく)/けんか/ばかな事/酒/たばこ]を~。
・A:これから山田さんに車をかりに行こうと思います。
B:止したほうがいいよ。あとでお金をくれと言われるよ。
・A:ごちゅうもんは。
B:そうだなあ。コーヒーをください....あ、コーヒーは止してミルクにします。
・もうこれから、けんかは止しなさい。
・弟は、よせばいいのに、二階(にかい)からとびおりてけがをした(=そんな事は止せばいいのに)。
・酒もたばこもよそう。
・冗談(じょうだん)は止せ。
〔人ガ 文ヲ〕
・人のことを悪く言うのは止しなさい。
・今日はもうつかれたから、テニスの練習(れんしゅう)に出るのは止してすぐに帰ろう。
・もう泣(な)くのはお止し(なさい)。
・部屋(へや)が気に入らなかったら、かりるのをよしてもいいんですよ。
・あの人に相談(そうだん)するのはもう止そう。まじめにきいてくれない。
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